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パージ / The Purge

69点/100点満点中

イーサン・ホーク主演による2013年のSFスリラー。製作にはマイケル・ベイの名前も。監督脚本は1998年『交渉人』で脚本を担当していたジェームズ・デモナコ。製作費300万ドル。

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2022年アメリカ。"新しい建国の父"が1年にひと晩だけ全て犯罪を合法とするパージ(浄化)法を施行したことで犯罪率や失業率が劇的に改善、米国はかつてない平和な時代を迎えていた。防犯システム会社の敏腕営業員ジェームズ・サンディンは妻メアリーとふたりの子供(娘ゾーイと息子チャーリー)と共に3月21日のパージの日を迎える。自慢の堅牢な防犯設備のおかげで何の心配もないはずだったが、家の前で助けを求める黒人男性をチャーリーが無断で入れたことで一変。彼を狩っていた若者たちが現われ、男を引き渡すようジェームズに迫る。
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2013年6月の全米映画興行成績で、2週連続首位だった『ワイルド・スピード EURO MISSION』を押しのけ、初登場1位に輝いたのが本作だった。興収3637万ドル(約35億円)は"ノンシリーズのR指定ホラー作品としては歴代最高のオープニング"成績だというし、日本でも知名度があるイーサン・ホーク主演作でもあり、すぐに日本でやるかと思ったら、これがなかなかなもったいぶり。翌年夏には続編『パージ:アナーキー』も初登場2位と好成績を記録し、ついにかと期待したら甘かった。日本では2015年に入り、『パージ』が7月18日、その2週間後に『パージ:アナーキー』の公開とあいなった。まあ興味も薄れて劇場には行かなかったのだけど、ソフト化は迅速で、その3ヶ月後。スクリーンで鑑賞しなかった身にはありがたい話ではある。なお、本国では今年の独立記念日に第3弾『The Purge: Election Year』(予告編)が公開だ。

1年で半日、夜の12時間(19時から翌朝7時まで)だけ全ての犯罪が自由に行える近未来という大きめの世界観を打ち出しつつも、主人公一家の自宅が殺人集団に襲われるというシチュエーションスリラーにすることで低予算によるしょぼさをうまく回避している。かくまってしまった黒人男性を若者たちに差し出すのに設けられた時間制限は焦燥感を煽り、自宅内とはいえ暗闇が作り出す緊張感など目新しさはないもののしっかり工夫はなされ、余計だとは思うが、主人公ジェームズ演じるイーサン・ホークの指示を守らず、家族たちがてんで勝手に動き回るため見ている側のストレスも順調に蓄積される。

冒頭で増加し続ける暴力事件のニュース映像を流す演出や"パージ"についてのラジオ討論、テレビが街の状況を映し出したりする演出は『スターシップ・トゥルーパーズ』を彷彿させる(あそこまでのブラックコメディさはないが)。現代アメリカが抱える問題を劇画化しているのだろうが、2013年製作の完全オリジナル脚本ということは、その翌年夏に起きた「マイケル・ブラウン射殺事件」やその後の一連の黒人への白人による差別事件は関係なく、それ以前から頻発していた銃乱射、同時にますます進んでいく格差社会の危うさを炙り出しているのだろう。

そうはいっても、パージ法が制定されたという設定は『リアル鬼ごっこ』の山田悠介が思いつきそうな荒唐無稽かつ幼稚さがある。しかし、暴力や残虐描写をきちんとエグさを持って映し出すことで説得力をもたらしているし、これほどのヒットになるとは思わず、続編の予定がなかったからこそできたオチだとは思うが、その思いっきりの良さも好感度を高める。それと、米大統領選への各党の指名候補争いが続く2016年現在から見ると、あながち・・・となってしまうほど笑えない状況なっているのが何より怖いのだ。
2016.03.05 Saturday 23:59 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2017.03.22 Wednesday 23:59 | - | - | -
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