すばらしくてNICE CHOICE

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ウォッチメン / Watchmen

77点/100点満点中

300<スリーハンドレッド>』のザック・スナイダー最新作。2009年公開作品。

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"ウォッチメン"と呼ばれるスーパーヒーローのいる世界。「監視者」として歴史に介入する存在だったが、1977年キーン条例によりその活動が禁止され、解散を余儀なくされた。1985年、三選を勝ち取ったニクソン政権はソ連と緊張状態にあり、核戦争まで数歩のところにいた。そんななか、エドワード・ブレイクという男が殺された。彼はかつて"コメディアン"として活躍したスーパーヒーローだった。当時の仲間である"ロールシャッハ"は事件の背後に陰謀の臭いを嗅ぎとる。
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作品の世界観に圧倒された映画だった。163分とかなりの長尺だけど、それは意味のある長さであり、163分あるからこそ破天荒な世界にもかかわらず、納得しながら見ていられたのだ。CG技術の向上があったからこそ完成した映画なのだろうが、それ以上に普通の人間となんら変わることのないヒーローたちの素顔の描き方が面白い。そこには様々な暗喩があるのだろうけれど、そんなことよりもヒーローを徹底的におとしめるストーリーが小気味良かった。

上の画像のヒーローたちを端的に説明するならば、暴力男・コメディアン(左端)、トラウマ女(左からふたり目)、物理実験中の事故で人間を超越した存在になった男・Dr.マンハッタン(真ん中左)、驚異の運動神経と頭脳の持ち主(真ん中右)、メカ専門(右からふたり目)、性格破綻者・ロールシャッハ(右端)といった具合であり、スーパーヒーローの誕生の秘密から代替わりをすることなどもあっけらかんと作品中で描かれる。

原作を知らないので、アメコミの『ウォッチメン』と同じ世界観なのか不明だが、スーパーヒーローと聞いて思い浮かべるところのヒーロー像とは180度ほども異なる。彼らは失敗もするし、味方も敵も関係なく殴りかかり、非常に好戦的だ。性生活にも大いに悩み、秘密メカを暴走させて気分をすっきりさせることを好む。

そんなウォッチメンたちの生き様が、ザック・スナイダーらしい見得カットの華麗さと多用されるモノローグとで演出される。コメディアンを殺した者は誰なのかというミステリー要素の解決を担うのはマスク男のロールシャッハ。これがハードボイルドチックなかっこよさを体現した男で良かった。


本作でザック・スナイダーは名前だけでチェックした方がいい監督に決定だ。ゾンビを全力疾走させた『ドーン・オブ・ザ・デッド』といい、ここまでやるかという映像の美学を貫き通した『300<スリーハンドレッド>』といい、何かしらやらかしてくれる面白い監督だ。この人なら『ナウシカ』を原作のオチまで含めて実写化できるのではと少し考えてしまった。
2009.04.08 Wednesday 23:58 | 映画 | comments(6) | trackbacks(0)
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2017.09.06 Wednesday 23:58 | - | - | -
コメント
原作は映画よりエピソードが多いです。なので映画もディレクターズ・カットは3時間を超えるらしいです。あと原作と違う所は、最後の"脅威"が、映画では巨大な力であったのに対し、原作では神話にオマージュした巨大なイカでした。
私的な感想としては、各ヒーローのキャラクターを描くのが精一杯で伝えたいテーマまで手が回らなかった感も否めませんでした。
だけど、原作同様Dr.マンハッタンのフルチンを逃げずに描いただけでも偉いと思いました。
ビジュアル面において、ロールシャッハの様に妥協しなかっただけでも手放しで褒めてあげたいです。
ドラゴンボールを実写化したバカは少しは見習え!。
コメディアン | 2009.04.10 Fri 00:22
コメディアン様

