すばらしくてNICE CHOICE

暇な時に、
本・音楽・漫画・映画の
勝手な感想を書いていきます。
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2021.02.10 Wednesday | - | - | -
レミオロメン『HORIZON』

2006年5月17日リリースのサードアルバム。

どうしてこんなにデコレーション過剰な音にアレンジしてしまうのか分からない。
そもそもレミオロメンの魅力って、3人が奏でる素朴なバンドサウンドと、
親しみの持てるメロディだと思っていた。
ファーストアルバムでは、ベースをブイブイ言わせ、ドラムがドカドカ鳴っていた。
最初のミニアルバムを買ったファンには、
新曲の少ない面白味のまったくないアルバムだったけど、
今聴くととても良いし、捨て曲も少ない。
前作も今作に比べれば、ロックだった。

「粉雪」のヒットが良くなかったのだろう。
魅力あるメロディを持つ曲が減り、反比例するようにオーケストラで
盛り立てる作品が増えている。
シングル曲「蒼の世界」「粉雪」はどれもサビの入り方が下品だ。

それと、ボーカルが高音になっているの気になる。
それほど素晴らしい声でもないし、
無理矢理出しているのがすごく感じられる。
3曲目の「プログラム」ぐらいの高さでいいと思うのだが。
11曲目の珍しくロックな曲を聴いていて気づいたことは、
この高音域の声の出し方はヴィジュアル系のボーカルに似ているということ。
だから、嫌悪感を抱くのか。

練られていないメロディの曲が多く、こんな曲を出していては、
折角売れてもすぐに飽きられてしまうのでは。


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2003.03.12 1st mini AL『フェスタ』
2003.05.21 1st SG『雨上がり』
2003.08.20 2nd SG『電話』
2003.11.19 1st AL『朝顔』
2004.03.09 3rd SG『3月9日』
2004.05.19 4th SG『アカシア』
2005.01.12 5th SG『モラトリアム』
2005.03.09 2nd AL『ether』
2006.02.09 6th SG『南風』
2005.10.12 7th SG『蒼の世界』
2005.11.16 8th SG『粉雪』
2006.03.01 9th SG『太陽の下』
2006.05.17 3rd AL『HORIZON』
2006.11.01 live AL『Flash and Gleam
2007.03.14 10th SG『茜空』
2007.05.09 11th SG『蛍 / RUN』
2007.12.12 12th SG『Wonderful & Beautiful』
2008.07.30 13th SG『もっと遠くへ / オーケストラ』
2008.10.29 4th AL風のクロマ
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2006.05.31 Wednesday 00:00 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
イントゥ・ザ・ブルー / Into The Blue

80点/100点満点中

全編ジェシカ・アルバの水着姿が見られると思いきや、
どちらが彼女か分からず、迷った。
助演女優に見事に食われていた。
顔はよくよく見れば、ドリカムのボーカルのごとく目が離れたカワハギ顔にもかかわらず、
だんだん見慣れていくと、それが魅力ある顔に思えてくるから不思議だ。

オープニングの飛行機の墜落シーンのあまりのひどさに
失敗作だなという印象を持ったが、
後半に向けてのサスペンスはなかなか良かった。
もともと期待薄の映画ではあったし、それが功を奏した感じだ。

前半の中だるみをどうにかすれば、
もっと面白い映画になったと思う。
2006.05.30 Tuesday 00:00 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
TWIGY『TWIG』

2006年5月10日リリースの4枚目のアルバム。

聴く前は、最近のツイギーの音源から少し不安を感じていたが、
実際に聴いてみると、結構良かった。
どれも3分台で、バラエティに富んだ曲調のおかげもあり、
17曲を飽きさせずに聴ける。

客演に面白いのがなかったのが残念。
特に若手が駄目だった。もっと面白いのがいるのだから、
身近なのとやるのではなく、刺激になるような才能ある若手とやればいいのに。
どうせなら、VERBALとも普通にラップで絡めば面白いのに。

