すばらしくてNICE CHOICE

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スカーレットレター / 주홍글씨

59点/100点満点中

2004年の韓国映画。サスペンスラブストーリー。主演は『シュリ』や『カル』のハン・ソッキュ。共演のイ・ウンジュは公開後の2005年2月に自殺し、本作が遺作となる。

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写真スタジオの店主が頭を割られ惨殺された状態で発見される。担当することになったギフン刑事は、第一発見者の妻ギョンヒを疑う。最初は簡単な痴情殺人と思われたが、捜査は遅々として進まない。そんなギフンは妻スヒョンがいながら、彼女の音大時代の親友でクラブ歌手のカヒと不倫していた。スヒョンの妊娠を機に、カヒとの関係を整理しようとするが・・・。
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白昼堂々と行われた写真スタジオでの殺人事件。被害者はスタジオの主。死体を見つけ連絡したのはその妻。不思議な魅力を放つ妻のギョンヒに不倫している男がいたのではないか、それを夫に咎められカッとなって殺したのではないかとギフン刑事は疑うが、確たる証拠はなく、また不倫相手と思しき人物との証言も信憑性に欠ける。上司からは捜査の進捗にはっぱを掛けられるものの、最初に抱いた印象よりも難しい事件であることが分かってくる。

その一方でギフン刑事の私生活ものっぴきならない状況に陥る。従順な妻のスヒョンが身籠るも、彼女の友達でもあるカヒとの関係を依然続けようとする。しかし、彼女の妊娠を知り、カヒは心穏やかではいられない。自分が日陰の身であり、またスヒョンはソロのチェリストとしてオーケストラとも共演しコンサートを行えているのに、自分はしがないクラブシンガーでしかないことを思い、ギフンに当たり散らす。

ミステリとしての物語はいつの間にか忘れ去られていき、物語はギフンとカヒの密室での愛憎劇でクライマックスを迎える。だから、どうにもどっちつかずな印象を抱いてしまう。写真スタジオ店主とその妻ギョンヒと男性客との関係が、ギフン・カヒ・スヒョンのそれと相似を描くものだったりするならばまだしも、そういう風には展開せず、ほとんど切り離されたふたつのエピソードになってしまっているのだ。狭いトランク内でのふたりの演技が鬼気迫る見事なものだけに余計に残念。ギフンが持つ強力な銃をもっと効率よく使えばあっさり脱出できるだろうし、カヒとスヒョンの関係(これがあるから序盤のふたりの対面が別の意味を持ってきて興味深い)まで言及しておきながら、スヒョンの中絶の過去などの詰め切れていない部分でも脚本の弱さが露呈する。


カヒ役のイ・ウンジュの自殺の原因は本作にあるとの報道があったようだ(→リンク [ネタバレな記述もあるので注意])。実際には遺書は公開されなかったようだけど、本作を見る限りではここでの演技で問題があったとは思えない。ヌードになったとはいっても胸から上のショットのみであり、オッきれいなお尻と思ったらギフン役のハン・ソッキュだったりと、巧みなカメラワークを用いての雰囲気重視な映像になっている。血糊まみれのラストシーンにしても、あの程度の演出が原因で死なれたら、映画製作側が困るだろう。ただ、若くて演技もできて脱ぐべき時にしっかり脱げるという女優は日本でもそうだけど、少数なだけに惜しい人を亡くした。

お人形さんのような固まった表情の演技ばかりをしていたスヒョン役のオム・ジウォンがチェロを弾くシーンは演奏経験が本当にあるのではないかと思うぐらいに堂に入ったものでうまい。

原題も"朱紅の文字"を意である。作中でカヒが自分の子供に"真珠(チンジュ)"、つまりパールと名付けたいと告白するシーンがある。ナサニエル・ホーソーンが著した19世紀のゴシックロマン小説『緋文字』で、若い人妻と牧師との間にできてしまった女の子の名前がパール。そして、"スカートレター"とは"姦通者が胸に付けさせられた緋色の布で作ったadulteryの頭文字A"を意味するそうだ。
2012.06.28 Thursday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2019.09.18 Wednesday 23:58 | - | - | -
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