すばらしくてNICE CHOICE

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甘い人生 / 달콤한 인생

59点/100点満点中

2005年の韓国映画。『悪魔を見た』でもイ・ビョンホンと組んだキム・ジウン監督のサスペンスアクション。

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キム・ソヌはまだ若いにも関わらず裏社会にも絶大な力を持つカン社長の右腕としてソウルの高級ホテルを切り盛りしている。カンは、若い愛人ヒスに別の男がいるのではと疑い始める。そこで彼はソヌに彼女を監視させることに。浮気が発覚した際はすぐさま始末するか、あるいは出張中の彼に連絡するよう命じられるソヌだったが・・・。
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2004年から盛り上がる日本の韓流ブームの真っただ中に封切られた作品で、本作の買い付け額は3億円以上だったそうだ。それがどれだけすごいのかはよく分からないがウィキに書かれている。ハリウッド進出のきっかけともなる作品だったそうだ。その2009年の『G.I ジョー』は劇場で見ている。英語のセリフに違和感なく、容姿の面でも遜色のないイは確かにかっこよかったし、日本の若手に同じような存在がいないことを非常に残念に思ったのも覚えている。

まぁそれはともかく、本作自体はとても酷いものだ。イのファンのためだけの作品であり、彼らにとってはその魅力が余すところなく詰まっているのだろうが、韓国映画に求めるバイオレンス度は瞬間的には高い箇所もあるものの、イの甘いマスクがすぐさま中和していく。

前半の50分はできる男としてのイ・ビョンホンが描かれる。淡い恋らしき出会いもあるが、プラトニックなもので女性ファンを悲しませることはない。続くのは唐突なコメディパートとなる銃の取引。イを置きざりにする不思議なシーンで、後半の正義の味方(しかしイは正義を背負っているわけではなく、ある意味逆恨みに近い)が悪人の巣窟に単身踏み込んでいくというやや西部劇(ちゃんと見たことはないけれど)風の設定への導入部となる。銃撃シーンで流れる音楽のアレンジも踏まえれば西部劇を下敷きにしていると思うのはあながち間違った憶測ではないのかも。もちろんファン思いの彼は役としては死んだ後も再び生き返り、お別れのシャドーボクシングを披露してくれる。いつだってかっこいい男なのだ。

プロモーション映画と考えれば脚本などどうでもいい話で、イ・ビョンホンがひたすらかっこよく映っていれば十分だ。その意味では本作は間違っていない。ただ、彼が男前であることは認めつつも、映画としての完成度を思えばいくつもの不満が挙げられる。

まず、イ演じるソヌとボスのカン社長の情婦の関係だ。彼の年齢設定は分からないが、ロリコンのボスとは違い、もう少し成熟した女性を好みそうな印象を抱く。が、冒頭の意味深な師匠と弟子とのエピソードを持ち出すまでもなく、彼が彼女に少なからず心が動いたとされる。その理由付けが弱い。ソヌの内面やこれまでの人生がほとんど描かれていないからだ。過去に何かしら彼女と似た境遇の少女との出会いがあったとかいうベタなエピソードのひとつでも、あるいは殺伐としすぎる暴力浸りな人生を送ってきたので彼女のチェロの音が癒しとなり惹かれた(とはいえ基本的には彼はホテルマンだ)とかがあればまだ良かったのかもしれない。もちろん演技力で沈黙の人生を語らせてもいいわけだけど、昔裏切った仲間を非情にも罰したことや背中に刀傷があるなどといった描写に留まり、説得力がない。

生き埋めからからくも脱出できたと思われた直後に立ち去ったはずの兄貴分が待ち構えているシーンはそれなりに楽しめるし、その後の大立ち回りも悪くない。が、武器を手に入れた後、因縁のある敵との一騎打ちで、後半の大ボスとの闘いに赴く時にすでに手負いの状況というハラハラドキドキ度を上げたいがために、それまで不意打ち以外では圧勝してきた彼がちゃちな手に乗り重傷を負うというのもふざけた展開だ。他にも、街の親分衆が揃っているホテル内でサイレンサーもつけずに銃をぶっ放しながら敵の配下を排除し向かうというのがあまりに絵空事過ぎてげんなりさせられる。あと、格式高そうなバーのバックバーにイェガーマイスター置き過ぎ。

まあ、イ・ビョンホンの甘い表情から野性味あふれる凛々しい表情まで存分に堪能できる映画であることは確かだ。アクションだったりバイオレンスを求める向きにはやや難があるだけの話。
2012.06.29 Friday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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