すばらしくてNICE CHOICE

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SEEDA『街風』

2007年10月17日リリースの4枚目のアルバム。

素晴らしいと感じた作品には賞賛の言葉が溢れるし、かたやあまりに酷すぎるものには、
罵倒の言葉が切れ目なく続いてしまう(昨日のZEEBRAのアルバム)ものだけど、
このSEEDAの作品は繰り返し繰り返し丹念に聴いてきたけれど、あまり言葉が出てこない。
どうしてだろう。
以前に比べ内容が聴き取れるし、何よりM10「AROUND MY WAY」やM16「MUSIC」では、
街の匂いやヒップホップへの確信が如実に感じられ、とても良いと思えた。
ILL BOSSTINOとのM3「MIC STORY」での真摯なスタンスはかっこいいとすら思う。
けれど、多分この先何度もリピートする作品ではないな、とも感じている。
初めてライブを見たときのような悪い印象はもうないけれど、
自分の自由にできる時間にわざわざ流すことはないだろうな。

発売前から話題だったM3「MIC STORY」は、最悪な出来も想像していたけれど、
思ったよりもふたりのラップがひとつになっていて安心した。
DJ WATARAIのトラックも悪くなかった。
下降線を描くキーボードの音色が、最近聞き返していたTM NETWORKを彷彿とさせて、
少し懐かしい(アルバムでいえば『CAROL』の頃か)。
イントロの語りを聴くと、気恥ずかしさの方が先立つが、
ボスはこのアニキぃキャラ路線でずっと行く気なのか。
CDではあまり気にならなかったが、ライブでは結構顕著で若干引いてしまったほどで、
かっこいいとは思えない。
ふたりのラップはどちらもいいと思う。
ボスに影響されたのか、熱い想いを内に秘め淡々とラップするシーダが特に良かった。

M4「ガリガリボーイズ」は四街道NATUREが客演。
KAZのラップがいいなぁ。昔よりもいいのでは。
このLBなフロウってやっぱ安心して聴ける。
なぜか「ゲームボーイズ」を久し振りに聴きたくなった。

M5「煙玉」のトラックはTHE ULTRA★MENのSTARWAX。
M13「山手通り」やM14「WE BE SMOOTH」も手掛けていて、どれも良かった。
まあM5は狙いすぎている感がものすごくするけれど。
トラックでいえば他には、VAXIMによるM4もいいし、
ジブラのニューアルバムで良品が多かったFOCISがこの作品でも、
M10「AROUND MY WAY」とM12「迷いの森」の2曲で参加していて、
どれも期待通りの良さがあった。
FOCISは音の抜け方やループの響きが好みでかなり気になる。

もう1曲、共演することでどんな化学変化があるのかと楽しみにしていたのは、
KREVAが参加したM11「TECHNIC」。
いきなりメジャーなトラックが流れてびっくらこいたけれど、
リリックを聴かせるシーダのフロウはいいし、何よりこの音を乗りこなしている。
自身のアルバムに入れてもいいほどのクオリティがあるトラックを提供したクレバの真意は、
日本語ラップを盛り上げるためにもメジャーにあげってきてくれってことなのか。
ただ、韻踏合組合たちとやっていたような、ラップが際立つシンプルなトラックで聴きたかった。

M14「WE BE SMOOTH」。
言葉のビートへの乗せ方が非常に気持ちいいL-VOKALのラップと、
lunaの、いわゆるディーバのようなこぶしの効いた歌声とは違い、
透明感のある伸びやかな声のおかげで、客演曲の中では気に入っている。
けれど、意図的ではあるのだろうが、リズムとの兼ね合いが悪いシーダのフロウは疑問。


ベテランと若い手の有望株がアルバムを同時リリースしたことではっきりしたのは、
ジブラが演じる"ロマン"でもシーダの語るリアルでもない、
その中間の言葉・スタンスを聴きたいってことだった。
そんな結論もどうかと自分でも思うが、どちらも乗れないのだからしょうがない。


1.INTRO (produced by Sac)
2.FLIP DAT (produced by BACH LOGIC)
3.MIC STORY feat. ILL BOSSTINO (produced by DJ WATARAI)
4.ガリガリボーイズ feat. 四街道ネイチャー (produced by VAXIM)
5.煙玉 (produced by STARWAX)
6.LOVE & HATE feat. BES & SMIF-N-WESSUN (produced by B-MONEY)
7.BAD TRIPY feat. BAY4K & OKI (produced by BACH LOGIC)
8.DICK RIDER (produced by I-DeA)
9.NO PAIN, NO GAIN feat. D.O (produced by :JASHWON & TKC)
10.AROUND MY WAY (produced by FOCIS)
11.TECHNIC feat. KREVA (produced by KREVA)
12.迷いの森 feat. K.N.Z (produced by FOCIS)
13.山手通り feat. 仙人掌 (produced by STARWAX)
14.WE BE SMOOTH feat. L-VOKAL & luna (produced by STARWAX)
15.街風 feat. GANGSTA TAKA, STICKY, NORIKIYO & 4WD (produced by BACH LOGIC)
16.MUSIC (produced by I-DeA)
ボーナストラック
17.また不定職者 feat. BES & 漢 (produced by BATH LOGIC)

