すばらしくてNICE CHOICE

暇な時に、
本・音楽・漫画・映画の
勝手な感想を書いていきます。
08 / 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
<< くるり『図鑑』 | main | KREVA『くればいいのに feat.草野マサムネ from SPITZ』 >>
ユメ十夜

85点/100点満点中

夏目漱石の『夢十夜』を11人の監督で映像化したオムニバス映画。2007年公開作品。

**********************
夏目漱石が描く不条理で幻想的な夢の世界を映像化。
**********************

松尾スズキが天才すぎる。
彼がひとりでこの映画を持っていったように思う。
「第六夜」を見るだけでも映画館に行く価値がある。
原作を読んだことがないので、原作との比較はできない。
けれど、未読でも十分楽しめた。いや、読んでいないからこそ楽しめたのかな。
運慶が仁王像を彫るという設定で、ダンスダンスダンスの強烈な展開。
それだけでも圧倒されるけれど、そこに阿部サダヲたちが使う2ちゃんねる用語。
文豪・夏目漱石作品に使用してしまうという大胆さにもやられた。
「キター」や「萌」はもちろん、「漏れ」や「罠」、「ヤシ」なども。
(全編英語字幕が入って、でも「萌」は「Moe」だった)
それだけでもすごいけれど、ラストの石原良純。
ここに持ってくるか。絶妙なキャスティング。寝汗の似合う男だなぁ。
すごかった。

最初の「第一夜」、「第二夜」であまりに観念的、実験的な方向に行ってしまったので、
失敗かなと思っていたところでの、清水崇の「第三夜」。
さすが清水崇という、じわじわ来る怖さを味わえる作品。
特にラストに漱石がぽつりと漏らす一言が最高に笑えた。
何かを創り上げる人たちというのは、身内の知られたくないことまでネタだと思ってしまう
因果な性分の人たちなんだろうな、多分。
原作はどうなっているのだろう。

山本耕史が似合わない漱石役をする「第四夜」は置いといて、
「第五夜」は化け物が市川実日子を追いかけるシーンが爆笑もの。
こんな感じでポップなシュールさがあれば楽しめるのに。
実相寺昭雄の「第一夜」と市川崑の「第二夜」は捻り過ぎだと思う。

笑い狂った松尾スズキの「第六夜」を経て、「第七夜」。
天野喜孝の幻想的なイラストが動くのが良かった。
少し説教臭い台詞がまったくなくてもいいのかなとは思ったけれど。

山下敦弘は「第八夜」。
田んぼで子供が捕まえた巨大かつ不気味な生き物は一体何だったのだろう。
あれのおかげで不条理なおかしみが辛うじてあった。

西川美和の「第九夜」もイマイチかな。
ピエール瀧はスクリーンでドアップになるだけで、こちらの顔もほころんでしまう。
緒川たまき(嫌いじゃないし、好きなぐらいだけど)よりもピエール瀧メインで
物語が展開すればもっと見られた作品になったと思う。

ラスト「第十夜」は、山口雄大監督。
「第六夜」、「第三夜」の次に良かった一篇。
本上まなみの"ブヒッ"にもやられたけれど、松山ケンイチがかっこよかった。
今さらだけどちょっと驚いた。それはブレイクするはずだよ。
脚色で漫☆画太郎がクレジットされていて、
彼の漫画のようなコテコテの笑いが満載で楽しかった。

最初はどうなることかと思ったけれど、「第三夜」からはそれなりに楽しめたし、
当たりの映画だった。
2007.06.22 Friday 23:59 | 映画 | comments(2) | trackbacks(0)
スポンサーサイト
2019.08.20 Tuesday 23:59 | - | - | -
コメント
この映画は、第6夜がすべてですね。
原作は、鎌倉時代と明治時代。
これを、現代に甦えらせた松尾スズキは天才的。
20回以上観たけど飽きることがありません!
下呂のイクロー | 2012.02.16 Thu 20:02
下呂のイクロー様

こんばんは。
コメントありがとうございます。

5年も前に見た映画ですけど、いまだに思い出せるエピソードで、ホント強烈でした。
gogonyanta | 2012.02.17 Fri 02:22
コメントする











この記事のトラックバックURL
http://gogonyanta.jugem.jp/trackback/1323
トラックバック
Profile
Search This Site
Category
New Entries
Comment


Archives

今日も愚痴り中