2007年2月7日リリースのファーストフルアルバム。
12月に
ライブを見ていたので期待しなかったが、それはとても正しかった。
跳ねるビートもなければ、ぶっといビートもない、優等生のような音で、
かなり物足りない。
どこぞのお洒落カフェでかかるバックミュージックのよう。
もっともっと真っ黒なグルーヴが欲しいな。
勝手だけど。
トラックについていえば、これが彼らが選択し作り出した音なわけで、
それはそれでいいのだけど、やっぱり肌に合わないと思ったのが、将絢のフロウ。
彼のヴァースになると一気に曲のテンションが下がる。
あの低音は、単体で聴けば素晴らしいのだけど、曲の中ではまさに"重し"でしかない。
ライブと同じだけど、音源にするときはもう少し何とかするだろうと思っていた。
まんまだったので、笑った。
5曲目「異国の匂いのする女」や次の「スウィンギーボンボン」での最後の歌メロ、
8曲目の「Circus」でのフック等々で、歌い上げる彼は、とてもいい。
でも、ラップしてしまうと、たいして韻も踏まないし、きつい。
エムラスタも、ライブでは定位置真ん中で盛り上げるけれど、
今回じっくり聴くとそれほど、うまいわけではないことが分かる。
すべてはALI-KICKとの比較になってしまうが、きっちり押韻し、語彙も豊富だし、
それに何よりファルセット。これが秀逸。このファルセットはいい。
日本人のR&Bシンガーと言われている人たちより、彼の声の方が好きだね。
1曲目の「スーパークロイ」がラスト17曲目でエムラスタと将絢が参加した
「スーパークロイ Funky3+1」として生まれ変わっている。
だけど、素晴らしいのは最初の「スーパークロイ」だ。
17曲目の方は、3人でやることで曲に広がりはできているけれど、
最初のバージョンにはALI-KICKのトラック、うまいラップ、最高のファルセットと
このグループの良さが凝縮されているからだ。
しかし、3人のバランスは決して悪くない。
けれど、大人しすぎる。
だから「Gold Finger」では、SHINGO☆西成に完全に食われている。
格の違いをここまで見せつけられているのもすごい。
トラックで面白かったのは、TARO SOULが客演した「Forever」。
ファンキーにもならず、スウィングし過ぎるわけでもなく、
非常に抑制の利いたトラックで飽きかけた時に、ようやく楽しいトラックに出会えた。
もう少し、うねうねしているキーボード(?)が跳ねていてもいいと思うけれど。
特典CD-Rでこの曲のリミックスが入っていたけれど、そっちは華やかな曲調になっていて、
それも悪くない。
まあ、TARO SOULがいい仕事していることにつきるとは思うけれど。
トラックでいえば、「Road Movie」も悪くなかった。
8、9、12曲目あたりを削って、もっとコンパクトに勢いのある曲で、
まとめた方が良かったのではと思った。
あれもこれもって入れすぎているような感じがする。
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2003.08.20
1st mini AL『mi familia』
2004.07.16
2nd mini AL『FLY HIGH』
2004.12.25 mix AL『how to fly』
2007.02.07
1st AL『THE BEGINNING』
2007.10.03 1st SG『Love Comes and Goes』
2008.02.14 2nd SG『ロマンより愛をこめて feat. コヤマシュウ』
2008.06.11
2nd AL『
DUCK's MARKET』
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