最近のニトロの面々はけなしてばかりいるが、
1曲目のダボはスムースなラップをやらせれば、やっぱりうまいなと素直に思った。
それと、前作でも一緒にやっていたし、その曲の延長戦上にあるような
マッカチンとの曲もよかった。
マッカチンの2枚のアルバムは駄作だったが、
今だったら面白いアルバムが出来るのでは。
それほど、いい曲だった。

YOU THE ROCK★は嫌いではないし、96年からの3枚は最高のアルバムだと思う。
けれど、もう終わったとしか思えない。
何をしたいのか、何を表現したのか分からない。
バスタを目指したのかな。なにきれてないけど。
分からないといえば、BOY-KENもうざいな。
下手くそなにぎやかしでしかない。

5曲目「Radio Shack!」、G.K.MARYANはいらないけれど6曲目「止まんな」、
HI-Dとのアルバムでは全く力がなかったツイギーだけど、
この曲では声に力が復活した8曲目「Shake! feat.Hi-D」、
GAMAがいいなと思えた13曲目「Slow Life」、
ミリヤはもちろん、A.IなんかよりもずっといいKeycoをフィーチャーした14曲目「いこうよ」、
そして、マッカチンとの15曲目「願い」が特によかった。

唯一のマイクリレー曲、11曲目「Bomb On Hills」にだけ、歌詞がない。
ディスをするなら、歌詞に起こして気合い入れてやってほしいね。

般若のヴァース:
教えて堀江メール 沖縄には行くなひとりでね
爆破するから急いでね 乙部は俺のをしごいてね
NIGOの倉庫にみんなで行こう ファレルがいたら殴っていよう
ビーフかチキンかほざいてやろう ***に突っ込みもだえてハロー
イェイ奪っちまえあのチェーン 回転ドアにはさんでCHILD
文句あるなら*** あのクソアルバム、ジャケが嫌
ザコ、NIGO(?)、逃げろ 誰がヒップホップか分からす見てろ
包茎の勘違い 想定の範囲内
死ね
2006.05.30 Tuesday 00:00 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
柳広司『トーキョー・プリズン』

読了。
☆☆☆/5点中

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元軍人で探偵のニュージーランド人が、ひょんなことから巣鴨プリズン
の囚人の記憶を取り戻す任務を命じられる。
その囚人は捕虜虐殺の容疑で死刑を求刑されているが、
戦争中の記憶がすっぽりと抜け落ちていたのだ。
時を同じくして、プリズン内で不可解な殺人事件が起きる。
その殺人は“密室状況”で為されていた……。
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訳文のような硬さで少し取っつきづらかったが、
謎解きが始まる後半からは一気に読め、楽しめた。

戦前の探偵小説を意識したようなトリックで、
取り立てて斬新なものではないのだろうけど、
ハードボイルドな主人公がなかなか良かった。

日本の戦争責任問題などを巧みに絡ませているが、
それが説教臭くなっているわけではなく、帯の宣伝文句のごとく
「傑作エンタテイメント」になっている。


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柳広司(やなぎ こうじ)
1967年、三重県生まれ。神戸大学法学部出身。
1998年、「挙匪(ボクサーズ)」で歴史群像大賞佳作。
2001年、『贋作「坊っちゃん」殺人事件』で第12回朝日新人文学賞受賞。

