すばらしくてNICE CHOICE

暇な時に、
本・音楽・漫画・映画の
勝手な感想を書いていきます。
08 / 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
<< アナと雪の女王 / Frozen | main | 偽りの人生 / Todos Tenemos un Plan >>
偽りなき者 / Jagten

60点/100点満点中

マッツ・ミケルセンが主演した2012年のデンマーク映画。人間ドラマ。監督はラース・フォン・トリアーと共に同国の映画運動「ドグマ95」を始めたことでも知られるトマス・ヴィンターベア。同年の第65回カンヌ国際映画祭でミケルセンが男優賞を受賞。今年の第86回アカデミー賞第71回ゴールデン・グローブ賞では共に外国語映画賞で候補となる。製作費2000万クローネ。

************************************
デンマークの田舎町で幼稚園教員をするルーカス。離婚により息子マルクスと頻繁に会えないことを悲しみつつ、愛犬ファニーと共に町の仲間たちと狩猟を楽しむ日々を送る。ある日、親友テオの娘で彼に好意を抱く園児クララがプレゼントを受け取ってもらえなかった仕返しから、ルーカスにいたずらをされたとグレテ園長に話してしまう。クララの証言を大人たちは鵜呑みにし、潔白を訴える彼の言葉に耳を貸さず、町中から白眼視されるようになる。
************************************

楽しい映画では決してない。幼児への性的虐待という無実の罪を着せられた男が、それまで小さいとはいえ地域社会の一員として皆とうまくやっていたのに、以前の付き合いや信頼関係が嘘だったかのように村八分にされ迫害されていく様子を描く。その男ルーカスの視点で語られていくため無力感が余計に倍増される。こういう映画は苦手だ。

幼い少女といえども心の中に"女"を抱えているもので、好きだった幼稚園の先生ルーカスに自分の好意を拒否され、プライドを傷つけられた少女クララは、大事になるとは想像もせずに、グレテ園長に嘘を話してしまう。

テーマは別にあり、そのための物語だからだろうが、どうしてなのかと思う点がいくつかある。長年子供を相手にしてきたベテランっぽいグレテが子供は嘘をつかないと思い込んでいるのは不思議だし、アメリカとは違うのか、西洋社会とはいえ、ルーカスは弁護士や警察に助けを求めない。町やスーパーで殴られても事件沙汰にしないのだ。これも謎だ。小さいコミュニティの中でその後も生きていくことを考慮し天秤にかけた結果、公権力を介入させるとさらに禍根を残すと考えたのかもしれないが、こちらはアメリカ映画に毒されているため法律を楯にとって権利をもっと主張しろよと思いたくなってしまう。

冬間近の曇天の下、暗い物語が続き、そしてクリスマスの晩についに爆発(小規模だけど)する。嘘をつくと目が泳ぐから分かりやすいと冒頭で親友テオが話すのを伏線に、アルコールで目の座った(そうとられてもおかしくないので、ウィスキーをあおる描写は不要だと思う)ルーカスはゆるぎない強い視線を送り続け、そして幼馴染はようやく悟る。この場面はとても良い。聖書を投げつけるのも、そこに色々意味を見出すことはできそうだが、ともかくインパクトがある。

ただ、ラストがいただけない。一見平和が戻っているように見えても、彼への不信や怒りが残っていることを表現しているのだろうが、あまりに尻切れトンボすぎる。それというのも、聖夜の続きやその後町民に対してどう説明/申し開きをしたのかといった後処理描写を省いているからで、それらを省略するならば唐突な、ただの驚かしにしか思えない、悪意も同様にした方が良い。

しかし、マッツ・ミケルセンは身長が183cmとそれなりに高いのに、その彼を小柄に思わせるような大きな俳優が何人も出演していて、さすがはヴァイキングの国だ。
2014.08.07 Thursday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
スポンサーサイト
2019.08.20 Tuesday 23:58 | - | - | -
コメント
コメントする











この記事のトラックバックURL
http://gogonyanta.jugem.jp/trackback/5011
トラックバック
Profile
Search This Site
Category
New Entries
Comment


Archives

今日も愚痴り中