すばらしくてNICE CHOICE

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SUIKA、Saigenji&Romancrew@青山月見ル君想フ
キリコのライブが終わるやすぐに飛び出し、地下鉄を3本乗り継ぎ、南青山にある「月見ル君想フ」に駆け込む。エントランスで支払いをしていると、totoさんの声が聞こえてきて、始まってしまったかと焦りながら、19時4分フロアに入ると、タケウチカズタケがニューアルバムのプロモーションを兼ねたソロ演奏をしていた。「スイカ夜話 第13夜」の開始の言葉は聞けなかったものの、トップバッターのSaigenjiには間に合ったよう。

【Saigenji】 19:12~20:02

この人の技術には圧倒される。アルバムを2枚ほど聴いたことがあって、楽しみにしていたのだけど、生は音源以上に躍動感に満ちあふれ、客席とのコール&レスポンスで作り出していくグルーヴの何と楽しいこと。しかもたったひとりでステージに立ち、ライブハウスをハッピーな空間に作り上げてしまうのだ。

温かみのある歌声、ギターの演奏技術、リズムへの瞬発力、ボイスパーカッション、スキャット、なのに分かりやすいメロディと歌詞。どうしてこれが売れないのか。Saigenjiの優れているところを挙げていくと、どの点でも現在のヒットチャートで上位10位にのさばるアーティストたちよりもずっと秀でている。チャートに期待してもしょうがないことは分かってはいるけれど、こういうアーティストの音を聴いてしまうとやるせなくなる。

たったひとりでオーディエンスと相対して、卓越したスキルで魅了すると同時に、親しみやすさも同居しているという幸福さ。ぱららうぇ~~い ぱららうぇぱらら~。


1.It's Too Late / Carol King
2.弧動
3.雨の匂い
4.Music Junkie
5.海のそばに
6.Breakthrough The Blue
7.Full House / Wes Montgomery
8.Namima



【Romancrew with SUIKAバンド】 20:07~20:53

Romancrewが"雇ったバンド"は鍵盤・タケウチカズタケ、カホーン・高橋結子、ベース・石村順というスイカの楽器隊。ビートが生ものなので、体も自然と揺れるってものだ。

以前のスイカ夜話でもロマンクルーを見たことがあって、その時の印象があまり良いものではなかったので不安はあったのだけど、杞憂だった。声の深みは最高なのに、リズム感がこれっぽっちもない将絢のラップには目をつぶるとして、エムラスタとALI-KICKのラップがライブを盛り上げていた。

エムラスタのまさかの告白があったり、スイカの要・高橋にスイカのステージではありえないMCでの無茶ぶりがあったりと面白かった。

練習の成果なのか、"ダラダラビル"から"まだまだ見る"と踏んで、最後の「虹の交差点」に入るところは見事。

1.First Song
2.RJQ
3.Mr. Lyric
4.FLY HIGH
5.Dream
6.F.R.E.E.D.O.M
7.Love Comes & Goes
8.Crossroad
9.虹の交差点



totoさんがひとりで出てきて、"今日はみんなの顔を見ながらその場で浮かんだ言葉で絵を描いてみようと思います"と、大きな白い卵の話をしてくれた。この記事は、かたわらにドーンとある大きな白い卵に詰まっている様々な音符と声とあの歓声に耳をすませながら書いている。


【SUIKA】 21:04~22:09

"フライトナンバー081206、JETSETエアーライン スイカ臨時便にご搭乗のみなさま"というタカツキのMCに導かれ、「ムジカフライト」でスタート。ライブでは初披露らしい。

スイカのライブは楽しいだけでは終わらない。時々無性に泣きたくなるときもあれば、闇雲に高揚し騒ぎたくなるときもあり、また必ず新しい驚きがある。ATOMが口癖のようにいう、前回のライブを超えるパフォーマンスを見せるという約束は今回も守られた。

3人のMCたちが3人とも最高のライブを披露。ウッドベースから解き放たれたTakatuskiはそこら中を動き回る自由を手にし、飛び回りラップし、声の調子も良さそうだった。「ジョナサン」ヴァースを相変わらずの目まぐるしいスピード駆け抜けたアトムは、「つづれおり」の入りも滑らかになっていたし、「麒麟が太陽を食べる島」の徐々に高まっていくラップは聴き手の心を鼓舞する。ポエトリーリーディングで聴ける落ち着いた声とは異なり、力強い声を出すスイカでのtotoさんはその辺のラッパーを本業にしているとのたまう下手くそラッパーとは大違いの芯のある声を出し、脇のふたりの個性的なラッパーにも負けない存在感を放つ。

3人がステージ上を動き回るものだから、バックの3人には目があまりいかなかったほど。でも頭が、腰が、腕が跳ねたのはフロントの3人の力だけではなく、後ろの3人が作り出す問答無用のグルーヴがあったからだ。

今回は後半にふたつもセッションがあったので、スイカだけのフライトは40分ちょっとで終了。

1.ムジカフライト
2.watermelon man
3.ピクニック
4.ジョナサン
5.つづれおり
6.Juicy Fruity Spicy Funky
7.attack my life, voyage my life
8.麒麟が太陽を食べる島



