すばらしくてNICE CHOICE

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DOUBLE『10 YEARS BEST WE R&B』

2008年2月6日リリースのベストアルバム。

10年ほど前に一時盛り上がりをみせたディーバ・ブーム。その数年前からUAが藤原ヒロシや朝本浩文のサポートを受けてデビューしてたり、同じ1995年にはACOもいたりするのだけど、流れが変わったなと認識したのは、やはり1998年1月にMISIAがシングル『つつみ込むように…』をリリースして、いきなりブレイクしたときだ。

ミーシャに続けとばかりに、2月にDOUBLEが、7月に嶋野百恵、10月にはSILVA、そして12月には大本命、宇多田ヒカルが『Automatic/time will tell』をリリース。翌年3月には大沢伸一の全面バックアップでbirdがデビュー、翌月にはTina、9月に小柳ゆきが『あなたのキスを数えましょう 〜You were mine〜』をリリースと、顔はあれだけど歌のうまい歌手が次々と現れた。

当時はDragon Ashがヒップホップ路線に舵を切った時期で、その人気のおかげもあって97年デビューのSugar Soulは99年8月に出したシングル『Garden feat.Kj』で大ブレイク、ACOも99年5月のドラゴンアッシュのシングル『Grateful Days』に客演し、知名度を上げた。

ヒップホップ・バブルと相まって、R&B寄りの歌唱法で一世風靡した和製ディーバ・ブームだったけれど、そうはいってもブームはブームであり、本物が残りそうではない者たちは去っていった。やがて歌はそれほど上手くないけれど、見映えが良くて、ファッションリーダーとしても女性の支持を集めた浜崎あゆみの時代になる。


で、本題のDOUBLE。デビューから10年。片割れが亡くなったことぐらいしか知らないけれど、よくこの声で生き残ったねというぐらいに、凡庸な歌声を聴かせる歌手だ。"R&Bクイーン"という称号を与えているある文章を読んで、首を傾げてしまった。音は確かにR&Bで、特に2枚目はボトムも利いていて向こうの音と比べても遜色のないトラックだと思う。

問題は説得力のない歌声だ。この声にブルーズがあるのかどうか。Mary J. Bligeにしろ、Alicia KeysAngie StoneJill ScottMacy Gray、新人のChrisette Michelleだって、その歌声を聴けば、英語が分からなくてもそこで歌われている生々しい感情の高ぶりを感じ取ることができる。Joss Stoneが16歳でデビューしたときに何が驚きだったかといえば、ティーネイジャーとは思えない説得力のある声だった。ビートに乗るだけでは中途半端で、やはりブルーズの部分を私は聴きたい。

だからDOUBLEの音楽はR&B風でしかない。なんちゃってR&B。それっぽい歌唱法としっかり作り込んできたトラックで、それっぽく見せているだけだと思う。

まあ、人それぞれのR&B観があるのだろうけれど、"R&Bクイーン"なんて言葉を見てしまうと違うだろうってなるんだよなぁ。

それはさておき、本作の良かったところを1枚目から。M4「Desire」のチョッパーはいい。というか、1枚目と2枚目のシングルが筒美京平作であることに驚いた。あとM6「Little Things You Do」やM13「Love Of Mine」のドラムのアタック音が何とも生々しくて好き。

未発表曲のM9「YOU MAY KNOW (1996 September Rec. DEMO)」がすさまじくいい。大沢伸一と沖野修也、Monday満ちるによる楽曲。このままの無骨なビートもいいけれど、完成形をぜひとも聴いてみたい。M14「home」はメロディ、音、歌、どれをとってもいいと思う。

2枚目はDJ WATARAIによるM2「You Got To」やM11「Call Me」のへんてこりんなトラックはかなり好み、M13「SPRING LOVE」のきれいめトラックも悪くない。M7「Wonderful」はせっかく魅力的なメロディを聴かせるのだから、もっと展開すればいいのに。BOY-KENのうざさが際立つM10「ROCK THE PARTY」。彼の声がした瞬間に飛ばしてしまう。突然BENNIE Kな音になるM14「SUMMERTIME」はずいぶんと冒険したものだと思う。1枚目のM14と同じぐらいに良かったのは、M15「WHY DO YOU GO」。この曲はいい。