******************************
1999.09.10 1st mini AL『DETONATOR』
2003.08.10 1st AL『Flash Sounds Presents Ill Vibe』
2005.08.19 2nd AL『Green』
2005.10.30 【DJ ISSO】mix AL『SEEDA's 27 SEEDS』
2006.02.20 【SEEDA And DJ ISSO】mix AL『CONCRETE GREEN.1』
2006.07.10 【SEEDA And DJ ISSO】mix AL『CONCRETE GREEN 2』
2006.10.10 【SEEDA And DJ ISSO】mix AL『CONCRETE GREEN 3』
2007.02.10 【SEEDA And DJ ISSO】mix AL『CONCRETE GREEN 4』
2007.04.20 【SEEDA And DJ ISSO】mix AL『CONCRETE GREEN 5』
2006.12.23 3rd AL『花と雨』
2007.07.17 【16FLIP vs SEEDA】remix AL『ROOTS & BUDS』
2007.10.17 4th AL『街風』
2008.01.30 5th ALHEAVEN
2009.05.20 6th ALSEEDA
******************************
2007.10.26 Friday 23:59 | 音楽 | comments(13) | trackbacks(0)
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2017.06.27 Tuesday 23:59 | - | - | -
コメント
どうも!!
Smif n Wessunとの曲いかがでしたか?
kenKOBA | 2007.10.27 Sat 16:52
kenKOBA様

こんばんは!
6曲目の「LOVE & HATE」ですね。
SMIF-N-WESSUNは『DAH SHININ'』しか聴いたことないですし、
"青春時代のアイドル"でもないので、何ら思い入れがありません。
ですので、特に感慨はなかったですね。
3ヴァース目(どちらでしたっけ)のラップには説得力があって、
言葉を理解することはできませんが、いいフロウってのはこういうことかとは思いました。
トラックはすぐに飽きました。
正気ですよ。
gogonyanta | 2007.10.27 Sat 22:34
今度出るKEMUIのアルバムも聴いてみてください!
S-TOWN | 2007.10.28 Sun 05:01
なんだか微妙な感じですねw
ちょっと今海外にいまして最近の新譜を何もチェックできない状態なので
いつもこちらのブログで楽しみにしていましてw

Smif n Wessunは洋楽をあまり聞かない私でも好んで聴いていた人たちなのでちょっと残念ですね。。
kenKOBA | 2007.10.28 Sun 11:05
S-TOWN様

こんにちは。

> 今度出るKEMUIのアルバム
ダースレイダーのブログで紹介されていましたね。
どんな感じなのか分からないので、とりあえず試聴から始めてみます。
ありがとうございます。



kenKOBA様

こんにちは。日本は台風一過でめちゃくちゃ天気がいいです。
ぽかぽかなうえ、空も高く澄んでます。

> なんだか微妙な感じですねw
いや、kenKOBAさんのように好きな方でしたら、気に入るのかもしれません。
私は何ら思い入れがないので、ついつい突き放した書き方をしてしまっただけで。
まだ聴かれていないのですね。
嫌な先入観を与えてしまったようですみません。
あるブログでは、"意外すぎて飛ばされました。このビートがILLでDOPEすぎる.."
という感想もありましたし、当ブログは"楽しみ"程度でお願いします。
gogonyanta | 2007.10.28 Sun 12:30
はじめまして。いつも楽しみにして読んでいます。
質問なのですが、

>>ジブラが演じる"ロマン"でもシーダの語るリアルでもない、
その中間の言葉・スタンスを聴きたいってことだった。

これに今一番近いラッパーはgogonyanta さんの中ではいますか?
よかったら教えてください。
z | 2007.10.29 Mon 07:48
z 様

こんばんは。はじめまして。
コメントありがとうございます。

>> ジブラが演じる"ロマン"でもシーダの語るリアルでもない、
>> その中間の言葉・スタンスを聴きたいってことだった。
> これに今一番近いラッパーはgogonyanta さんの中ではいますか?

