読了。
☆☆☆/5点中
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世界一奇妙な軍隊・自衛隊。
世間が高度成長で浮かれている時代に、志願して自衛官になった若者たちがいた。
著者自らの体験を綴る涙と笑いの青春グラフィティ。
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自衛隊、それも戦争が終わってまだ25年ぐらいしか過ぎていないので、
旧陸軍の軍人も残っていた頃の話。
共感のできない話が多いけれど、よく分からずに入隊してしまった、大学受験失敗組の話は、
悲しさ倍増で読めた。
どんなに言いつくろっても所詮軍隊でしかなく、その団体行動優先の考え方は、
恐ろしいばかり。
解説で五條瑛氏が、現在の自衛隊はもう少し過ごしやすいと書いているけれど、
基本的な体質は変わらないんだろうなと思う。
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浅田次郎(あさだ じろう)
1951年、東京都生まれ。駒場東邦中学校、中央大学杉並高等学校卒。
1995年、『地下鉄に乗って』で第16回吉川英治文学新人賞受賞。
1997年、『鉄道員』で第117回直木賞受賞。
第16回日本冒険小説協会大賞特別賞受賞。
2000年、『壬生義士伝』で第13回柴田錬三郎賞受賞。
2006年、『お腹召しませ』で第1回中央公論文芸賞受賞。
第10回司馬遼太郎賞受賞。
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