すばらしくてNICE CHOICE

暇な時に、
本・音楽・漫画・映画の
勝手な感想を書いていきます。
09 / 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
<< THA BLUE HERB RECORDINGS『ONLY FOR THE MINDSTRONG』 | main | THA BLUE HERB『FRONT ACT CD』 >>
桜井鈴茂『終わりまであとどれくらいだろう』

読了。
☆/5点中

角田光代様

あなたが書かれたこの本の帯文句、
「ぐちゃぐちゃに絡まったこの小説を読み終えたとき、
びっくりするほどうつくしい景色が見えた。」
この言葉を信じ、ひたすら苦痛に耐え、
がんばってがんばって読み進めました。
"この坂をのぼれば、海が見える"の心境です。
苦しみがあるこそ、開ける景色がきっとあるのだと。
あなたの作品はほとんど読んだことはないけれど、
いくつかの短篇はすばらしいものでした。
そんな作家が認めた作品であるならば、きっといいものなのだろう、と。

が、ひどい。
あまりにもひどい。
改行がないとか、それでも時々現れる改行が1字下がっているだけではなく、
5〜6字は当たり前で、というのも前の文章が終わった位置から、
改行した文章が始まるという、まったくもってアバンギャルドな文体でした。
でも、そんなのは慣れればいいだけのことです。

そんなことよりも、読者を置いてきぼりにして、
作者1人だけが納得しているかのような、唯我独尊な孤高のストーリーに唖然でした。
いや、そんな風に感じてしまったのはきっと私だけなのでしょう。

アマゾンの感想を読む限り、前作ともども絶賛の嵐でした。
「今の僕らに必要な何かがこの本には書かれている。」
「僕等はこんな作品を待っていたんだと思う。
ウソくさい、Happy endや人生の分岐点などいらない。
リアルよりも重い、そして明確な真実が溢れた物語、何も変わらないから真実。」
ええ、そうなんでしょう。リアルなんでしょう。

東京に住む男女6人を中心とした群像劇。
全員が最後にある場所に集うとか、そんな"ハリウッド映画"のようなこともなく、
たんたんと絡む人とは絡み、出会わない人とは当然出会わない。

しかし、それを小説にして、読んで面白いのでしょうか?
面白くするには、もっともっともっと技量が必要かと思いました。
登場人物がぶつぶつと独り言を言っているだけの話しでしかなく、
踊っていればいいってものでもないとも思いました。

楽屋落ちも本当につまらなかったです。
登場人物に言わせる、改行についての自虐ネタです。
どうして、ああいう文章をいれるのでしょうか。
自分で面白いと思っているのでしょうか。
イライラしながら読んでいるところに、さらに苛立ちがつのりました。

話しはかなり脱線をしていますが、
何にせよ、読んだのは私の責任です。
次からは帯の文句を信用することなく、
自分の眼を信じ、本を選んでいこうと思いました。

教訓をありがとうございました。


******************************
桜井鈴茂(さくらい すずも)
1968年、北海道生まれ。
明治学院大学社会学部社会学科卒業。
卒業後は音楽活動ほか職歴多数。同志社大学大学院商学研究科中退。
2002年、『アレルヤ』で第13回朝日新人文学賞受賞。

2002.10 『アレルヤ』
2005.05 『終わりまであとどれくらいだろう』
******************************
2006.06.16 Friday 01:35 | | comments(0) | trackbacks(0)
スポンサーサイト
2020.09.09 Wednesday 01:35 | - | - | -
コメント
コメントする











この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック
Profile
Search This Site
Category
New Entries
Comment


Archives

今日も愚痴り中