読了。
☆☆/3点中
「小説現代」12月号掲載。
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ふたりの幼稚園児の想像によって創り出された、"R・D"と呼ばれる恐竜。
やがてふたりは別れて成長し、会うことはなかったけれど、
時々R・Dのことを思い出し、その気配を感じていた。
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ファンタジックな世界と、現実世界の融和のさせ方がとてもうまくていい。
男子と女子の記述が交互になっている。
ふたりとも未来があまりいい方向に進んでいないようで、
だからこそ、再び"R・D"を思い出したのだろうけれど、
このふたりがもう一度出会うところまで読みたかったな。
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松井 雪子(まつい ゆきこ)
1967年、東京都武蔵野市生まれ。共立女子大学家政学部生活美術科卒。
1988年、大学在学中に「ASUKA」で漫画家デビュー
2001年、「群像」で「私のフジサン」を発表し、小説家としてもデビュー。
2002年、「イエロー」で第128回芥川賞候補。
2004年、「日曜農園」で第131回芥川賞候補。
2005年、『恋蜘蛛』で第133回芥川賞候補。
2003.01 『チル☆』(講談社)
2003.07 『イエロー』(講談社)
2004.07 『奇跡でも魔法でもない犬語の話し方』(幻冬舎)
2004.11 【絵本】『クウとポーのクリスマス』(平凡社)
2005.02 『犬と楽しく旅するQ&A』(幻冬舎文庫)
2006.02 『刺繍天国』(文藝春秋)
2006.07 『男子はじめて物語―それゆけ、映画スタァ「局部」探訪隊』(文藝春秋)
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