85点/100点満点中
『
ラッキナンバー7』のポール・マクギガン監督による2000年の作品。
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ロンドンを舞台に、自分のボスに強い憧れを抱くひとりの若きギャングが、
やがてそのボスを裏切り自ら裏社会の頂点に立つまでを描き、
さらに不安や孤独と戦いながらトップを守り続ける姿を描いたギャングムービー。
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『
ラッキナンバー7』で株を上げたポール・マクギガン監督の昔の作品。
この人は音楽の使い方もカメラワークも話のつなぎ方もセンスがあり素晴らしいけれど、
この映画に関していえば、最後失速してしまったのが残念だ。
ボスに上り詰めるまでを、ジェニファー・コネリーの旦那、ポール・ベタニーが演じていて、
これはなかなか切れた演技でよかった。
下から上目遣いで睨みつけるのは迫力あるし、何より口を大きく開けるシーンは怖かった。
何だろうな、あれは。あのカットで一気に異世界に持ってかれる感じがした。
冷酷かつクレバーなギャングというかっこよさもあっていい。
あと、殺される側の目から見た視点を手持ちカメラで写すのが面白かったかな。
瞬きする時に一瞬暗くなったりして、臨場感がある。
暗転するたびにまだ死んでないんだと、思える感覚がよかった。
回想シーンから現代に戻り、出獄してきたかつてのボスと会うあたりから、急に腰砕けになる。
もったいないなぁ。