すばらしくてNICE CHOICE

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サブリミナル / Franklyn

66点/100点満点中

2008年の英国製SFサスペンス。出演は『007/カジノ・ロワイヤル』(2006)でボンドガールを務めたエヴァ・グリーンや、『オン・ザ・ロード』で主演したサム・ライリーら。英国国営宝くじThe National Lottery援助作品。DVDスルー作。製作費600万ユーロ。

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宗教が全ての根幹にある都市ミーンワイル・シティ。11歳の少女サラを邪悪な教団デュプレックス・ライドから救えなかった覆面の男ジョン・プリーストはその教祖インディビジュアルに復讐する決意を固める。一方、現代ロンドン。結婚式直前にフラれたマイロは親友ダンの助けを借りながら立ち直りかけているところに、幼馴染のサリーを見かけ惹かれていく。父を亡くし精神を病んだ芸大生エミリアは何度目かの自殺未遂から救出され、行方不明の息子デイヴィッドを捜し出すべく父親ピーターはロンドン中を懸命に歩く。
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昨年鑑賞した2008年のカナダ産良作ホラー『ON AIR オンエア 脳・内・感・染』の冒頭に収録されている予告編集で気になった作品。

科学がそれほど進歩しているわけではないけれど、『ブレードランナー』などに出てくる高層ビル群とスラム化が一緒くたになったようなダークなミーンワイル・シティを舞台にした覆面男ジョン・プリーストの孤軍奮闘と、現代のロンドンでの物語が交互に語られる。ロンドンではあらすじでも書いたように、フラれ男マイロ(サム・ライリー)とリストカット女エミリア(エヴァ・グリーン)、そしてケンブリッジから出てきた初老のピーターの3つのドラマだ。

それぞれ独立していたふたつの世界が合わさるのは始まって65分過ぎ。ようやくだ。どう重なるかはサスペンス映画の醍醐味のひとつだから書かないが、本作で描かれるのはマイロの幼馴染サリーのセリフ、"人生は空想なしには辛すぎる"という言葉に集約される。大切な人を失った喪失感、あるいはそこからの壮大な逃走劇だ。

そのマイロは婚約者に突然フラれ、幼い頃に父を亡くした時にも助けてくれたサリーと出会う。エミリアも同じく父の死を心の中の正しい位置で受け止めることができず、母の助けも期待できずに、ひとり必死にもがき助けを求めている。イラク帰りの息子デイヴィッドを捜しているピーターは現在進行形の欠落感を苛み、ミーンワイル・シティのジョンの場合は、自分に強い憤りをぶつけるエミリアとは異なり、憎むべき敵に怒りをぶつけようとする。

ふたつの世界がひとつに重なり合うクライマックスは充分面白く見られるし、ぽっかりと空いた心の穴を埋める幸せもしっかり描かれていて悪くはないのだけど、全体としてもう少し分かりやすくても良いと思わなくもない。100分弱の上映時間は決して短いわけではないが、ややもするとあらすじを描いているだけにも感じる。


エヴァ・グリーンがエミリアとサリーのひとり二役ををこなしているのを記事を書くにあたって初めて気づいた。彼女のあの鋭利かつ高貴なアゴや目元でもって、お高くとまった女性をよく演じているという印象があるため、今回のエミリアのようなアイライナーをきつく入れた、ゴスな雰囲気の芸大生(撮影当時は26〜27歳ぐらいか)に扮しているのを見るのは、『MAMA』でジェシカ・チャステインがロックミュージシャン役をしているのを目撃するような、なんだかよく分からないお得感がある。
2015.08.28 Friday 23:57 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2017.03.28 Tuesday 23:57 | - | - | -
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