こんばんは。

> 映画もディレクターズ・カットは3時間を超えるらしい

さすがに3時間越えはきついかな。そういえば、コメディアンさんから雑誌を読んでから行った方が分かりやすいですよとアドバイスをいただいていたのにもかかわらず、先入観を持って見に行くと失敗することが多いので、せっかくのアドバイスだったのですが、見ないで行ったんですね。でも、コメディアンさんも書かれているように、各キャラクターをしっかり描いているためか、説明不足は感じませんでしたし、また説明過多でもなく、突き放した感じで良かったです。

原作での伝えたいテーマが何だったのかは不明ですが、あれだけの世界観を描きながらきっちりオチをつけたのは見事でした。ロールシャッハのマスクもまたすばらしかったです。

ドラゴンボールは多分というか、絶対に見ないと思います。テレビでやるなら見てやろうかなという感じです。

これからもよろしくお願いします。
gogonyanta | 2009.04.10 Fri 01:02
こんばんわ
60点でした
nyantaさんの書かれているように
映像も素晴らしく、世界観もしっかりしていて
物語に説得力があるんですが、いくら説得力があっても
「そうですか」としか思えないというか
感情移入できませんでした
ヒーロー達の闇の部分を描く事も特に新しいとは
感じませんでしたし…

いかんせん前半あんなにカッコ良かった
ロールシャッハが、後半急速に影が薄くなって、
どーでも良い恋愛話が盛り上がるのが興ざめでしたね
エピソードとして必要かもしれないけど、
ヒーロー達の三角関係に全く興味がなかったんで

サイタマのラッパーも是非観なければと思っているのですが
池袋ってのが難点で未だ未見です
予告編や、インタビューなど呼んでいると
どうしても still ichimiyaを連想してしまい
最近また、田我流のソロと共に聞き直しています

hiphopの中でも、トップクラスに入るほどの
後ろ向き加減というか、ボヤキに近いラップは
笑いを通り越して哀愁すら感じてしまいます
田舎のヤンキーというより、青年団の香りのする
彼らのような、主人公達が描かれている事を
期待して観に行きたいと思います





what's? | 2009.04.10 Fri 02:26
what's? 様

こんにちは。
お久しぶりです!

何やら高尚な理論が唱えられたかと思ったら、ヒーロー間の三角関係という低次元なエピソードが挟まれたりと、その乱高下具合が楽しめたので、what's?さんより点が高くなったのだと思います。大勢で酒でも飲みつつ、突っ込みを入れながら見たい映画でした。

> サイタマノラッパー

私も池袋というのが難点で迷っていたのですが、ちょうど映画の日だということに気づき思い切って行ってみました。池袋で映画というのは初めてでしたね。主人公のラッパーはヤンキーというよりは引きこもりのなんちゃってBボーイなんですけど、その彼が一念奮起するドラマが、まあ青春もの好きにはなかなか良かったという感じです。

> 田我流のソロ

前にあるブログで、"坂を上りタバコをくわえて 落下する太陽で火を点けて"という彼のリリックが抜き書きされてて、すげえと思ったことがあって、聴かなければと思っていたところでした。やっぱ聴かないとダメですかねぇ。
gogonyanta | 2009.04.12 Sun 11:12
田我流も良いんですが、
綺麗にまとまり過ぎてるんで、
僕は情けなさや田舎臭さが充満してる
still ichimiyaの方が好みです
NHKも取りあげたらしいですし

あとサイタマノラッパーが終わっててびっくりです
早すぎます
what's? | 2009.04.12 Sun 23:56
what's? 様

どうもです。

サイタマノラッパーは地方回ってまた池袋に戻ってきて凱旋公演とかやるんじゃないでしょうか。分からないですけど。そういえばメテオがブログでちょっと否定的なことを書いていました。2~3日前の記事です。これから成り上がろうとしている現役ラッパーらしい感想で面白かったです。

メテオの文章(冒頭のは夢枕獏か何かなのかな?)は毎回大袈裟で、彼のラップスタイルそのままで笑えます。
gogonyanta | 2009.04.14 Tue 01:34
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