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私の少女 / 도희야

69点/100点満点中

2014年の韓国映画。『リンダ リンダ リンダ』『空気人形』『クラウド アトラス』のペ・ドゥナ(1979年生まれ)と、『アジョシ』『冬の小鳥』で高い評価を受けたキム・セロン(2000年生まれ)の共演作。サスペンスドラマ。監督は本作が長編デビューとなる女性監督チョン・ジュリ。ゲスな存在を好演するパク・ヨンハ役は『人類滅亡計画書』でペ・ドゥナと一応共演しているソン・セビョク。原題は"ドヒよ"。

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ソウルから海辺の寒村に所長として赴任してきた若い女性警視イ・ヨンナムは、継父パク・ヨンハから日常的に暴力を受ける女子中学生ソン・ドヒと出会う。村では彼の虐待は問題にされず、反対に唯一の若い働き手として重宝されていた。ドヒを守るために尽力するヨンナムは酷くなるばかりの状況を見かね、夏休みの間自宅で預かることに。
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簡潔にまとめれば、都会から来た若い女性が閉鎖的な田舎町で虐待される少女を救う話。"閉鎖的"であるよう演出され、野卑な雰囲気をたたえるものの、"偏見に満ちた"とまではならないので(階級的なこともあるのだろうが、好意的に、というよりもフラットにか、見ている同僚が多い)、よそ者ヨンナムが疎外され追い詰められるまではないのだけど、イヤ〜な感じが常に醸成されていて最後までなかなか見終えることができなかった。田舎に行ったら襲われた系のホラーは好きだけど、真綿で首を絞められるように包囲網がじわじわ狭められていく設定は苦手。

村社会に異物として混入したことでできる軋轢が作り出す嫌さの他に、もうひとつ漠とした怖さが余韻として残るのは興味深い。ドヒを救った若い警察官ですらも幼い彼女に対し恐れにも似た感情を持っていることに、ヨンナムは彼女を村に残せないと感じたわけだけど、その警官の憶測は正しいのかもしれない。ドヒは長年虐待を受けてきて、愛情の求め方からして歪み(自傷行為等)、また自らの身や新たな庇護者を守るためせざるを得なかったという側面があるにせよ、継父を直接的にハメる前段からすでに準備を仕込んでるわけで(ヨンナムに一度罪をかぶせる)、かなりのしたたかさだ。ドヒはただ可憐な少女ではない。そうしたことを全て理解し、だからこそ少女を助けなくてはならないという善なる精神が主人公を突き動かしたと捉えることは可能だけど(まあそれが普通か)、この先のことを考えると見目麗しいふたりの女性の単なる救済の物語では終わらない不気味さを覚えるのだ。

それもこれもハン・ヒジョン(한희정/Han Heui-Jeong)のアコギに乗った柔らかい歌声が、冒頭と同じ雨の中を走る車と共に流れ出し、こわばった体を優しく包んでくれて楽にはなる。

キム・セロンは『冬の小鳥』や『アジョシ』の頃に比べると成長しずいぶん大きくなり、相変わらず巧いのだけど、ペ・ドゥナと一緒に風呂へ入る場面や継父とのクライマックスシーンなど、気をまわし過ぎで撮り方のトリックだと分かっていても幼児ポルノぎりぎりな気がして落ち着かない。記事を書くにあたり、女性監督だったと知り、その辺りの安心感もあったのだろう。カンヌの「ある視点」部門で上映されたらしいし、欧米での評価はどうだったのか知りたい。
2016.03.11 Friday 23:58 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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2018.07.23 Monday 23:58 | - | - | -
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