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バトルシップ / Battleship

53点/100点満点中

キングダム 見えざる敵』や『ハンコック』を手掛けた俳優上がりのピーター・バーグ監督作。主演は同時期の大作映画『ジョン・カーター』でも主演を果したテイラー・キッチュ。共演に浅野忠信、リアーナ、リーアム・ニーソン。製作費2億900万ドル。2012年公開作品。

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2012年。ハワイ沖に各国の軍艦が集結し、大規模な合同軍事演習が行われる。血気盛んな米海軍の将校アレックス・ホッパー大尉は、日本の自衛艦艦長ナガタに激しいライバル心をむき出しにする。そんな中、演習海域に正体不明の巨大な物体が出現。アレックスの乗る駆逐艦とナガタの自衛艦、それにアレックスの兄ストーン・ホッパー中佐が艦長を務めるサンプソン号の3隻が偵察に向かう。ところがその正体は地球に飛来したエイリアンの母船だった。母船は巨大なバリアを築き、人類はそこに閉じ込められた3隻以外に反撃の手段を失ってしまう。
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本当にくだらない映画だ。本作の予告編を見て、それがユニバーサル・ピクチャーズの100周年記念作品だと知り、まさかと驚いたのを思い出す。100周年を祝う映画がこんなろくでもないCG映画なのかと。ユニバーサルという映画会社の色を知らないので、もしかしたら『バトルシップ』のような派手な作品こそが会社カラーであり、妥当なのかもしれないが、しかし100年も続く会社ならばもっとこう映画愛に満ちた、例えば『ニュー・シネマ・パラダイス』のようなテーマにするのかと思えば、最新の映像技術を駆使したCG映画を仕立て上げるというなんとも派手に"攻めた"作品にするというのが、アメリカらしいのかも。

当然劇場で見るなんてもってのほかと端から論外だったわけだけど、封切してみれば意外に評判が悪くない。確かに大きなスクリーンで見れば大迫力なのかもしれない。そういうわけでDVDになったのを機に見てみたら、まあ内容のないお粗末なCG戦争映画でよくもまあこんな映画に2億900万ドルも出したものだとアメリカ人の懐の大きさを賞賛するのみ。ウィル・スミス以来の宇宙人を素手で殴りつけるカットを見られたのは嬉しいが。

外宇宙に地球と同じ環境にある惑星を発見したNASAがその星に向かって電波を送ったところ、その7年後の2012年に突然5つの飛行物体が地球にやってきて、そのうちの4つ(ひとつは破損)がハワイ沖で環太平洋合同演習(RIMPAC[リムパック])中の各国の艦隊群の近くに落下する。主人公を乗せた船を始め選ばれた3隻が調査に向かった矢先に、その飛行物体がハワイをすっぽり包み込むバリアを張ってしまう。リムパック艦隊の主力と切り離された3隻は自力で敵物体と戦わなければならない状況に陥る。

アメリカ海軍所属のミサイル駆逐艦ジョン・ポール・ジョーンズに乗るのがテイラー・キッチュ演じる我らが主人公アレックス・ホッパー大尉で、同僚にはポップ歌手のリアーナが扮する女性クルーがいる(吹き替え担当は土屋アンナだったそう。ハハハ)。アレックスの優秀な兄で分遣隊の指揮を執るストーン・ホッパー中佐が艦長を務めるのがジョン・ポール・ジョーンズとほぼ同型艦のミサイル駆逐艦サンプソン。そして日本人俳優の希望の星・浅野忠信は護衛艦みょうこうの艦長ナガタ海上自衛隊一等海佐として活躍する。

この3隻だけで強力な武器を持つ宇宙人と戦う破目に陥るのだけど、ああだこうだとあって、アレックスが1隻だけ残ったジョン・ポール・ジョーンズの艦長となり、浅野忠信と力を合わせ、撃退していく話となる。敵はとてつもない破壊力を持った兵器を所有していながら、地球人にとっては都合良いことにある欠点があり、アレックスたちに決定打を与えることができない。膠着状態の中で浅野が考え出したアイディアがすごい。さすがは日本人らしく、津波を調べるための海面に浮かぶブイを利用する妙案であり、それは本作の原案が古典的テーブルゲームの海戦ゲームにあることを思い出させる。

戦力に圧倒的な大差があったはずなのにいつの間にか同等になっていて、あれだけ打ち抜けなかった敵も倒せるようになっているなどの気になる点はあるけれどもそれらを全て吹っ飛ばすのはなんといっても戦艦ミズーリの現役復帰だろう。1945年9月2日東京湾上で当時外務大臣だった重光葵政府全権が署名した日本の降伏調印の式場ともなった戦艦であり、1992年に退役し、1999年からはパールハーバーで記念艦として公開されている。その船にかつての乗組員たち(冒頭で彼らの活躍を讃えるシーンがある)が再び戦艦に火を入れるのだ。その無理矢理で無邪気な設定がまさにザ・アメリカだ。でも"バトルシップ(戦艦)"という題名を付けているからには登場させないわけにはいけないわけで、その後とてつもない操艦(投錨!)でもって大活躍をし、宇宙人を撃退せしめる。

エピローグで世界の歌姫(世界のポップミュージックに影響を与えているという意味でも本当の歌姫)リアーナと楽しげにはしゃいでいる浅野忠信を見ていると、どうしてここに日本人がいるのだろうと不思議になる。1971年から隔年で行われているリムパックには10数か国が参加している(そういえば、冒頭の開会式で"陸上"自衛隊員も整列していたがあれは正しいのだろうか)。AC/DCがロックンロールさせ(オーストラリアだけど)、米兵や退役軍人たちが活躍し、アメリカの手によって恐ろしい宇宙人を追い出し、地球を救った、いわばインディペンデンスデイ2012なのに、日本人俳優が準主役級の扱いを受けているのは確かに光栄なことだ。だけど、世界の映画市場を鑑みれば、洋画が落ち込んでいるとはいえ日本を無視できないのも分かるが、例えば「トランスフォーマー」シリーズだと韓国では日本を上回る興行収益を上げたと聞くし、韓国を始め、各国の部隊が揃う演習ということでもっと国際色豊かがあっても良さそうなのに、日本だけが重用されていることは本当に不思議だ。
2012.09.14 Friday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2018.11.21 Wednesday 23:58 | - | - | -
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