読了。
☆☆/5点中
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クレイが移動販売車のアイスクリームを買おうと並んでいた、11月1日午後3時3分。
世界は一変した。
そのとき携帯電話を使用していた全ての人々が、一瞬にして怪物へと変貌したのだ。
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当初、邦題が『携帯ゾンビ』ともアナウンスされた今作だったけれど、
原題の『CELL』と同じになったよう。
『携帯ゾンビ』は内容を過不足なく言い表していて面白いとは思う。
ださいけれどね。
ストーリーは携帯電話が巨悪の元凶となる話で、いささかネタが古すぎる感は否めない。
携帯から流れてくる電波だか何だかを聴いた人間はゾンビになってしまう!
ほとんどの人間が携帯凶人となった世界で、正常人は生き残ることができるのか。
御大が今さら書くには少しホラーでスプラッタに過ぎるけれど、
読み始めたら最後、キング世界にどっぷり浸かることは間違いない。
陳腐な設定で、『ザ・スタンド』ほどの広がりはないが、
文庫2冊分の重厚さはあって、それなりに楽しめる。
やっぱりキングはいい。
あとがきによるとイーライ・ロスによる映画化も計画されているらしい。
血糊だらけのB級スプラッタになりそうで楽しみ。