2008年6月25日リリースのセカンドアルバム。
タワーレコードで2008年に売れた邦楽アルバムの第10位にランクインしていたのが本作。YUIの
サード(第13位)や浜崎あゆみのベスト(第12位)をさしおいての売り上げなわけで、ちょっと驚いたこともあり、手に取った。
ファーストアルバム『
First Message』は確かに予想外の出来で驚嘆したものだけど、本作は微妙だ。いや、微妙というよりもつまらない作品と断定してしまったほうがいい。何ら魅力が感じられない。
まず、アレンジがどれも凡庸。また
前作に顕著だった溌剌とした演奏も今作では聴かれない。よりポップスに向かったということだろうが、それとは関係なく数曲あるロック路線も前時代的で気恥ずかしさすら感じられる。
さらに凡作ぶりを発揮しているのが、彼女の歌声にある。
前作には不器用な歌唱力なりにみずみずしさがあり、それが演奏と相まってアルバムの大きな魅力になっていたのに、今作ではおかしな自信がついてしまったのか、上手なボーカリストのふりをした歌い方を披露。声に幅があるわけでもないのに、ソウルフルな歌いっぷりをまねされると少し痛々しい。
それと、使い古された言葉を並べただけの歌詞もお粗末。
ボーナストラックも入れれば全16曲、収録時間も68分と長いにもかかわらず、良かったと思えたのは1曲だけ。M15「今夜も星に抱かれて・・・」ぐらい。途中のストリングスは邪魔でしかないけれど。