すばらしくてNICE CHOICE

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マネーボール / Moneyball

74点/100点満点中

大リーグのオークランド・アスレチックスを革新的な野球理論で常勝チームへと作り変えた実在のゼネラルマネージャー(GM)、ビリー・ビーンの物語。主演はブラッド・ピット。共演はジョナ・ヒルに、本監督のベネット・ミラーの1作目でもある『カポーティ』で主演していたフィリップ・シーモア・ホフマン。製作費5000万ドル。2011年公開作品。

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高校時代は期待された選手だったが、プロでは大成することなく引退したビリー・ビーン。その後、若くして弱小球団アスレチックスのGMに就任するも、長らく低迷を続けるアスレチックスは財政的にも厳しく、選手の補強すらままならない。2002年、イェール大の経済学部を卒業しインディアンズのスタッフとして独自に選手のデータ分析を行っていた青年ピーター・ブランドと出会う。チーム強化に不可欠と見込んですぐさま彼を引き抜き、データを重視した斬新な選手評価を基に、安い選手を買って勝てるチームを作る独自の経営戦略を打ち立てる。しかし、常識破りの方針は周囲の反発を招き、チームは結果を出せない状態が続く。それでも確固とした信念で戦略を貫き通すと、次第にチームは勝利を重ね、奇跡を呼び起こす。
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デヴィッド・フィンチャーが監督した『ソーシャル・ネットワーク』で、プロデューサーとして関わったスコット・ルーディンとマイケル・デ・ルカがそれぞれ製作総指揮のひとりとして、あるいは今回も製作として本作に携わり、また同作で脚本を担当したアーロン・ソーキンが最終稿を担ったこともあり、比較されることが多いようだ。

確かに両者の比較で語るのが便利だ。Facebookの起業者マーク・ザッカーバーグの成功を描いた『ソーシャル・ネットワーク』は、ウェブ世界を席巻するまでの過程や周囲の仲間との関係を描写することで掴み取った栄光の大きさと失ったものが分かる演出だったが、その一方で仮想現実にばかり関心が行き、現実社会での人との交わりを不得意とするザッカ―バーグがようやく踏み出した第一歩も描いてみせていた。実際の人物がどのような人柄であれ、人間らしい一面を映すことで、最後にホッとできた映画でもある。ただ問題は、モニターの中に業績の成果があるので数字やコンピューター画面が映し出されることが多く、フィンチャーも果敢に攻めてはいたものの、そのすごさや喜びがいまいち伝わりにくかった。

その点で、本作は野球という誰にでも分かるスポーツでの成功物語であるために勝ち取った栄光が分かりやすく描かれている。ただ、スポーツものではないので、一試合分を丸ごと見せることはないし、データの羅列の中にこそ勝利のために必要な情報が隠されているという理論であることからも、『ソーシャル・ネットワーク』ほどではないにしても数字を見ての喜びになることが多い。

それでも誰も実践では試してこなかった画期的な理論を導入し、従来の印象論で選んできたスカウトシステムを廃し、しかも主人公ビーンはその弊害の被害者でもあるわけで、一定の成果を上げていく展開はやはりプロジェクトX的な盛り上がりがある。日本とは比較にならないほど、選手をチームの歯車のひとつと捉え、積極的に売り買い(トレード)されていくやりとりには慣れないこともあり違和感を覚えなくもないが、日本の野球もやがてはアメリカ型のいわゆる"ベースボール"になるのだろうか。まああまり興味がないといえばそれまでだけど。

本作で、アスレチックスの選手総年俸が3000万ドルなのに対し、スター選手を多く揃えるヤンキースは1億2000万ドルもかけているというセリフがある。本作の製作費は5000万ドル。本命視され始めているアカデミー賞でどれほど頑張れるのか見物だ。他のアカデミー賞候補作が本作よりも安い製作費で作っているにも関わらず、本作が多く受賞してしまったらそれはなんだか納得いかない気がする。

それと、いきなりイチローのアップがテレビに映し出されたシーンがあり、日本人として誇らしい気分にもなるが、もしかしたらあの場面でアップになるのは国によって異なるのだろうか。いまや様々な人種が集まっている大リーグなのだから、配給国に合わせてその国のヒーローを映し出してそうだ。
2011.12.01 Thursday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2019.08.20 Tuesday 23:58 | - | - | -
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