そのままサイゲンジとのスペシャルセッションへ。なんでもサイゲンジの「Music Junkie」をスイカが勝手にリミックスし、本番当日にこんなのできたからやろうと送りつけたのだという。

サイゲンジのボイスパーカッションとハンドクラップだけで、アトムが強烈なラップを吐き出し始まる。タカツキは音楽に捧げるリリックで盛り上げる。"ムール貝博士"まで登場していた。サイゲンジのソウルフルな歌声がまた絶品もので、この声だけでも気持ち良くなるのに、さらにtotoさんヴァースが入ったりして、もうなんていうか"宝の山"が目の前にあるのだ。サイゲンジがひとつひとつ音楽のジャンルを挙げていくとき、合いの手を入れるタカツキがまたかっこいい。"際限なく続いていくセッション"。もうありがとうとしかいいようがない。


さらにロマンクルーの面々を呼び入れてのスペシャルセッション第2弾。やる曲は、日本語ラップファンにはマボロシの「回し蹴り fea. MURO & DABO」の方が知られているかもしれないが、もちろん本家本元はBIG DADDY KANEの「SET IT OFF」。びっくりするぐらいヒップホップ色が強くて、こういうスイカもまた面白い。タカツキがセイホーをやるなんてあまりないのでは。


こんなライブならさすがのJay-Zも"いいよ~"と出演を快諾するようなすばらしだ。ヒップホップとしてだけではなく、音を楽しむと書く音楽として最高のひととき。毎回スイカ夜話に行くと思うことではあるのだけど、今回も行って良かったと心底思えた。こういう全ての時間で満足できるイベントはなかなかない。

次回は4月。ゲストはサイプレス上野とロベルト吉野。それにリクオ。サ上とロ吉の名前が告げられたときのフロアの歓声はすごいものがあった。楽しみ。
2008.12.06 Saturday 23:59 | 音楽 | comments(5) | trackbacks(0)
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2019.09.18 Wednesday 23:59 | - | - | -
コメント
自分はJリーグの最終戦を遠くまで見に行っていたので、nyantaさんのレビューを見て凄い後悔してます。
スイカ夜話流「SET IT OFF」スゲー見たかったです。
トラックとかはもろ使いだったんですか?
あと江村の告白ってなんだったんですか?

質問ばかりですみません。
wanyanaguda | 2008.12.08 Mon 21:43
wanyanaguda様

こんばんは。
いつもありがとうございます。

> スイカ夜話流「SET IT OFF」スゲー見たかったです。
> トラックとかはもろ使いだったんですか?
例のサイレン音(ギターなのかな)で始まる冒頭はそのままぽかったですけど、その後はもううねりに巻き込まれちゃって詳しいことは不明です。ごめんなさい。録画していた人も何人かいましたし、そのうちYouTubeにでもアップされるかと。

> あと江村の告白ってなんだったんですか?
エムラスタって本名が江村なんですか。知らなかった。。。彼の告白はなんだろう、名前と顔が知られている人が公の場でいってはいけないたぐいのことです。多分いけなかったはずです。だから内緒ってことですみません。

質問は歓迎ですよ。答えられる範囲でできるだけ回答していきます。
gogonyanta | 2008.12.09 Tue 01:49
おはよーございます
最高でしたね!
前回も凄かったですが
今回はまさに「捨て曲ナシ」と言う感じで
逆に一瞬も気を抜けなくて、帰ったら
しばらく放心状態でした

最高過ぎて他に語るべき言葉が見つからないですが
次回の夜話で、一見相性が悪そうな
好き勝手し放題「サ上とロ吉」を
suikaがどう受け止めるのか
今回のような素晴らしい化学反応を
起こす事が出来るのか?
とても不安で、とてもとても楽しみです





what's? | 2008.12.09 Tue 06:35
返答ありがとうございます。
どうやら江村はそうとうデカイことを言ったらしいですね笑

次の夜話はサ上ロ吉がゲストということで、とても楽しみです。
wanyanaguda | 2008.12.09 Tue 08:41
what's? 様

こんばんは。

> 前回も凄かったですが今回はまさに「捨て曲ナシ」と言う感じで
捨て曲はなかったですね。タイトにファンキーに攻めていて、いやいやホント気持ち良かったです。ああいう最高のライブをいつまで続けられるのか分かりませんが、ずっと続いて欲しいもんです。

> 次回の夜話で、一見相性が悪そうな好き勝手し放題「サ上とロ吉」を
> suikaがどう受け止めるのか
セッションがあるのかどうか気になりますね。それと、サ上とロ吉ファンがSUIKAを生で見てどう感じるのかも楽しみです。その辺の凡百のヒップホップではあのグルーヴ感、ハッピーな雰囲気は出せないわけで、フロアが何だかすごいことになりそうで、2階から見た方が安全かもとちょっと怯んでいます。



wanyanaguda様

どうもです。

> どうやら江村はそうとうデカイことを言ったらしいですね
デカイというか。。。スイカ夜話についてRomancrewファンが書いたブログを読んだら、まんま書いてありましたので、検索してみて下さい。字を反転させると見られる仕様になっていたと思います。
gogonyanta | 2008.12.10 Wed 01:25
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