DOUBLEは、ポップミュージックとして聴くなら良曲と思えるのは何曲もあるけれど、R&Bとして聴くと満足できる曲はとても少ない。


雰囲気だけR&Bみたいなグループやシンガーが今も雨後の筍のごとくデビューしている。けれど説得力のある歌声を聴かせる歌い手は本当に少ない。かつてのブームを生き延びた宇多田ヒカルはポップスに行ってしまったし、UAは何だろう、いい歌を求めていてR&Bということに執着はないだろうし、ACOは完全に趣味の世界だし。ここは、次の世代のAIに期待するしかないのかな。

しかし、顔がブーだとR&Bっぽい方向に行きたくなるのかな。不思議と集まるんだよなぁ。


【追記】2008.03.11
冒頭のディーバ・ブームの記述でもれてしまったアーティスト。Crystal KayやAIって意外に息の長い活動をしていることに軽く驚いた。

1995年10月 露崎春女(2001年、Lyricoに改名)
1997年10月 SAKURA・井手麻理子
1998年12月 KAANA
1999年3月 SHOWLEE
     4月 中嶋瑠美
     5月 wyolica・AN-J
     7月 Crystal Kay
     9月 Calyn(2005年、月嶋カリンに改名)
     10月 Tyler
2000年1月 傳田真央(2006年、MAO/dに改名)
     2月 EARTH・MIHO
     5月 twinkee(2002年、S-Senceに改名)
     8月 KEYCO
     9月 ラナhanakoマキサック
     10月 KAZAMI
      11月 AI


【Disc 1】
1.BED (作詞作曲:DOUBLE, Maestro-T & 松尾潔)
2.Shake (作詞:DOUBLE & RYU / 作曲:TAKAKO & 今井了介)
3.For me (作詞:SACHIKO / 作曲:筒美京平)
4.Desire (作詞:SACHIKO / 作曲:筒美京平)
5.Make Me Happy (作詞:SACHIKO / 作曲:DOUBLE & Taku)
6.Little Things You Do (作詞:Jett-Edwards, SACHIKO & Aaron G. /
                                        作曲:Jett-Edwards)
7.Sweet time (作詞:SACHIKO / 作曲:TAKAKO & 今井了介)
8.No more (1997 March Rec.) (作詞:SACHIKO & CLAIRE / 作曲:筒美京平)
9.YOU MAY KNOW (1996 September Rec. DEMO)
                      (作詞作曲:大沢伸一, 沖野修也 & Monday満ちる)
10.NEVER FORGET YOU (1995 March Rec. DEMO)
                     (作詞作曲:Mariah Carey & Kenneth B.Edmonds)
11.handle (作詞作曲:Brian Alexander Morgan, TAKAKO, Crystal Johnson &
                                                F.O.H)
12.U (作詞作曲:TAKAKO, Edward "Eddie F" Ferrell, Darren Lighty,
                             Balewa Muhammad & Clifton Lighty)
13.Love Of Mine (作詞作曲:TAKAKO, Troy Patterson, Stephanie Cooke &
                                           Michael Goods)
14.home (TAKAKO. Audrey Martells, Warren Mcrae & Vinny Miranda)
15.Angel (作詞作曲:TAKAKO & Angela Johnson)

