すばらしくてNICE CHOICE

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レスラー / The Wrestler

56点/100点満点中

あの猫パンチのミッキー・ローク主演映画。本作でアカデミー賞主演男優賞候補に。2009年公開映画。

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80年代に大活躍したプロレスラー・ランディ。しかし今は老体に鞭打ちながら小さな地方興行に出場し、同時にスーパーマーケットでのアルバイトを掛け持ちすることでどうにか生活をしている日々だった。ある日、ステロイド常用がたたり心臓発作で倒れ、引退を余儀なくされる。プロレスなしの人生など思い描けない彼は、馴染みのストリッパー・キャシディにその戸惑いと不安を打ち明け、長らく疎遠となっていた娘ステファニーとも連絡を取り関係修復を図ろうとするが・・・。
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ブルース・スプリングスティーンがしゃがれ声で歌う主題歌をバックに、たくさんの傷をこさえながらプロレスを続ける男の物語だという予告編を見ただけで落涙しそうになった映画なわけだけど、実際に劇場で109分の長さで見てみると、ミッキー・ロークに頼りすぎた作品になっていて、どうも楽しめなかった。

80年代に名勝負を幾度も繰り返し、それから20数年、いまだ現役にこだわり、家族とも別れ、プロレスしかできない男を丹念に追いかける。手持ちカメラで撮影しているため、時にドキュメンタリー的な感覚も味わえる。プロレスラーとしての過去の栄光を誇る姿に、見ている側はミッキー・ロークが光り輝いていたころを当然のように重ね合わすわけで、これ以上ない最高のキャスティングではある。

"俺にとって痛みは外の現実にあるんだ"なんて台詞は演技でもなんでもなく、ミッキー・ロークが素で吐いたとしか思えないような真実味がある。

が、展開の平坦さやもう少し頭を回せばまともな人生も可能だったわけで自業自得だよね的見方を最後まで引きずってしまい、最後にボスの歌が流れても用意していた尻ポケットのハンカチを使うことなく、席を立つことになった。

NIRVANAが登場してからようやくロックが面白くなったと考える人間ではあるが、それはひとまず脇に置くとして、安易な共感を潔しとせず、良い面悪い面を合わせ持つひとりの人間を描ききった監督の姿勢には好感を抱くものの、それで作品自体が面白いかどうかは別問題。


エンドクレジットで、"本作に参加した全ての人間がアクセル・ローズに特別の感謝を捧げる"という一文が入っていた。人気高いなぁ。
2009.07.05 Sunday 23:59 | 映画 | comments(4) | trackbacks(0)
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2019.08.20 Tuesday 23:59 | - | - | -
コメント
80年代はモトリークルーのようなバンドがいて最高だったのに90年代にニルヴァーナのような陰気なロックが出てきて駄目になった的なことを主人公は言っていますが、娘の部屋に貼ってあるポスターは00年代のヴァンパイア・ウィークエンドなんですよね。このエピソードが主人公が時代に取り残されている事をより際立たせているということなんだそうです。
ccc | 2009.07.09 Thu 16:04
ccc様

こんばんは。
コメントありがとうございます。

> 主人公が時代に取り残されている事をより際立たせているということなんだそうです。

まあ、それはそうでしょうね。主題歌を1973年のデビュー以来全てのディケイドでヒット曲を飛ばしているボスが歌っていたのもなんだか良かった。
gogonyanta | 2009.07.10 Fri 00:28
おはよーございます
90点です

nyantaさんと大きく意見が
分かれる点でいうと
僕はこの映画は
ミッキーロークと
過去の存在になりつつある
レスラーとを重ね合わせた
ドキュメンタリー感覚の
映画ではなく
ミッキーロークのドキュメンタリー
だと思います

己の信じる世界しか
世界と認めず
周囲の手助けからも
背を向けてしまう男が
何を思い、どう行動してしまうのかを
ひたすらカメラがバックショットで追い続ける
ドキュメンタリーとして観ると
どうしようもない哀しさで一杯になりました

ラストのミッキーロークが
トップロープからダイブするシーンを観て
数多くの早死にしたスター達は
意外とこんな風に
自分が居場所を見出せない
クソみたいな現実世界から
ああやって、あの世にダイブしていったんじゃ
ないだろーかと
変に納得してしまいました

まぁダメ人間好きの僕には
たまらない映画でした

お暇があれば、結構ヒットしてるらしい
『精神』も是非ご覧下さい
僕は見終わって
しばらく立ち直れませんでしたが…



what's? | 2009.07.10 Fri 09:48
what's? 様

こんばんは。
どうも~です。

> ミッキーロークのドキュメンタリー

その見方をすると余計に感動とはほど遠くなってしまうんですよね。ミッキー・ロークにそこまで思い入れがないと申しますか、最近は『ドミノ』や『シン・シティ』で印象的な演技を披露していましたけれど、80年代の演技が良かったかというと、そんな感じでもないですよね。まあ、逆境から這い上がってきたという意味ではすごいんですけど。

> 数多くの早死にしたスター達は意外とこんな風に自分が居場所を見出せない
> クソみたいな現実世界からああやって、あの世にダイブしていったんじゃないだろーかと

私もヒーローのひとり、カート・コバーンはまさにそうでしょうね。でも、クソみたいな現実と折り合いをつけながらも戦ってきたブルース・スプリングスティーンがかっこいいです。ストーンズもそうですけど。

> まぁダメ人間好きの僕にはたまらない映画でした

結局はここなんでしょうね。「破壊屋」という映画ブログをご覧になられました? 上半期ベストを集計していて、『レスラー』は第2位でした。1位は『グラン・トリノ』です。どちらも私にはそれほどはまれなかった映画だったわけでマイノリティは私の方です。。。

> 『精神』

調べたら、『選挙』の監督なんですね。『レスラー』を見たときに予告編が流れていて、面白そうとは思いましたけれど、『精神』は精神科病棟のドキュメンタリーとのこと。ちょっといいかなぁ。自分にそこまでの苦行を課すこともないかと。サイコパスものとかああいったお気楽なサスペンスやホラーは好きなんですけど。
gogonyanta | 2009.07.12 Sun 01:30
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