すばらしくてNICE CHOICE

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ランナウェイ/逃亡者 / The Company You Keep

73点/100点満点中

ロバート・レッドフォードの2012年の監督&主演作。サスペンス。共演にはシャイア・ラブーフやオスカー女優ジュリー・クリスティ、ブレンダン・グリーソン、テレンス・ハワード、スタンリー・トゥッチ、クリス・クーパー、スーザン・サランドン、リチャード・ジェンキンス、ニック・ノルティ、アナ・ケンドリックと豪華。レッドフォードの幼い娘役はデビューアルバムがミニオン突破というジャッキー・エヴァンコ。音楽はレッド・ホット・チリ・ペッパーズの2代目ドラマーでファーストとセカンドで叩き、現在はスティーヴン・ソダーバーグ作品を始め、近作だと『スプリング・ブレイカーズ』や『オンリー・ゴッド』を手掛けたクリフ・マルティネス。

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1969年、ベトナム戦争反対を訴える極左組織ウェザーマン(ボブ・ディランの歌詞の一節から)は、政府機関への襲撃を重ね、FBIの最重要指名手配犯となるが、ほどなく忽然と姿を消す。30年後、突然元メンバーのシャロン・ソラーズが逮捕される。それを知った弁護士ジム・グラントは娘イザベルを弟ダニエルに託し逃亡する。彼はウェザーマンの一味、ニック・スローンだった。地元紙の若手記者ベン・シェパードは彼の足取りを追い、30年前の事件の真相に迫る。
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2011年10月3日。自首をしようと考えていた指名手配犯シャロン・ソラーズがFBIによって逮捕される。彼女は左翼系過激派グループ・ウェザーマンのメンバーとして、1980年に起き警備員殺害も行われたミシガン州の銀行襲撃事件に参加していたのだ。その後、他ふたりと同じように30年間行方をくらましていた。

レッドフォード演じる主人公のジム・グラントこと、本名ニック・スローンもまた市井に紛れ普通に暮らしていたが、彼女が逮捕されたことで、当時恋人の関係にあったもうひとりの逃亡者ミミ・ルーリーを昔の伝手や仲間を頼りに探そうとする。理論派で冷静沈着な活動家として鳴らしていたニックが、自分も拘束されるという危険を冒してまで最愛の娘を弟のもとに送り届けるといった不可解にも思えるその逃走劇の真相は本人の動きを通してゆっくりと明らかになっていく。また、並行して想像以上に有能な新聞記者ベンが取材を進めることで、別の角度から30年前の状況が分かっていき、観客のはてなを解消してくれる。

若者だった当時、社会正義と確信していた信念に身を投じて戦い、そして時を経て、老いたかつての活動家たちはそれぞれに別の生き方をし、違う人生を歩んでいる。楽観的理想主義者っぽい風貌のレッドフォードを始め、スーザン・サランドンやリチャード・ジェンキンス、ニック・ノルティといった名脇役たちが貫録の演技で各キャラクターの人生に説得力を持たせる。特にスーザン・サランドンがすごい。今も鈍っていない意志の強さを見せると同時に、その信念に没入し過ぎている危うさも漂わせる。

日本でも1969年の東大の陥落を期に学生の熱い季節が終焉を迎え、それでも社会変革を夢見る若者たちがより激しい暴力でもって外にも内にも過激に突き進んでしまい、一般層からはますます支持を得られず孤立していったわけだけど、そうした経験を経た団塊と思われる世代が311以降の反原発のデモに若者に交じり積極的に参加していたことを本作を見ながら思い出したりして色々考えるところもある。

ただ、物語としては、高邁な思想よりももっと身近で大事なことに気づいてしまったニックと、そうではなく今も戦い続けているミミとの間での語りがなあなあに終わってしまっているのが残念だ。原作は小説らしいので、そこではもっと膨らませてあるのだとは思うが、物語全体で見た場合にはがっつり見応えある作品に仕上がっているのに、彼女の心変わりというエンディングにとってとても大事な要素をふんわりとさせ、親子愛に比重を置き過ぎたきらいがある。
2014.03.05 Wednesday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2019.08.20 Tuesday 23:58 | - | - | -
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