すばらしくてNICE CHOICE

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EVISBEATS『AMIDA』

2008年12月12日リリースのファーストアルバム。

トラックメイカーとしての「EVISBEATS」と、ラッパーとしての「AMIDA」というふたつの名義を使い分けて活躍するラッパー兼トラックメイカーのようやくのファーストアルバム。これまで何枚もミックスアルバムを出ていたものの、ラップものはようやくであり、嬉しい。

購入以来繰り返し繰り返し何度も聴いている。ああ分かったと思う瞬間は確かにあるのだけど、その次の瞬間にはスルッと逃げていってしまう作品。だからといって決して難解なわけではない。反対に、音も言葉も歌も全てがバランス良く溶けこみ、非常に親しみやすいアルバムになっていると思う。おそらく5年後に聴いても、10年後に聴いても驚きを見つけられる作品だろう。

韻踏合組合が好きだったのは、当時はAKIRA名義でラップをしていたAMIDAとOHYAによるNortable MCとMINTがいたからなわけだけど、特にAMIDAの才気走ったラップが強烈だった。何が何でも韻を踏んでやろうというラップは相当奇天烈な内容にもなってしまうのだけど、天性のリズム感の良さもあり、楽しんで聴けてしまうから不思議だった。

今作でもそんなラップが聴けるのか、あるいはさらに進んだラップを聴かせてくれるのかもしれないと、ワクワクした心持ちでプレイボタンを押したわけだが、どうも様子が違う。スキット、インスト曲、沖縄民謡のカバー、茂千代だけをフィーチャーした曲を抜かし、AMIDAのラップが楽しめる10曲のうち純粋に彼が作詞した曲は5曲だけなのだ。それ以外は他の人に書いて貰ったリリックをラップしている(1曲はお経)。

しかし、だからといってダメなのかというとそんなこともない。Viviの気持ちいいコーラスの上でラップするM2「Just a moment」では、言葉がビートの中に自然と溶けこんでいる。ビートの温かさとギター、女性コーラス、それとラップが渾然一体となった極上の仕上がりだ。

ライムの腕が落ちたというわけでもない。M4「Do the Hiphop」では軽やかなトラックの上で踏みまくっている。ただそれが、以前のような何が何でもという分かりやすさではなく、あまりに自然と踏んでいるから、本来の押韻の意味通りにグルーヴが生まれ、気持ち良さに繋がるのだ。

それでは以前の勢いは失われたのかといえば、そうでもない。般若心経をラップする荒技には脱帽。相変わらずの溢れ出る才能のきらめきに驚かされる。インタビューを読むと、他にもシャンソンバージョンやサンババージョンがあるらしく、聴いてみたい。

熱烈なラブソングになったM7「シャンティシャンティ」も良い。ドラえもんやピカチュウが相手を讃える言葉なのかは不明だが、それでも切々と誉め上げて、自分のことで落とす辺りのルーザーっぷりも好き。

他にもライブラのコンピに収録されていた「ミチクサ」をAkioBeatsがリミックスしたM8は原曲の魅力を損なわず、ゆるい味付けが悪くなかったし、「安里屋ユンタ」をカバーしたM11「阿弥陀屋ユンタ」ではディレイの利いたコーラスに幽幻の世界に連れ去られてしまう。

最後の最後までゆるくゆるく、日本時間ではないもっとゆったりと時が流れる土地の雰囲気が心地良く、まどろみながら聴くとそこは涅槃の世界かと思ってしまう。様々な音が解け合うトラックが本当に秀逸。そしてAMIDAの柔らかいラップも気持ち良い限り。日本時間のスケジュールでもっと作品を出して欲しい。


最後に「OOPS!」にアップされたインタビューを。
http://a.oops-music.com/interview/evisbeatas.php#more
2008.12.25 Thursday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
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2017.10.17 Tuesday 23:59 | - | - | -
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