2001.03 『黄金の灰』(原書房)
       →創元推理文庫
2001.10 『贋作「坊っちゃん」殺人事件』(朝日新聞社)
       →集英社文庫
2001.10 『饗宴(シュンポシオン)―ソクラテス最後の事件』(原書房)
       →創元推理文庫
2002.07 『はじまりの島』(朝日新聞社)
       →創元推理文庫
2003.07 『新世界』(新潮社)
       →角川文庫
2004.07 『パルテノン―アクロポリスを巡る三つの物語』(実業之日本社)
2004.10 『聖フランシスコ・ザビエルの首』(講談社ノベルス)
2005.12 『吾輩はシャーロック・ホームズである』(小学館)
2006.03 『トーキョー・プリズン』(角川書店)
2006.05 『シートン(探偵)動物記』(光文社)
2007.03 『百万のマルコ』(創元推理文庫)
2007.04 『漱石先生の事件簿 猫の巻』(ミステリーya!・理論社)
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2006.05.30 Tuesday 00:00 | | comments(0) | trackbacks(0)
今野敏『青の調査ファイル−ST警視庁科学特捜班』

読了。
☆☆/5点中

『隠蔽捜査』で今年度吉川英治文学新人賞を受賞した著者の
<ST警視庁科学特捜班>シリーズ。
その4作目で、「色シリーズ」の第一弾。

ゴレンジャーのように赤、青、翠、山吹、黒
と色がそれぞれの名前に入るST警視庁科学特捜班の面々。
各分野のエキスパートが難解な事件を解決していく。
今回は青色が活躍する。

事件のトリックそのものはたいしたものではなく、非常に読みやすい。
読んだ端から忘れていきそうな勢いで、とても軽いタッチ。
2006.05.29 Monday 00:00 | | comments(0) | trackbacks(0)
降神@東大五月祭

東京大学五月祭で行われた「KOMAMORPHOSE」に行く。
午前中の志人も出席したトークセッションには間に合わず、降神のライブのみ。

赤門から100メートルほど入った右手の小さな小さなステージ。
3時頃からスタートし、1時間ほどのライブだった。

お馴染みのDJ SHUNのスクラッチ妙技を堪能し、志人がサングラス姿でお出まし。

新曲を披露。お得意の歌メロありのフリースタイルをしつつ、
「私小説家と黒カラス」のカラスの鳴き声を始める。
そこに、なのるなもないの声が合わさり、狭いステージに2人が揃う。
ここまでは、悪くない。
というよりも、志人のテンションは高く、いいライブになる予感があった。
しかし、なのるなもないのヴァースで、何故かスピーカーから音が出ない。
なのるなもないのマイクが不調だったのだろう。
気づかずか、或いは気にしないでか、なのるなもないはラップを続けるが、
近くで聞いていてもまったく聞き取れない。
機材のトラブルだろうし、非難の声は上がらず、じっと見守る雰囲気だった。

次は、「一生に一度愛した人」の"らん、ららん"で始まる「暗殺者の恋」
なのるなもないのマイクはこの辺りから聞こえるようになる。
が、DJ SHUNが違う曲を回したり、音のバランスが狂ったりと、小さなトラブルは続く。
苦笑いしながら、志人は強引に続ける。
終わり辺りのリリック、"青い空のそばに、たまに光る雲が・・・"のような空模様で、
志人はあのどこかクスリをやっているのか、夢見がちなのか分からない瞳で、
空を指さしていた。

「我が妻へ」と呼びかけるフリースタイルのような、ネタのようなMC。
いつもより青い感じ。

なのるなもないのソロ。
「夢幻」

"小さな革命"についてのMC。
自分の愛する人と添い遂げること、それこそが小さいけれども、革命だと。

小鳥の鳴き声のSEで、「sun de shine」(?)

再び志人のMC。
しかし、見るたびに思うことだが、これはヒップホップなのか。
ジャンルが分からなくなる。
まあ、そんなものは売る側の問題であって、聴き手には良ければいいのだけど。
コアなスタイルこそがヒップホップだと思っている人には、
あり得ないアートフォームなのだろうな。

そして、「shermanship」
この曲は本当にいい。
なのるなもないが例えいなくなっても、この曲は残るだろう。
そんな曲だと思う。
前回は見たときは、なのるなもないの志人への目線が気になったが、
今回はこの曲をやっているときの、志人のなのるなもないへの心持ち微笑んで見守る、
どこか暖かい視線が、なんか、この2人・・・という、おかしな想像をさせる。
まあ、強固なパートナーシップということなんだろう。

