すばらしくてNICE CHOICE

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bonobos『Pastrama -best of bonobos-』

2008年1月30日リリースのベストアルバム。

アルバム3枚、ミニアルバムだって実質1枚。デビューしてたった5年のバンドがベストを出すことに色々と疑問が渦巻くけれど、ひとまず置いて収録曲の内訳を。

ファーストミニアルバム『Headphone Magic』から1曲、ファーストアルバム『HOVER HOVER」から2曲、セカンドアルバム『electlyric』3曲、セカンドミニアルバム『GOLDEN DAYS』1曲、サードアルバム『あ、うん』2曲、シングルのみでアルバム未収録の『今夜はGroove me』と『Standing There』からそれぞれ表題曲を1曲ずつ、シングル『あの言葉、あの光』のカップリング曲が1曲。これらの既発曲に、新曲の「Someway」と「ファンタスキッス」の2曲が追加された計14曲を収録。

"超アンセム"(貼られていた宣伝文句から)「THANK YOU FOR THE MUSIC」で始まり、ゆるくゆるく靴をずるずると引きずりながら歩くようなリズムのM2「あたらしいひ」、ドラムのビートとヴァイオリンの音に魅了され、さらにその上からかぶさるメロディの優しさにやられてしまう「運命の人」。

ここまでの3曲はギター佐々木康之の作品で、4曲目からの2曲はボーカル蔡忠浩による、フィッシュマンズ好きがはっきりと表れた楽曲になる。フルートとパーカッションが肝のM4「光のブルース」。"きみの妙なはなうた いつもぼくを救ってくれた妙なはなうた"のフレーズが好き。

インディーズで1枚リリースしたあとにメジャーに上がった彼らが第1弾シングルとして出したのがM5「もうじき冬が来る」。どこか空の彼方に魂を持っていかれてそうになる歌声はこの頃も変わらない。一度しか歌われない、郷愁を誘うBメロがたまらない。

佐々木の手による新曲「Someway」。新曲として期待すると馬鹿を見る。エマーソン北村のピアノは的確ではあるけれど、このメロをボノボでやる必要があるのか疑問。同じく佐々木によるM7「MASSIVE FLOOD」は、親しみやすいメロディを紡ぎ出す彼にしては、空間を意識した楽曲になっている。シングルのカップリングにはアルバム未収録でもっと美メロの曲があるにもかかわらず、なぜこの曲なのだろう。

2005年5月にシングル『THANK YOU FOR THE MUSIC』、翌月セカンドアルバム、同年11月にはミニアルバム、2006年4月にシングル『Beautiful』、5月サードアルバムという矢継ぎ早のリリースの中でも、ひときわ光り輝いていたのが、蔡作曲のM8「Beautiful」だ。歌詞カードを読むと、作詞で苦しみ行方をくらますという事件もあったらしい。

8曲目から12曲目までは蔡の手による。M9「Mighty Shine, Mighty Rhythm」は唯一のインディーズ時代からの1曲で、現在のような音の積み重ねが薄く、骨格までよく見え楽しめる。

M10「あの言葉、あの光」のボーカルの録音がいい。まるで目の前で歌われているような臨場感がある。間違いなく名曲。オザケンが躁状態だった『LIFE』期のような愉快なメロディに歌詞のごとく踊らされるM11「今夜はGroove me」。次の「Hover Hover」はいつまでもフィッシュマンズ佐藤の幻影を追ってしまうような人間からすると、この曲の"Yeah"はまさに佐藤の"Yeah"であり、次第に『LONG SEASON』期のフィッシュマンズの未発表曲かなと思えてくる。

「THANK YOU FOR THE MUSIC」と同じように再び音楽の神様が佐々木に降りてきたのがM13「Standing There 〜いま、そこに行くよ〜」。野音で初めて聴いたときもすごいと思ったけれど、音源でも最高。

そして、最後の14曲目が蔡による新曲「ファンタスキッス」。軽快なポップミュージック。ベストに収録されるほどベストな曲とは思えないけれど、「Someway」よりはずっといい。"戦争とかバカらしい そんなヒマどこにもねぇよ 僕たちは忙しいんだよ FANTASKISS PLEASE!"。イラクからもパレスチナからもガザからもスーダン、コンゴ、チャドからも遠い日本の実感だと思う。

収録曲に不満がないわけでもないし、どうしてあれが入らないで、これがという憤りもある。けれど、まあこれはこれで聴いていれば楽しいし、まさにボノボな踊りだしたくなる曲が詰まっている。


初回盤にはPV集とライブ盤が付いていて、ライブ盤は2006年12月18日SHIBUYA-AXで行われた「いま、そこにいくよくるよツアー」のファイナルから13曲と、2002年12月6日福島のライブハウスで演奏された「カサはいらないよ」1曲を収録。

1.MASSIVE FLOOD
2.未来は明るい
3.運命の人
4.あの言葉、あの光
5.Asian Lullaby
6.衛星☆
7.on and on
8.Hover Hover☆
9.Floating
10.優しい重力☆
11.Standing There 〜いま、そこに行くよ〜
12.もうじき冬が来る
13.ライフ
14.光のブルース☆
15.Thank You For The Music☆
アンコール
1.Beautiful☆
2.愛してるぜ
3.Mighty Shine, Mighty Rhythm

以上がSHIBUYA-AXでのセットリスト。☆を付けたのが今回収録されなかった曲。

アンコール前後の名曲乱れ打ちはいいとしても、ライブ版の「衛星」、「Hover Hover」、「優しい重力」は聴きたかった。何せライブバージョンのM2「MASSIVE FLOOD」が音源バージョンだとイマイチなのに、ライブだと最高だから。「衛星」から「優しい重力」の流れを生で聴いたら気持ちいいだろうなぁ。CDで聴いても「Floating」は持っていかれる。

ただこのライブ盤は音がきれいすぎてあまり躍動感が感じられないのも事実。原曲の新しいバージョンかと思うような曲が結構ある。

収録時期が異なるM14「カサはいらないよ」は、音源では『もうじき冬が来る』のカップリングとしてデモ・バージョンしか発表されていない曲だけど、今回改めて聴いて、気持ちのいい浮遊感を味わえる曲だと気づいた。


以下の曲はシングルのB面のみで、アルバムには未収録。【ライブバージョンとリミックスは除く】
「sunset:sunrise」(シングル『もうじき冬が来る』)
「カサはいらないよ (demo version)」(シングル『もうじき冬が来る』)
「クロージングタイム」(シングル『あの言葉、あの光』)
「愛してるぜ」(シングル『THANK YOU FOR THE MUSIC』)
「衛星」(シングル『Beautiful』)
「東京暮らし」(シングル『Beautiful』)
2008.02.12 Tuesday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
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