すばらしくてNICE CHOICE

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オンリー・ゴッド / Only God Forgives

54点/100点満点中

『ドライヴ』のニコラス・ウィンディング・レフン監督とライアン・ゴズリングのコンビが再び手を組んだクライムアクション。共演には『砂漠でサーモン・フィッシング』で首相広報官を好演していたクリスティン・スコット・トーマス。製作費480万ドル。2014年公開作品。

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タイの首都バンコクでムエタイ・ジムの経営を装いながら、裏で麻薬取引をしているアメリカ人のビリーとジュリアンの兄弟。兄ビリーが何者かに殺される。知らせを受けた母でありギャングの女ボス・クリスタルはジュリアンに敵討ちを命じる。そんな彼の前に警察官チャンが立ちふさがる。
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もともとレフン監督作品は登場人物への安易な感情移入を排したものが多い。見る側もそんなつもりで鑑賞する気は毛頭ないし、犯罪ドラマに共感しても仕方がない。だから、異国の地バンコクで少女売春に興じる兄ビリーが行為中に思わず少女を手にかけてしまい、その惨状にどこからともなく現れた無表情の警察官チャンが少女の父親に復讐をそそのかす展開にも特に思うところなく眺めやるだけだ。物語はどうなるのかと見ていると、ビリーもやっぱり人の子であり、母親が遺体を引き取りにやって来る。子が子なら親も親でゴッドマザー・クリスタルはジュリアンにビリーのかたきを討てと命じる。そして、壮絶ではあるが、どこか作り物めいた復讐譚が始まる。

刀を使った(日本刀でなくて幸い)復讐話からはクエンティン・タランティーノ臭を、バンコクの夜の猥雑さにはどことなくツイン・ピークス(変なカラオケシーンもある)を彷彿させながら、絶対的な暴力を描くという意味ではレフンの『ブロンソン』を、それをやや神話的にするという意味で『ヴァルハラ・ライジング』を思い出させながら進む。しかし、これが全くといっていいほど面白くない。

彼は3作目の『Fear X』という"アート映画"(未見。本人がそう語っている)で、批評家受けは良かったものの、興行的には大失敗し、負債返済のために出世作となったデビュー作『プッシャー』の続編を撮らざるを得なかったという過去がある。せっかく前作『ドライヴ』で世界的にも高い評価を得ていながら、ここでまたアート偏重の作品を制作し同じ轍を踏むとはどういうことだろう。今回は興行的にどうなのかは知らないが、もしこれで「プッシャー」シリーズの4作目、5作目が同じ要領で作られるならそれはそれで良いことではある。

『ドライヴ』は世間が評価するほどにはいいとは思えず、ただキャリー・マリガンの鼻の形が美しいなぁと思っただけだったけど、その後に日本でソフト化されている過去作をいくつか鑑賞し、ようやく侮れない作家だと理解しかけていただけに本作でのひとりよがりな物語と演出にがっかりだ。
2014.02.01 Saturday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2019.08.20 Tuesday 23:58 | - | - | -
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