「夢を捨てなければ、いつか叶うさ」といういつも以上に青い志人のMCをはさみ、
「帰り道」
しかし、なのるなもないのソロアルバムに収録されている同曲は、
ライブで聴けるすばらしくいい雰囲気をまったく感じさせないのはどうしてだろう。
もったいない。

志人によるMC。
「ひとはあの時代のあの瞬間が良かったと言うけれど、
この時代のこの瞬間こそが素晴らしいのだ。」
とか何とか、例のテンションで盛り上げる。

そして、「ありがとうにさようなら」
これも素晴らしい。

志人、なのるなもないのMC。
なのるなもないの声質は本当にいい。
とても暖かく、伝わってくる。

「LIFE」から風船の辺りのパートをみんなに歌わせて、終わり。

出だしで機材の不調があり、つまずきはあったが、
それでも、後半はかなりのがんばっていた。
勇気をもらうとかそんなライブではないし、そんなのは求めていないが、
才能のある人たちを見るのは楽しいし、やっぱり何かしらをもらった気がする。
ありがとう。

【追記】2006.10.07
1曲目の志人がやったのは新曲ではなく、「アヤワスカ」という曲らしい。
12インチEPでしかでていないので、わからず。
YouTubeでアップされているので、知った。
2006.05.28 Sunday 00:00 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
ハッカビーズ / I Love Huckabees

75点/100点満点中

2004年のアメリカ映画。
10月26日付の映画チャートで一週だけ10位で顔を出した作品だったが、
俳優陣はすごいし、哲学的な問題を抱える人々を助ける異色コメディというのも
気になっていた映画だった。
ダスティン・ホフマン、ジュード・ロウ、マーク・ウォールバーグ、
ナオミ・ワッツ、イザベル・ユペール。

このめちゃくちゃな自分探しの旅はなかなか濃厚で面白かった。
賛否両論の映画だと思うけど。

難解な(?)セリフに惑わされたり、錯綜するストーリーにあたふたしたり、
多すぎる登場人物と欧米人の顔がだんだん同じ顔に見えてくることに混乱したりするが、
まあ、それぞれの場面はクスクス笑えるし、
斜めからの視点を楽しめれば、素敵な映画だと思う。

『8人の女たち』でオールド・ミスを演じたイザベル・ユペールと
主役のジェイソン・シュワルツマンの泥を塗り合う絡み。
いやいや役者というのは大変な職業ですねという感じで、とってもよかった。

ナオミ・ワッツのアホな女の子役も新鮮だった。当時35歳ぐらいか。
かなり抵抗あったろうな。

人間つながりが大事だということですね。


****************
<デヴィッド・O・ラッセル監督作品>

1958年、ニューヨーク生まれ。

1996年 アメリカの災難【監督/脚本】
1999年 スリー・キングス【監督/脚本】
2004年 ハッカビーズ【監督/脚本】
2010年 ザ・ファイター【監督】
****************
2006.05.27 Saturday 00:00 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
樋口有介『ぼくと、ぼくらの夏』

読了。
☆☆☆☆/5点中

第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞した作品であり、樋口有介のデビュー作。
大賞受賞は2対3で逃したそうだ。

ミステリー自体は大したことはないし、重要でもないと思う。
この作品は青春小説として楽しむべきだからだ。

後の作品のすべてがここにあると思う。
というか、変わっていないという方が正しいのかも。
少し老成した高校生と母親のいない父と2人だけの家庭。
そしてきれいで少し勝ち気な女の子。

文章も洒脱だし、何より会話がいい。
中身のある軽さだと評した選評もあった。
この人の作品には"粋"を感じる。

「その唇にキスをするには、ぼくの方にあとほんの少しだけ、心の準備が必要だった。
ぼくの唇には、まだかすかに朝倉洋子の唇の感触が残っていたのだ。」

くー。
いい。
これこそ青春小説だ。
2006.05.27 Saturday 00:00 | | comments(0) | trackbacks(0)
宮本輝『青が散る』

