すばらしくてNICE CHOICE

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スティーヴン・キング『リーシーの物語 上・下』

読了。
☆☆☆/5点中

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有名作家だった夫スコットを亡くして2年。いまだ悲しみの癒えぬリーシーはようやくスコットの遺品整理を始めた。しかし、彼との思い出が浮かんでは消え、一向に進まなかった。やがてスコットが何かを自分に知らせようと、"道しるべ"を遺品に忍ばせていたことに気づく。一方で未発表原稿を狙うストーカーが身辺に現れ・・・。
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大事なのは値段ではないし、内容が良ければそれで十分なのは分かるけど、でもやっぱりハードカバー上下巻4800円は高いよ。本作は昨年出されたものの、結局読めたのは1年後のこの時期になってしまった。しかも次が同じ文藝春秋からもう上梓されるという。今度も上下巻で合わせて4200円。同月発売になったキングの短篇集『夕暮れをすぎて』はさすがに文庫での発売になったけれど、4000円台ってこの時代にすごい話だよ。攻め過ぎ。新潮社の『セル』のようにいきなり文庫は問題だと思うなら、『アトランティスのこころ』のごとく愛蔵版としての単行本と手に取りやすい文庫の2通りで出すのも手ではないかなと思うのだけど。


マクラのつもりの愚痴が思いの外長くなった。さっさと本題。前作『セル』が物語の展開としては一本道(過去記事を読み直すとB級感覚で楽しんだよう)であり、奥行きを楽しみたい人間としてはやや面白味に欠ける作品ではあったのだけど、今回はすごくいい。これでもかというぐらいに現実と過去が入れ子状態になり、また過去は過去で複雑に伏線が張り巡らされ、しかも少しずつしか明らかにならないという心地良いやきもき感がある。あとはキングの得意技、細部にまでねちねちと描写する文体がいつになく炸裂していて、嫌いな人はとことん嫌うんだろうなと思いながら楽しんだ。

『ミザリー』のごとく、"ナンバーワンファン"を自称する危ない人が今度は作家の遺稿を狙い、残された未亡人に襲いかかる恐怖。一方で、作家の想像力の源を巡る興味深い話を恐怖に彩られた物語に仕立て上げ、本人すらも心の奥底に隠して忘れようと努めていた事実が少しずつ、本当に少しずつ明らかになっていく。その筆力の力強さはさすがキング。面白かった。


『ラスト・ショー / The Last Picture Show』
文中で何度も出てきた1971年の米国映画。ジェフ・ブリッジスとベン・ジョンソンがアカデミー賞助演男優賞を、クロリス・リーチマンとエレン・バースティンがアカデミー賞助演女優賞を受賞。ちょっと見てみたい。
2009.09.22 Tuesday 23:59 | | comments(0) | trackbacks(0)
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2019.08.20 Tuesday 23:59 | - | - | -
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