すばらしくてNICE CHOICE

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小林大吾@千駄ヶ谷loop-line
「Our Bubble Hour Vol.9」に行ってきた。今回のイベントテーマが"言葉"ということで、ゲストライブが小林大吾! お値段も破格の1000円。しかもちょうど予定が何も入っていない土曜日の夕方からということで、久しぶりに千駄ヶ谷駅で下車し、いそいそと向かった。

急な階段を下りると、昼間はギャラリーカフェとして運営されているというアートスペースで狭くはあるのだけど、椅子とソファが十分な数用意されているので、座って見るのが好きな身には快適な空間だった。座ったら、ちょうど小林大吾のライブがスタート。


【小林大吾】 18:58~19:35

無帽で眼鏡を掛けていない小林大吾を見るのは初めてのような気がする。やや志人に似ている。1曲目はセカンドアルバム『詩人の刻印』から「饗宴」。言葉がやや舌の上に留まる感じで、スムースに口から飛び出していかない。2曲目の「棘」も霞が掛かり、3本脚の猫は白い膜の向こう側を歩いているようで、その顔をしかと見られなかった。

マイクが当初のセッティングと多少変わっていたり、バックトラックの音のバランスの問題などがあったよう。ただ、言葉が盛り立てなくても、彼の場合は自作のトラックがすばらしいので、温もりに溢れたビートに身を委ねているだけでも十分楽しめるのが良い。

各曲の間のMCを長めに取っていることが功を奏したのか、3曲目「手漕ぎボート」辺りから声が前に強く通り始め、"空の上の白ひげ"に楽しそうに愚痴をいう詩世界に没入できるようになる。

4曲目は新曲。そう、この日は新曲を披露するという告知もあり、行きたいと思ったのだ。タイトルは告げられなかったが、現在制作中のサードアルバムに収録予定らしい。ピアノがのしかかるように乱れ落ちてくるなかを言葉が沈鬱な表情を浮かべたままさまよう。ファーストアルバムの曲調に近い。フックを抜き書きすれば、"降り積もる夜に深く潜るマイヨール"、あるいは"バスに乗り遅れた深海魚たちの住処"といった印象的なフレーズが並ぶ。

最後はタケウチカズタケの曲「sonuds like a love song」に彼が詩を付けたバージョンで締めくくった。


1.饗宴 eureka
2.棘 / tweezers
3.手漕ぎボート helmsman says
4.新曲
5.ためらい / a blank (LIVE Version)
6.sonuds like a love song (Spoken Version)



小林大吾の後は、昼間の歩き疲れとアルコール摂取に心地良いアンビエントな曲が加わり、いつの間にか眠りに落ちてしまった。気づいたら次のライブが始まるところだった。



【annayamada】 20:29~21:35

シンガーソングライターのヤマダアンナ。私には初耳だったが、フジロックや渚音楽祭といった大きなイベントにも出演している人らしい。この日は映像作家のenuという人がVJを担当し、彼女が歌う曲に合わせて、パソコンで描いた絵をコピーアンドペーストしたり、縮尺を変えたり、彩色しながら即興で絵を作り上げていた。

1時間強のライブは2部構成で、いや2部構成というのとは少し違って、途中で1回だけMCタイムがあったという意味での2部構成だった。あらかじめ打ち込まれたビートを呼び出したり、その場で打ち込んだり、歌声を同期させたり、鳥の鳴き声のSEに自らの鳴き真似を重ねたりと、サンプラーを操りながらのキーボード弾き語りスタイルの演奏で、途切れることなく音が紡がれていく。そこに時折歌メロが乗せられる。普通の3分ポップスとは大きく異なり、30分でひとつの大きな物語を生み出すといった印象だ。

歌メロ自体や歌詞はとりたてて印象に残るものではないのだが、芯の強い歌声は凛としていて、また即興の要素が強い演奏もあり、独自の世界観を構築していた。

バックの刻一刻と変わりゆく映像のせいもあったのかもしれないが、2~3年前に見たGutevolkのライブを思い出していた。演奏が終了し、場内が明るくなって初めて1時間も経っていたことに気づいた。


ふた組のゲストライブはどちらも独特のアクがあり、それは孤高に向かうわけではなく、開かれた独自性を保った音楽であり、楽しんで見られた。雰囲気の良い会場(そして何より、ソファ!)も良かった。
2009.09.26 Saturday 23:59 | 音楽 | comments(4) | trackbacks(0)
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2020.09.09 Wednesday 23:59 | - | - | -
コメント
小林大吾のライブはいつか見てみたいですね。(地方ライブ等はしているのかな?)
彼の作品は当たり続きなので3rdアルバムも凄く楽しみです。
写真に関しては、文章に目を移すまで志人だと思っていました。
あおぼし | 2009.09.30 Wed 01:27
あおぼし様

こんばんは。
コメントありがとうございます。

小林大吾は名古屋ではライブをやったりするみたいなんですけどね。YouTubeには前に見たときにいくつかライブ動画が上がっていたようです。サードアルバムはホント楽しみですね。時間掛けていいからクオリティの高いアルバムを作って欲しいです。

本当なら、あおぼしさんの記事にコメントすべきことなんですけど、SUIKAの「つづれおり」のネタ話ありがとうございます。Kanye Westの「Bittersweet Poetry」は、リリース当時に買った日本盤(確か日本盤だった思うんですけどね)には収録されていなくて、聴いたことなかったのですが、あおぼしさんのおかげで知ることができました。シングル『Stronger』の12"のB面に元々は収録されていた曲のようです。SUIKAももちろんすごくいいのですが、カニエのもいいですよね。どうしてアルバムに入れなかったのだろう。もったいない。

「Bittersweet Poetry」の下敷きは、Chairmen of the Boardの「Bittersweet」という曲のようです。
http://www.youtube.com/watch?v=cta48KVs4bA

ついでに、
Kanye West「Bittersweet Poetry」
http://www.youtube.com/watch?v=35c8IW0vsSE

SUIKA「つづれおり@スイカ夜話 第11夜」
http://www.youtube.com/watch?v=qlKi9p7oUPQ
gogonyanta | 2009.10.02 Fri 03:02
あと、こんなのもありますね。
David Axelrod 「the school boy」(1969)
http://www.youtube.com/watch?v=GolPtJiUlDE

Diamond D「Hiatus feat. CRU (Remix)」(1997)
http://www.youtube.com/watch?v=tHM-WHLiERQ

NO I.D.「State to State feat. Common」(1997)
http://www.youtube.com/watch?v=6xWxGSL5WfM


毎回お世話になっているサイトはここです。
「Sampling-Love」
http://www.sampling-love.com/index.html
gogonyanta | 2009.10.02 Fri 12:44
名古屋ですか〜…、遠いですね(汗)
この際、ライブの為に遠征してみようかな。
製作中という事で今から3rd Albumが非常に楽しみです。

あと、ネタの話ですけど こちらこそ詳しい情報と補足ありがとうございます。
SUIKAが使うネタにほとんど気付いた事が無いので少し興奮していました。
「Bittersweet Poetry」ってアルバムに入ってなかったんですね。
何だか運が良かったようで嬉しいです。

STERUSSの元ネタについての追記もありがとうございます。
こんな便利なサイトがあったんですね。
曲のネタ元ってなかなか見つけだしにくいので助かります。
参考にさせて貰おうと思います!
あおぼし | 2009.10.07 Wed 00:10
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