【Disc 2】
1.Driving All Night (作詞作曲:TAKAKO & 今井了介)
2.You Got To (作詞作曲:TAKAKO & DJ WATARAI)
3.Who's That Girl (作詞作曲:TAKAKO & markee)
4.Kissing You (作詞作曲:TAKAKO & Angela Johnson)
5.Rollin' on (作詞作曲:TAKAKO, Willams, Kent & morkee)
6.destiny (作詞:TAKAKO / 作曲:TAKAKO & markee)
7.Wonderful (作詞作曲:TAKAKO, Edward "Eddie F" Ferrell & Darren Lighty)
8.Souljah (作詞作曲:TAKAKO, Denaine Jones & Jeremy Colin)
9.Okaeri (作詞作曲:TAKAKO, Tobias Gad & Robbie Nevil)
10.ROCK THE PARTY (作詞:TAKAKO, BOY-KEN & KANG DONG /
                           作曲:DEACON Smith & Mike Hamilton)
11.Call Me (作詞作曲:TAKAKO, Deacon Smith, George Hammond-Hagan &
                                             Lisa Naraine)
12.Emotions (作詞作曲:TAKAKO,Anders Bagge,Jonas Jeberg &Negin Djafari)
13.SPRING LOVE (作詞作曲:TAKAKO, Samantha Powell & Gil Cang)
14.SUMMERTIME feat. VERBAL (作詞作曲:TAKAKO, VERBAL, Mike Hamilton,
                                  Alistair Tennant & Gulzar Lally)
15.WHY DO YOU GO (作詞作曲:TAKAKO, Loren Dawson, Curtis Richardson &
                                           Makeba Riddick)
16.残り火 -eternal BED- (作詞:松尾潔 / 作曲:中村仁 & 松尾潔)
17.Midnight Bus (作詞:TAKAKO & 松尾潔 / 作曲:TAKAKO & 中村仁)


****************************
1998.02.04 1st SG『For me』
1998.05.21 2nd SG『Desire』
1998.10.21 3rd SG『BED』
1999.03.20 4th SG『Shake』
1999.06.02 1st AL『Crystal』
1999.12.01 remix AL『Crystal Planet』
2000.07.19 5th SG『handle
         6th SG『U』
2000.11.22 7th SG『Angel』
2000.11.29 2nd AL『double』
2001.04.25 企画盤『double ENG ver.』(2nd ALの英語バージョン)
2002.04.24 remix AL『double GREATEST REMIX』
2002.06.05 8th SG『Driving All Night / You Got To』
2002.09.04 9th SG『Who's That Girl』
2002.10.09 3rd AL『VISION』
2002.11.20 remix AL『Re:VISION』
2003.07.30 10th SG『Rollin' on』
2003.10.08 11th SG『destiny』
2003.11.19 4th AL『Wonderful』
2004.01.28 remix AL『too Wonderful』
2004.11.24 cover AL『Life is beautiful』
2005.11.30 12th SG『ROCK THE PARTY』
2006.03.01 13th SG『Call Me』
2006.07.26 14th SG『Emotions』(配信限定)
2007.04.11 15th SG『SPRING LOVE』
2007.07.04 16th SG『SUMMERTIME feat. VERBAL』
         【DJ Lilly】mix CD『virgin mix』
2007.08.08 5th AL『Reflex』
2007.09.12 remix AL『Reflex Remix』
2007.12.05 17th SG『残り火 -eternal BED-』
2008.02.06 best AL『10 YEARS BEST WE R&B』
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2008.02.20 Wednesday 23:59 | 音楽 | comments(2) | trackbacks(0)
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2017.10.17 Tuesday 23:59 | - | - | -
コメント
DOUBLE良いですよね!!僕はEmotions聞いて好きになったんですが、確かにDOUBLEの声は細く決してソウルフルではないと思いますが、綺麗系ボーカルのR&Bはアメリカにも居るじゃないですか!?Aaliyah!!彼女とカテゴリー的に近いし良いと思います(個人的に)R&Bって声が太けりゃ良いってもんじゃぁ無いと思います。シャンテムーアとかも綺麗系な声だし。
ささし | 2009.02.17 Tue 23:05
ささし様

こんばんは。
コメントありがとうございます。

DOUBLEが良いかどうかは人それぞれですが、声が細くて綺麗系ボーカルは今のアメリカのひとつの流れではありますよね。ただそこにブルーズがあるかどうかは私の中で基準のひとつです。別に太い声が好きなわけでもありませんが。
gogonyanta | 2009.02.17 Tue 23:35
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