すばらしくてNICE CHOICE

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SIMON『TWICE BORN』

2011年6月8日リリースのサードアルバム。
/5点中

"誰がヤベーのか分かってんだろ"という主張が延々語られるだけの退屈極まりなかった2008年の『Simon Says』からはや3年。Lloyd Banksのヒット曲をリミックスした「Tequila, Gin Or Henny」(PV[YouTube])での高い評価と賞賛の声に自尊心が満たされ、同時に受ける曲がどういうものかようやく理解できたのか、本作では聴いて単純に楽しめる曲が揃えられている。

BACHLOGICとGunsmith ProductionのJIGG(前作までの同チーム所属の318から交代)のふたりが分担したトラック群はどれも煙たさやいなたさといった90年代東海岸原理主義者にとっては忌み嫌いそうなきらびやかな打ち込みの上音と骨格のみのスカスカしたビートという今のトラックで固められている。その上に乗るSIMONのラップも"世界標準のSwagger"なもので、以前のように技術を誇るためだけのラップではなく、聞き手を楽しませることに力を入れている。オートチューンも取り入れ、時に歌うようなフロウは非常にスムース。そしていい意味でチャラい。だからこそ気楽に聴けるし、体も動く。インストアライブで見た時も圧倒されたが、M10「Be Me」ではほとんど語りにも近いラップなのに力強いグルーヴがある。

AK-69やSEEDAといった日本語ラップの新たな顏役を呼び込むと同時に、AKLOやSALUなど嘱望されている若手のフックアップも忘れない。今作ではシーダの雑なラップにげんなりしてもサルがいるから安心だ。

"たいていのラッパーのリリックはエゴ"と自分の過去を踏みにじる一節が物語るように、この3年で内面がずいぶんと成長したようで、ラップだけではなくテーマも"世界標準"となり、根強く残る不正や欺瞞に憤ったりもしていて、リリックに幅が生まれている。

音にしてもフロウにしてもスワッグと同じようにはやり言葉でしかない。LBがフリーダウンロードミックステープ『AOAOAO』で今この瞬間の最新のラップスタイルを切り取ったのと同じように、サイモンは移り変わりの激しいヒップホップの中で2011年の流行をCDという製品版で表現した。新しいものが不変なものとして残ることはまれであり、本作がクラシックと評価されるのかは時間を経てみないと分からないが、とりあえず2011年の今のかっこいいとされるラップが封じ込められているのは間違いない。



<インタビュー>
Amebreak
Musicshelf
タワーレコード
2011.11.18 Friday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
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2020.08.05 Wednesday 23:59 | - | - | -
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