読了。
☆☆/5点中

「R25的ブックレビュー」で取り上げられていた本。
青春ものというので読んでみた。

宮本輝は初めてだったが、やたら長い形容詞の羅列で慣れるのに時間がかかった。

色恋というよりは、テニス明け暮れる大学生活をおくる男の子の話。
好きな女の子が出来るが、テニスに一生懸命で手を出すことも出来ず、
というよりも、勇気がないからスポーツに逃避するのか。
おかげで、他のテニスプレイヤーに取られ、落ち込む。

流れは青春だが、どこか大学生なのに幼い男女交際でまどろこしい。
前時代的とでも言おうか。
著者があとがきで、昭和41年から45年にかけて大学生活をおくったと書いたあるが、
その頃の学生はこんなもんだったのかな。

それと、当時燃えさかっていた学園紛争が他人事に書かれているのが面白い。
学年でいえば、1つ下にあたる村上春樹が「ノルウェイの森」で書いた
雰囲気ともまた違っているが、あの時代に生きた人たちを団塊の世代ではなく、
全共闘世代で括るのは無理がある気がする。
誰もが角材もって駆け回っていたわけでないのだ。


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宮本輝(みやもと てる)
1947年、神戸市生まれ。
1966年、追手門学院大学文学部入学。体育会テニス部に入部。
1977年、「泥の河」で第13回太宰治賞受賞。
1978年、「螢川」で第78回芥川龍之介賞受賞。
1987年、『優駿』で吉川英治文学賞受賞。

