すばらしくてNICE CHOICE

暇な時に、
本・音楽・漫画・映画の
勝手な感想を書いていきます。
12 / 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
<< Jaheim『The Makings of a Man』 | main | EMI MARIA『A Ballad Of My Own』 >>
加藤ミリヤ『BEST DESTINY』

2008年11月5日リリースのベストアルバム。

アルバム曲やシングルのカップリングに収録されていた大胆なサンプリングを使って作られた楽曲を集めた作品集。

でもそのまえにいわせて欲しい。ジャケはどうにかならなかったのか。上のは通常盤なのだけど、初回盤がさらに酷い。薬物中毒患者ですという顔がCD屋で並んでいるのを見たときはなんだかもう立ちくらみがしそうだった。しかもオリコンチャートで初登場第1位。売上枚数9万枚。9万人がこのジャケを手に取ってレジに並んだってすごいことだよ。先日テレビに出ていた彼女を見ていて、同居人が"この人いくつ"と訊いてきたので、"彼女はちょっと前まで女子高生のカリスマだった人で20歳になったばかりだよ"と答えたら、"30近いのかと思った"とのたまいやがった。カリスマディーバなのに。

まあいいや。ジャケをいじるのはR&B系シンガーの記事を書くときの恒例行事となっているし、いい加減飽きてもきたから。

さて、大ネタ使いとの言葉があるように、大胆に過去のヒット曲をサンプリングする例は昔からあるわけで取り立てて目くじらを立てるほどのものでもないけれど、彼女のアプローチの仕方はあまりに思いっきりがよすぎて驚くことが多々あった。だけど、フルアルバムとして1枚にまとめてくるとは思いもしなかった。ここまでくるとあっぱれの域だ。

じっくり聴いてみれば、彼女が作り出しているメロディそのものはよくできているし、歌にも安定感がでてきた。売れているだけのことはあるし、歌詞も同年代の女の子たちには共感を呼ぶものなのだろう。

ただ、本作の売りであるサンプリング元の選択がどうも彼女のコントロール下にはないように思え、スタッフ主導で作られた感がある。あくまでも印象レベルの話ではあるのだけど。

例えば、M3「ディア ロンリーガール」にしても、Marvin Gayeの「Sexual Healing」を下敷きにして筒見京平が作曲したのが佐東由梨が歌った「ロンリー・ガール」であり、サビで歌われる"ロンリーガール 風がまぶしいだけ"という歌詞は松本隆らしい繊細さが光った。そのサビだけを残し「Sexual Healing」をまんま使った「ECDのロンリーガール」では、女の子の名前を次々と挙げていくパートを作るという発明があった。

翻って加藤ミリヤがM3で何か新しいことをやったのかといえば何もなく、ただ同世代の気持ちを代弁することだけだった。まあそれだけでも十分といえば十分ではあるが、サンプリングという手法をわざわざ取り入れる必要があったのか疑問なのだ。彼女はメロディを書ける才があるのだから、別に過去の曲にすがる必要はなかったと思う。

ひょっとしたらデビューシングルの「夜空」でBUDDHA BRANDの「人間発電所」をサンプリングしたわけで、サードシングルだったM3はその延長線としての安易な発想だったのかもしれない。だけどその後も同じような手法で、アルバム1枚を作れてしまうほど作られていくわけで、しかも彼女が親しんだとも思えない古い曲が使われたりしているのを見ると、どうも違和感を覚える。

この手の楽曲はアルバムに1曲あったり、シングルのカップリング程度の余興であることが粋であり、楽しみなのだと思う。そういう意味で、無理矢理かき集めたような本作は商業的な面では意味があるのかもしれない(童子-Tや青山テルマが売れている今こそ売り時)が、アーティストの作品としてはバランスの悪い1枚だった。

しかし、RIP SLYMEの「One」を使っていたとは驚き。けど日本語ラップをサンプリングするのは面白いね。他のアーティストも積極的に日本の楽曲を使っていくようになると楽しくなるのに。


1.恋シテル Album Ver.
  13th SG(2008.09.24)
  【Shanice「I Love Your Smile」(1991)】
2.このままずっと朝まで
  8th SG(2007.02.07)c/w&2nd AL(2007.03.07)
  【Tanto Metro & Devonte「Everyone Falls In Love」】
3.ディア ロンリーガール
  3rd SG(2005.03.24)&1st AL(2005.10.26)
  【Marvin Gaye「Sexual Healing」(1982)】
  【佐東由梨「ロンリー・ガール」(1983)】
  【ECD「ECDのロンリーガール feat. K DUB SHINE」(1997)】
4.19 Memories
  12th SG(2008.02.27)&3rd AL(2008.04.02)
  【安室奈美恵「SWEET 19 BLUES」(1996)】
5.ジョウネツ
  4th SG(2005.09.21)&1st AL(2005.10.26)
  【UA「情熱」(1996)】
6.愛が消えた日
  新曲
  【T.O.K.「I Believe」(2001)】
  【Blessid Union Of Souls「I Believe」(1995)】
7.Better days -sweet love side-
  9th SG(2007.05.30)c/w&3rd AL(2008.04.02)
  【童子-T「better days feat. 加藤ミリヤ & 田中ロウマ」のひとりバージョン】
8.for so long
  6th SG(2006.07.19)c/w
  【m-flo「been so long」(2000)】
9.So gooood
  7th SG(2006.09.27)c/w
  【RIP SLYME「One」(2001)】
10.夜空
  1st SG(2004.09.08)&1st AL(2005.10.26)
  【BUDDHA BRAND「人間発電所」(1996)】
11.ONE DAY ~夜空 Remix~ / 加藤ミリヤ ♥ m-flo
  4th SG(2005.09.21)c/w&1st AL(2005.10.26)
  【m-flo ♥ 加藤ミリヤ「ONE DAY」(AL『BEAT SPACE NINE』2005)】
  【BUDDHA BRAND「人間発電所」(1996)】
12.for so long PART II
  6th SG(2006.07.19)c/w
  【m-flo「been so long」(2000)】
13.ミシェル ~愛のテーマRemix~
  7th SG(2006.09.27)c/w
  【Yuji Ohno & Lupintic Five「ミシェル feat. 加藤ミリヤ」】
  【「ルパン三世 愛のテーマ」】               (AL『セブンデイズ・ラプソディ』2006)
14.FUTURECHECKA feat. SIMON, COMA-CHI & TARO SOUL
  11th SG(2007.10.17)&3rd AL(2008.04.02)
  【Earth, Wind & Fire「Brazilian Rhyme」】
  【ZEEBRA「PARTEECHECKA」】
2008.11.20 Thursday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
スポンサーサイト
2017.12.16 Saturday 23:59 | - | - | -
コメント
コメントする











この記事のトラックバックURL
http://gogonyanta.jugem.jp/trackback/2435
トラックバック
Profile
Search This Site
Category
New Entries
Comment


Archives

今日も愚痴り中