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ステイク・ランド 戦いの旅路 / Stake Land

78点/100点満点中

2010年のホラー映画。終末もの。監督・脚本・編集は、今年日本公開もされたホラー『肉』のジム・ミックル。主演のニック・ダミチは共同で脚本も担当。共演にテレビドラマシリーズ「ゴシップガール」でエリックを演じるコナー・パオロ。また『トップガン』でトム・クルーズの女性教官チャーリーに扮していたケリー・マクギリスがシスター役で登場。DVDスルー作。製作費62.5万ドル。

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近未来。強靭な肉体で人間を襲うヴァンパイアへと変貌する疫病が猛威を振るい、アメリカの秩序は崩壊する。辛うじて生き残った人々は身を寄せ合い、息を潜めるように暮らす。中年男"ミスター"に助けられた少年マーティンは彼から吸血鬼を狩る術を教わりながら北にあるという安全な地ニューエデンを目指す。狂信的な集団ブラザーフッドの支配地域に近づいた時・・・。
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ジム・ミックルの3本目の監督作『肉』は未見なのだけど、4作目となる最新作『Cold in July』の予告編(YouTube)がなかなか良さそうなスリラー映画で気になり、監督のフィルモグラフィを確認したところ、デビュー作『ネズミゾンビ』の評判が良く、すぐに見たいとなったが(題名からして期待高まる)、最寄りのレンタル屋になく、仕方なしに2作目の本作となったわけだけど、これが意外にも当たりホラーで嬉しい誤算だ。

文明・秩序を失った終末を舞台にしたロードムービーであり、ヴァンパイアの襲撃を通して、少年が急速に大人びていく成長譚でもあり、当然サバイバルホラーの要素もある。ただ、そんな映画はごまんとあるわけで、吸血鬼をゾンビに置き換えれば、パッと思い出せるのだと『28日後...』や『ゾンビ・クロニクル2』などがあるし、ホラー要素を弱めもう少し現実的な怖さ──人間が人間を襲う終末ロードムービーといえば『ザ・ロード』や『ザ・ウォーカー』、あるいは『THE DAY ザ・デイ』もその中に入るだろう。

そんなよくある設定の中で、本作の良さは少年の成長と、ミスターという父親的存在との関係、仲間となるシスターやベル、ウィリーたちと形成する疑似的な家族とのドラマなどがしっかり描かれ、同時に醜悪な造形のヴァンパイアを盛り込むことで、アクション自体は思ったより少ないものの、抒情性とバイオレンスを巧みに混在させ、小気味良いメリハリや余韻に繋げていることだ。

基本となるのは、少年マーティンとミスターとのふたりの関係で、弱肉強食の世界ですぐさま食い殺される存在のマーティンをミスターが救い、生き残る術を教え込んでいく。マーティンは行く先々で厳しい現実と悲しみ、憤りに直面し、ひと足飛びに成長せざるを得ない。一方で保護者のミスターは、日々たくましくなっていく我が子のような存在を嬉しく感じている。特筆すべきは、やがてミスターが自分の役割が終わったのだと悟る悲しみも描いていることだ。こうなると、設定は終末ホラーとはいえ、かなり良くできた人間ドラマともいえる。


本作のヴァンパイアは外見からはゾンビ映画のそれのようでもあるが、太陽の光に弱く、夜しか行動できないところを見ると確かに吸血鬼だ。火や寒さも苦手とする。肋骨が厚く変化していて正面の攻撃には強いため、延髄が狙いどころらしい。ただ、突進力が強くあまりに狂暴なので、ヴァンパイアを倒そうとすること自体が珍しいらしく、彼らの尖った犬歯で物々交換できる。あと、吸血鬼といっても優雅に血を吸うのではなく、ゾンビのごとく人をむさぼり食う。人間から変化する場面は描かれない。
2014.08.29 Friday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2019.08.20 Tuesday 23:58 | - | - | -
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