1978 『螢川』(筑摩書房)
     →角川文庫 →ちくま文庫『泥の河 螢川 道頓堀川』 →新潮文庫
1979 『幻の光』(新潮社)
     →新潮文庫
1980 『二十歳の火影』(講談社)
     →講談社文庫
1981 『星々の悲しみ』(文藝春秋)
     →文春文庫
     『道頓堀川』(筑摩書房)
     →角川文庫 →ちくま文庫『泥の河 螢川 道頓堀川』 →新潮文庫
1982 『錦繍』(新潮社)
     →新潮文庫
     『青が散る』(文藝春秋)
     →文春文庫
1983 『命の器』(講談社)
     →講談社文庫
1984 『第一部 流転の海』(福武書店)
     →新潮文庫
     『道行く人たちと』(文藝春秋)
     →文春文庫
     『春の夢』(文藝春秋)
     →文春文庫
1985 『避暑地の猫』(講談社)
     →講談社文庫
     『ドナウの旅人』(朝日新聞社)
     →新潮文庫
1986 『夢見通りの人々』(新潮社)
     →新潮文庫
     『葡萄と郷愁』(光文社)
     →角川文庫 →文春文庫 →光文社文庫
     『メイン・テーマ』(潮出版社)
     →文春文庫
     『優駿』(新潮社)
     →新潮文庫
1987 『五千回の生死』(新潮社)
     →新潮文庫
1988 『異国の窓から』(光文社)
     →角川文庫 →文春文庫 →光文社文庫
     『花の降る午後』(角川書店)
     →角川文庫 →講談社文庫
1989 『愉楽の園』(文藝春秋)
     →文春文庫
     『海岸列車』(毎日新聞社)
     →文春文庫
1990 『真夏の犬』(文藝春秋)
     →文春文庫
1991 『海辺の扉』(角川書店)
     →角川文庫 →中公文庫 →文春文庫
     『ここに地終わり海始まる』(講談社)
     →講談社文庫
1992 『彗星物語』(角川書店)
     →角川文庫 →文春文庫
     『地の星(流転の海 第二部)』(新潮社)
     →新潮文庫
     『宮本 輝 全集(全14巻)』(新潮社)
1993 『本をつんだ小舟』(文藝春秋)
     →文春文庫
     『オレンジの壺』(光文社)
     →講談社文庫 →光文社文庫
1994 『朝の歓び』(講談社)
     →講談社文庫
1995 『人間の幸福』(幻冬舎)
     →幻冬舎文庫
     『生きものたちの部屋』(新潮社)
     →新潮文庫
     『私たちが好きだったこと』(新潮社)
     →新潮文庫
1996 『胸の香り』(文藝春秋)
     →文春文庫
     『血脈の火(流転の海 第三部)』(新潮社)
     →新潮文庫
1997 『焚火の終わり』(集英社)
     →集英社文庫
     『ひとたびはポプラに臥す(1)』(講談社)
     →講談社文庫
1998 『月光の東』(中央公論新社)
     →中公文庫 →新潮文庫
     『ひとたびはポプラに臥す(2)』(講談社)
     →講談社文庫
     『ひとたびはポプラに臥す(3)』(講談社)
     →講談社文庫
     『わかれの船』(光文社)
     →光文社文庫
     『ひとたびはポプラに臥す(4)』(講談社)
     →講談社文庫
1999 『新潮臨時増刊号 宮本 輝』(新潮社)
     『草原の椅子』(毎日新聞社)
     →幻冬舎文庫
     『ひとたびはポプラに臥す(5)』(講談社)
     →講談社文庫
2000 『ひとたびはポプラに臥す(6)』(講談社)
     →講談社文庫
     『睡蓮の長いまどろみ』(文藝春秋)
     →文春文庫
2001 『森のなかの海』(光文社)
     →光文社文庫
     『血の騒ぎを聴け』(新潮社)
     →新潮文庫
2002 『天の夜曲(流転の海 第四部)』(新潮社)
     →新潮文庫
     『星宿海への道』(幻冬舎)
     →幻冬舎文庫
2003 『父のことば』(光文社)
     →光文社文庫
     『約束の冬』(文藝春秋)
     →文春文庫
2004 『父の目方』(光文社)
     →光文社文庫
2005 『宮本 輝の本 〜記憶の森〜』(宝島社)
     『にぎやかな天地』(中央公論新社)
2007 『花の回廊(流転の海 第四部)』(新潮社)
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2006.05.24 Wednesday 00:00 | | comments(0) | trackbacks(0)
清野かほり『石鹸オペラ』

読了。
☆☆☆☆/5点中

先日読み終えた『居酒屋野郎ナニワブシ』と同じく、
この本も小説新潮長篇新人賞受賞作品だ。

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新宿は歌舞伎町のソープランドに勤める利夏。
さまざまな客が来ては去っていく。自分はどうしてここで働いているのだろう?
****************************

女性を主人公に据えているが、これはハードボイルドだと思う。
大きな事件が起こるわけでも、謎を追い求めるわけでもないが、
主人公利夏は、客を淡々と見つめ、自分が誰なのか考え続ける。
その冷静な視点はある種のハードボイルドだ。

この職業がとても高尚なものに見える瞬間すらある。

それが、後半急激に恋愛に舵を切る辺りもいい。

さらりと描かれる人物造形だけど、意外に彫りが深く、
どのキャラクターも生き生きしている。
文章もうまいと思う。

しかし、最後に思い当たる、利夏のソープに勤める理由は少し陳腐だったかも。
ここはもう少しひねりが欲しかった。

最後に、この本のひどいところは、帯の文句だ。
カバーも他のデザインで良かったのでは?
もったいない。


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清野かほり(きよの かおり)
1968年、茨城県生まれ。
雑誌編集、広告制作プロダクション等を経て、現在はフリーランスコピーライター 。
2004年、第9回小説新潮長篇新人賞受賞。

2004.02 『石鹸オペラ』(新潮社)
2006.05 『テッキーヤ!』(講談社)
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2006.05.22 Monday 00:00 | | comments(0) | trackbacks(0)
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