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メリダとおそろしの森 / Brave

82点/100点満点中

2012年のピクサーの新作アニメ。ファンタジー。製作費1億8500万ドル。

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自然と人間が共存する中世のスコットランド。弓矢を手に野山を駆け回るのが大好きな自由気ままでお転婆な王女メリダは、王族としての心構えや立ち居振る舞いを口うるさく指導する母エリノア王妃といつも衝突していた。ある日、メリダは森の中で鬼火に導かれ森の魔女と会い、運命を変えられるという魔法のケーキを貰ってしまう。それを母に食べさせたところ・・・。
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ピクサー・アニメーション・スタジオの実力は誰もが知るところだ。『トイ・ストーリー』が公開された当時はあんな角ばったアニメなんて誰が見るんだろうと思っていたものだけど、その魅力は絵よりも物語だとようやく悟ったのはアカデミー賞にも輝いた『ファインディング・ニモ』からと遅いが、でも受賞するのも納得のコンピュータアニメーションの急激な進歩にその絵の鮮やかさにも目を奪われるようになった。「カーズ」シリーズや「バグズ・ライフ」シリーズはいまだ見ていないのだけど、『Mr.インクレディブル』にしても、『レミーのおいしいレストラン』、『WALL・E/ウォーリー』、『カールじいさんの空飛ぶ家』とまさに劇場で見るのが正しい映画だった。アニメをいまだ一段下にみるクセは抜けないが、ピクサー(とジブリ)に限っていえばそれは愚かなことだと断言できる。

なのに、本作はDVDで済ましてしまった。『カールじいさんの空飛ぶ家』以来のシリーズ物ではないオリジナル作とあって気合の入り方も違うだろうし、絶対に見に行くとは決めていたのだけど、結局自宅鑑賞だ。オープニングでのまだ自然が恐れられていた頃の太古の面影を残す森の描写を見て、激しく後悔した。これまでも1作ごとに絵のレベルは上がってはいたけれど、今回は木々や川のせせらぎ、草のそよぎといった自然の美しさが本当によく輝いている。人物は意図的にアニメらしさを残しつつ、主人公メリダの燃えるような赤毛のリアリティは素晴らしい。

王族としての義務を窮屈に感じる少女メリダは愛馬アンガスに乗り、森の中で大好きな弓を射ることを一番の楽しみとしているが、年頃になり、王国の有力氏族の長男と結婚しなければならなくなる。メリダの母であるエリノア王妃は娘のため、王国のためを思い、口をすっぱくして礼儀や心構えを教えるも、メリダにとっては大人の押しつけであり、強く反発する。ピクサーにとって女性を主人公にするのは今回が初めてだそうだが、宮崎駿を始めとして女性が主人公であるファンタジーアニメは珍しくない。ただ、本作が面白いのは女性としての自立はもちろんだけど、母と娘の同性の関係を中心に描いていることだ。

それはウィキペディアを読んで納得したのだけど、元々の監督(共同監督としてクレジットされている)がブレンダ・チャップマンという女性監督で、途中から『『Mr.インクレディブル』や『レミーのおいしいレストラン』の脚本に関わってきたマーク・アンドリュースと交代したのだという。

物語が持つ現実からの飛躍力は他のピクサー作品と比べて弱く、ややこじんまりとした印象は否めないものの、本物の風が吹いていそうな素晴らしい背景を中をキャラクターとしての魅力は十分なメリダが勇敢に、そして軽率に前進し、母のために家族を守るために戦う物語はそれでも楽しんで見られる。


ピクサー/ディズニー作品は同時上映される短編も毎回素晴らしい完成度で見逃せないわけだけど、今回の『月と少年』も良かった。一応セリフはあるが、でたらめな言葉が並べられ、その動きからのみ彼らの話を推し量るしかないのだけど、物語は言葉がなくても十分伝わる。帽子のかぶり方ひとつで少年は祖父でも父でもない道を見つけ、掃くやり方もまた自分の独自色を出していくようになる。たった7分間の中に少年の成長がしっかり刻まれ、なおかつ物語としてのアッと驚くオチまで用意されているのだ。
2012.11.21 Wednesday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2019.08.20 Tuesday 23:58 | - | - | -
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