すばらしくてNICE CHOICE

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エンジェル ウォーズ / Sucker Punch

93点/100点満点中

ザック・スナイダー監督の最新作。原案・脚本も担当していて、初のオリジナル作。製作費8200万ドル。2011年公開作品。

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継父の陰謀で精神病院へと送られてしまった少女"ベイビードール"。ロボトミー手術から逃れるために、彼女は同じ境遇にいる"ロケット"、"ブロンディ"、"アンバー"、ロケットの姉"スイートピー"の4人と共に脱出計画を練るのだが・・・。
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いやぁ、もう素晴らしいね。こういう映画は大好きだ。飛びきりのミニスカートのヘソ出しセーラー服ブロンド娘が活躍するからとかそういうことではもちろんなくて、監督自身が見たい映像を、かっこいいと思い込んでいるカットを撮りたいがために、あらゆる常識やルール、モラル、重力からも解放されて、思うがままに撮影しているからだ。『シン・シティ』や『ザ・スピリット』、『V フォー・ヴェンデッタ』、『GOEMON』など、初日に絶対見に行こうと思わせてくれるこうした映画が年に1本ぐらいあるのは嬉しい。

予告編で見た時から惚れ込んだ。序盤にエミリー・ブラウニング演じるベイビードールが精神病院送りになる辺りはふ〜んという感じだったのに、気づいたら、竜が空を滑空し炎を吐き出し、ナチスドイツと戦う将校が出てくる場面が挟み込まれたと思ったら、ベイビードールは老人から日本刀を受け取っていたりして、とにかくぶっ飛んでいた。もう見るしかないと思った瞬間にクレジットされた監督の名前がザック・スナイダー。フクロウの3Dアニメ映画を撮った時にはどうかと思ったけれど、さすが期待を裏切らない。

実際に作品も魅力的だ。重苦しい青色が強調されたオープニングは、タイトル表示がスタイリッシュ。ふざけた邦題では当然なく、"予想外のパンチ"を意味する原題"Sucker Punch"の文字が涙のごとく流れていく。胸焼けするほどCG満載の本編からのエンドロールは人を食った趣向が凝らされていて、最後まで飽きさせない。

竜や飛行機が飛ぶ映画だとは事前に知ってはいたものの、序盤からしていきなり驚きの展開が待ち受けている。苛酷な現実から逃避するために別世界に飛び立つベイビードールは、そこでスコット・グレン演じるワイズマンと出会い、脱出するための助言をもらう。4人の仲間を得た彼女は、彼の言葉通りに"地図"と"火"、"ナイフ"、"鍵"を手に入れていく。

ベイビードールが踊る魅惑のダンスは、見る者を完璧に虜にする力があり、その隙に目当ての物を入手する。同時に、ベイビードールたち自身も別世界で同じミッションをこなすことで、その入手の様子が描かれる。その設定があるからこそ、彼女たちはマシンガンをぶっ放し、竜と戦い、巨大武者と太刀を交わし、過去にも未来にも行け、さらには空想だからということで時代考証なんていう面倒くさい楔に囚われることなく描写できる。

自由を手にするために彼女たちは戦うが、監督自身はすでに自由を手にして、嬉々として思う存分CGを使いまくり、想像力の翼をこれでもかと伸ばす。効果的に流れるBjorkの「Army Of Me (Sucker Punch Remix)」も素敵だ。

チャーリーズ・エンジェルたちに作戦を伝えるボス・チャーリーの如く、ワイズマンがミッションを5人に伝えるのだけど、毎回いい残しがあって、"それから"と付け加えるお決まりのパターンなど、小さなくすぐりがあるのも良い。

惜しむらくは、物語が単純な二重構造だったら分かりやすいのだけど、もうひとつの入れ子があることか。俳優よりもCGの方が活躍する作品とのよくある批判を避けるためなのか、複雑にしすぎとも思う。そうくるのかという意外性のあるオチではあるが、盛り込みすぎの感はなきにしもあらず。

これまで作り続けたヒット作への信頼も手伝って、オリジナル作にも関わらず、製作費が多めだったが、本国での興行はかなり厳しいようだ。でも、これに懲りずにまたこういったアホな映画を撮り続けて欲しい。こういう作品こそそこそこの映画代を払って大きなスクリーンと爆音で見たい映画だ。最高。
2011.04.15 Friday 23:57 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2019.08.20 Tuesday 23:57 | - | - | -
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