すばらしくてNICE CHOICE

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シークレット・サンシャイン / 밀양

53点/100点満点中

2007年の韓国映画。人間ドラマ。主演のチョン・ドヨンは本作でカンヌ国際映画祭主演女優賞受賞。共演に『殺人の追憶』や『グエムル』のソン・ガンホ。監督は最新作『ポエトリー アグネスの詩』も評判が良いイ・チャンドン。原題は舞台となる街・密陽(ミリャン)の意で、セリフでも出てくるが"秘密の陽射し"であり、邦題・英題もそれに倣っている。

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伴侶を亡くしたばかりのシネは、幼い息子ジュンと共に、亡き夫が暮らしたいと望んでいた彼の故郷・密陽に引っ越す。地元の小さな自動車修理工場の社長ジョンチャンは偶然彼女と出会い、惹かれていくも、シネはつれない態度を取るばかり。新生活が落ち着きを見せ始めた矢先、息子のジュンが誘拐されてしまう。
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韓国映画をほとんど見ていない私が本作を手に取ったのは、Yahoo!知恵袋で紹介されていたからだ。リンク先に飛んでもらえれば分かるが、バイオレンス描写が際立つ韓国産映画、『チェイサー』や『ビー・デビル』といった作品に匹敵する過去作を探していて行き着いたQ&Aだった。だから本作に対し低評価になってしまうのは出会い方が悪かったのだとしかいいようがない。

この映画は完全なる人間ドラマで、大きな喪失感を抱え込む女性が現実とどう立ち向かっていくのかを誠実に綴る。お笑い芸人いとうあさこに限りなく似ているチョン・ドヨンが演じるヒロイン・シネの慟哭は聞いているだけで胸ふさがれるもので、カンヌで主演女優賞の栄冠に輝いたのも納得できる。人間の内面をむき出しにするという意味においては確かにバイオレンス路線に近いのかもしれない。しかしそれは最大限に譲歩してのもので、実際のところはシネの心の流れを丁寧に丁寧に綴っていく展開にいい加減にしろといいたくなること請け合いだ。

二度の悲劇に見舞われこれ以上ない悲しみに沈む女性シネ。報われないにも関わらず傍らで彼女を見守り続ける自動車修理工場の経営者キム社長。一旦は宗教にのめり込み、そこにかりそめの救いを見出すが、しかし神の気まぐれに翻弄され、その神と対立しようとする中で精神が錯乱していく。そんな中での青空ミサのシーンは本作で唯一楽しめる場面かもしれない。それはともかく、心にぽっかりと空いてしまった喪失感に苦しみ続けるシネに、ラストシーンで自ら切り落とした髪が風に飛んでいくことでかすかな希望の光が当てられ、本作は幕を閉じる。

最後の最後までセリフや演技、そして演出でもって表現することにこだわっている作品だとは思う。が、繰り返しになるけれど、今の私が韓国映画に求めているのはそういった上等さではなく、下世話なまでの暴力エンターテインメントだ。求めるジャンルとはあまりに違い過ぎる。残念ながら本作は冗長にも映る演出と尺の長さでもって、苛立ちすら抱いてしまう作品でしかない。
2012.07.02 Monday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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