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Les Misérables 〜レ・ミゼラブル〜 / Les Misérables

69点/100点満点中

フランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーが1862年に書いた大河小説を1980年代にミュージカル化。現在も続くロングラン公演を記録。本作はその映像化であり、ミュージカル映画。監督は『英国王のスピーチ』のトム・フーパー。主演ヒュー・ジャックマン、共演にはラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライド、ヘレナ・ボナム=カーター、サシャ・バロン・コーエンら。製作費6100万ドル。2012年公開作品。

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1815年、ひと切れのパンを盗んだ罪で投獄され、19年間を監獄の中で生きたジャン・バルジャンは仮出獄するも、彼を助けてくれた教会で再び盗みを働いてしまう。しかし、司教の優しさに触れ、心を入れ替えると決意。1823年過去を捨てたバルジャンは名前を変え、正しくあろうと自らを律し市長にまでなったが、法に忠誠を誓うジャベール警部に正体を見破られ逃亡を余儀なくされる。その一方で、薄幸の女性ファンテーヌから託された彼女の娘コゼットに深い愛情を注ぎ、美しい女性へと育てていくのだが・・・。
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ユーゴーの原作も、大人気なミュージカル版も見たことがなく、さすがに名前だけは知っているものの、実際にどんな物語か知らなかったわけだけど、喜怒哀楽の全てが詰め込まれ、国の新たな出発点という歴史的な背景から宗教、青春、色恋沙汰、報われない片想い、母の無上の愛、自分のしてきたことへの償いといった諸々の物語がとても分かりやすく交わりながら、最後には猛る高揚感を生み出して終わる。

小説で読んでも、ミュージカルで見てもきっと面白いのだろう。ただ、ミュージカル映画を苦手とする身には、セリフぐらいは普通に話してくれという思いを最後まで拭えず、またステージ全体を見渡すことができるミュージカル劇との差別化を図ったのか、顔面アップでの絵が多いのにも辟易とさせられた。抜けの良いカットが少ないのも息が詰まる要因だ。

ミュージカルの利点は心に秘めている気持ちも歌にすればはっきりと表明できることだ。しかも周りに役者がいても、聞こえていないという"設定"になっているので非常に便利。でも、これだけ実力派が揃った作品で、内心すらも始終歌われてしまうのはもったいなくもある。

気持ちや行動の因果関係がとても明快な物語だからこそ2箇所腑に落ちないところがある。アン・ハサウェイ演じるファンテーヌに託され、その娘コゼットの父として彼女を守り育ててきたバルジャンは、娘が恋に落ちたことを知り、ついにこの時が来たと愕然とする。それでも彼は、コゼットが想いを寄せる青年マリウスが立て籠もるバリケードに向かう。その動機は一応説明はされるし、その後の展開のためにも必要な行動ではあるのだけど、よくよく思い出すととてもあいまいだ。もうひとつ、ジャベール警部の退場の仕方も唐突過ぎてあっけにとられる。頭が固く正義感の塊だった彼の気持ちが揺らぐのも確かに分かるが、その選択はやや安直すぎる嫌いがある。ミュージカル版はともかく小説の方ではその辺りをしっかり描いていそうだ。

キリスト教の神に信仰心は一切ないが、それでもクライマックスで、ジャン・バルジャンの生涯を祝福するべく天上から舞い降りてきて共に歌い上げるシーンでの荘厳さは心を揺さぶられる。また、革命を志す学生たちを手伝う子供革命家の登場シーンの歌がどこかラップのようだったのも"ストリート"育ちらしくよく似合っている。それと、成長したコゼット(アマンダ・セイフライド)よりも、どちらかといえばそのコゼットに一目惚れするマリウスに片想いする女性エポニーヌの悲恋のエピソードとその悲しみを歌うシーンに深く打たれるものがあった。
2013.01.01 Tuesday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2019.08.20 Tuesday 23:58 | - | - | -
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