"中間の言葉・スタンス"という言葉は自分で書いておいて何ですが、
何を指しているのかよくわかりませんね。
まあでもこのブログで私が大絶賛している人たちは、極端にどちらかに振れることもなく、
私の知っているリアル、生活をラップしていて、ホント好きですね。
タカツキやSUIKA、降神あたりは最近再びよく聴いてます。
で、今一番はまっているのは「MEISO」です。ホントいいですよ。
オススメです。
ココ(http://www.siqrecords.com/artists_detail.php?id=14&type=1)で、
試聴できます。4曲でたった4ドル。
寝る前に必ず聴いているのですが、抜群の入眠効果があり、実に心地いいラップとトラックです。
ではでは。
gogonyanta | 2007.10.30 Tue 01:25
こんばんは

管理人様は音楽に対して偏見無く評価できる幅広い耳をお持ちと思っていますが、ことヒップホップに関しては少し間違った考え…というよりは感じ方の違いと言いましょうか…

うまくいえませんが、例えばジブラとシーダの中間はもはやヒップホップではありませんし、そういう中間の表現を使うラッパーはたしかにラップMUSICではありますがヒップホップではありません。

すみません。管理人様はヒップホップにこだわっているわけではないですよね
それもわかっているのですが…ついつい


しかし、例えばシーダとBossのヒップホップは極論、真のStreetヒップホップであり実は似た内容なのです。表現方法の違いだけです。
その表現方法が音楽では重要ではないかと言われれば返す言葉はありませんが、ヒップホップを真に理解して頂ければ、シーダもSDPもSDJもBossもオリガミもStreetヒップホップだと解っていただけるかと思い駄文をつらねてみました


失礼しました。


追伸 たしかに今のジブラは音楽としても残念ですね

だからこそシーダなどには期待してしまいますね
ウータン | 2007.10.31 Wed 23:17
ウータン様

こんばんは。お久し振りです。

今回ウータンさんが書かれたことは全体的に理解し難いのですが、
「真のStreetヒップホップ」が一番分かりませんでした。
私は雑誌を読まないので、よく分かっていないのかもしれませんが、
「Street」という言葉に「道」という以上の意味が付与されているのでしょうか。
新しい言葉に対応できなくなるということが、中年の始まりだと最近つくづく感じます。

z さんのコメントへの返信で少し書いたのですが、
「中間」という抽象的な言葉を使ってしまったのは間違いでした。
自分の生活と地続きの言葉や事象をリリックにしているラップを聴きたいということです。
ジブラのようなロマンに共感はできませんし、シーダの描く生活が面白いかといえば、
そんなことはありません。
それよりも、SUIKAやShing02、MEISOの描くラップの方がより刺激的だと思うのです。

それと、「ラップミュージック」と「ヒップホップ」の違いも私には分かりませんでした。
音楽・ジャンルを定義して幅を狭めてしまうのはもったいないと思うのですが。
例えば、mihimaru GTというグループがいますが、「いつまでも響くこのmelody」という曲では、
臆面もなく大胆にグレン・ミラーを使って、軽快なヒップホップをしています。
聴いていて楽しいですし、それでいいのではないのかと思います。
今回ニトロのファーストアルバムについて書いてみて、強く思いましたね。
パーティーラップ、大いに結構!
音楽は踊れてナンボだと。

> ヒップホップに関しては少し間違った考え…というよりは感じ方の違いと言いましょうか…
人それぞれだと思いますよ。みんな同じ感じ方だとつまらないです。
ウータンさんにとって私が間違っている、ウータンさんの信じるヒップホップ道がある。
大いに結構ではないですか。
そうした意見を拝聴できるから、このブログにも存在意義を見出せるというものです。

だから、これからも、あなたのそこが違う!という批判をお願いします。
そういうの結構好きなんです。


追伸
シーダが次のアルバムで、"(生活環境が変わった)ここ2〜3年"のことをラップするのであれば、
聴いてみたいですね。
gogonyanta | 2007.11.01 Thu 03:30
街風はSEEDAも不本意だったから花と雨の衝撃から比べたら聴き所が少ないのは仕方ない。花と雨がすばらし過ぎたのだ。でも私はSEEDAの最高傑作はGREENだと思う。ちなみにあなたshing02は400や緑黄色人種をスルーしてluvsicやULTIMATEHIGHばかり聴いているんだろ?
そんな「大人も聴けるHIPHOP」が好きなあなたは童子-T feat.郷ひろみでも聴いてるのがお似合いだと思う。
みんなの憧れBANDAL | 2009.04.16 Thu 20:54
みんなの憧れBANDAL(あるいは、BANDAL)様

『400』や『緑黄色人種』って何ですか。「Luv (Sic)」シリーズはいいですよね。Shing02はこればかり聴いてます。童子-Tはウェディングソングになるという次のシングルが今から楽しみでなりません。
gogonyanta | 2009.04.17 Fri 00:38
管理人様

一連のコメント、見事な返しですね。勉強になります。
ところでthablueherbのDVDはご覧になりましたでしょうか?
holy | 2009.04.17 Fri 00:59
holy様

こんばんは。
お久しぶりです。

コメントの返信が自分でもだんだん雑になっているのが分かります。見苦しいところをお見せしてすみません。

THA BLUE HERBの新しいDVDは見ていません。時々コメント欄では書いているのですが、DVDデッキがずっと壊れたままでして見られないのです。でも、見られたとしてもブルーハーブはしばらくいいかなとは思っているのですが。ライブでのIll-Bosstinoのあのアニキキャラがちょっと受け付けないんですよね。
gogonyanta | 2009.04.17 Fri 01:05
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