すばらしくてNICE CHOICE

暇な時に、
本・音楽・漫画・映画の
勝手な感想を書いていきます。
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2021.02.10 Wednesday | - | - | -
Da.Me.Records『月刊ラップ 2007年3月号』

2007年3月24日リリースの3月号。

今回のジャケはいい!
一瞬上ではなく、下に見えたのは気の迷いだろう。
親指の爪が微妙な位置にあるんだよなぁ。

月刊ラップWEBにある「ダースレイダーのご挨拶」で、
CD形態による「月刊ラップ」は4月号で一旦終了になり、
6月からはCDが封入された雑誌としてスタートするという発表があった。

チャレンジ精神に溢れているダメレコならではの行動だけど、
紙媒体の雑誌にするのは違うように思う。
アーティストが音で語る雑誌というコンセプトに、
「月刊ラップ」の意味のひとつがあると思っていたからだ。
まだ音源を出していないアーティストのフックアップや、
できたて新鮮な曲の発表という魅力的な面ももちろんあるけど。

アーティストがインタビューで、この作品の意図は何ですか、
という間の抜けた質問をされているのを雑誌でよく読む。
そんな愚問を見かける度に、
最初から言葉で話せるなら苦労して音楽(絵でも小説でもいいけど)にすることはないし、
できないから、音楽(絵、小説でも良し)をやっているんだ。
俺が懸命に作った作品をしっかり聴け(見ろ、読め)、
と感じているんだろうなぁ、と思うことがある。

それと同じことをアーティスト側がやるのだとしたら、それは違うだろうと思ったのだ。
実際に紙面を見ているわけではないし、何も言うべきではないのだろう。
それにアーティストによるアーティストの視点に立った、
これまでの雑誌とは異なるスタイルの読み物になるかもしれない。

ただ、発売日やレビューという鮮度が重要なコンテンツを盛り込むなら、
今のWebページを拡充した方が早いし、修正も利くから便利だろう。

アーティスト側が出す雑誌。
雑誌+CDとすることで、これまでのほやほやの音楽のリリースという部分もクリアできる
のかもしれないけれど、さらに雑誌を作る時間ってあるのか?

今のままでいいと思うけどな。


まあ、大事なのは中身なわけで、今月号はどうかといえば、
かなり散漫な感じがした。
これまでの8枚の中で、一番酷いかな。

良かったのは、M14のNITE FULL MAKERSぐらいか。
トラックにグルーヴが満ち満ちているし、ラップも溌剌としていて、
純粋に聴いていて楽しかった。

初っぱなの、大和民族の音には少し驚いたけれど、飛び道具的なものだし、
それに乗せるラップは……だから。

ラップよりも、トラックにいいのが多かった。

3曲で参加しているカトウケイタのトラックのうち、M3のリズムとM9の音が良かった。
M8の「TEQUILLA, SEX, MARY ANNNA」のトラックもかっこいい。
跳ねるベースがホントいい。それに被さるキーボード。かすかに後ろで鳴るギター。
どうしてラップが駄目なんだろう。

M13のダメダメフリースタイルの後ろで響くPUNPEEのトラック。
シンプルで好き。聴いたことあるけれど、何だろう。

ダースレイダー名義のM12「MR.TELEPHONEMAN」。
内容的にはおもろラップ的なネタだけど、声が結構いいのだなと初めて気付いた。
少し線が細い感じの声だから、例えば少年時代を歌うというような情緒的な歌詞に合いそう。


全14曲:46分28秒
M1.大和民族「DON'T THINK, FEEL」
M2.チョコボーイ・ケン & シルダン・U「お手を拝借!」
M3.KEN THE 390「TONIGHT THE NIGHT」
M4.J-KIM & VICTOR ORTEGA「SURVIVAL OF THE FITTEST」
M5.DARKNESS FLOW feat.YAABA「TRIPPER'S DELIGHT」
M6.CM TIME!!
M7.EI-ONE「CUT SHORTS 1 :SLOW NUMBER DANCE」
M8.tengokuplan「TEQUILLA, SEX, MARY ANNNA」
M9.メテオ & チャカ・パーン「アドゲバ」
M10.DREAMRAPS「眼球にめり込む超魔球」
M11.ZIGEN「我がままいんざはうす」
M12.ダースレイダー「MR.TELEPHONEMAN」
M13.環ROY「FREESTYLE」
M14.NITE FULL MAKERS「LET'S GET HIGH」
2007.03.31 Saturday 11:31 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
福福亭 / ラーメン(阿佐ヶ谷)

中国 麺食堂 福福亭。

ワンタン麺を食す。

スープは若干甘いけれど、悪くはない。
麺も悪くない。
値段は850円。

だけど、お店が臭うのが残念。
一度気になると、気になって気になって、
味まで変わってしまいそうだった。

「台湾ラーメン」というのもあって、
気になったけれど、あの臭いがなくならないと、入れないなぁ。


*********
中国 麺食堂 福福亭
住所:
電話:
時間:
定休日:
*********
2007.03.31 Saturday 00:00 | | comments(0) | trackbacks(0)
樋口有介『刺青白書』

読了。
☆☆/5点中

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女子大生・三浦鈴女(すずめ)の中学時代の同級生が相次いで殺された。
アイドル殺害事件(最初の事件)のルポを依頼された柚木草平は、
鈴女たちの中学時代に事件の発端があるとみて関連性を調べ始めた。
*****************************

これまで一人称視点で書かれていたため、
柚木草平自身の姿形は明らかにされなかったけれど、
今回三人称で描かれているために、鈴女の視点から柚木を見るシーンが出てくる。
それはそれで嬉しいけれど、今回の柚木は中年のいやらしさが多分に滲み出ていてどうだろう。
粋なセリフも少なかったし。
ただのオヤジでしかなかったような。ちょっとがっかり。

著者のあとがきで、単行本を出したときに、当時の編集担当がダメ出しをしたという
エピソードを書いているけれど、少しだけその編集者に納得。

樋口有介の味のひとつである爽やかさが全体的に足りない。
鈴女がもっと魅力的だったらいいのかな。
鈴女と中学時代のヒーロー・万作と柚木の3人の絡みがうまく機能していないのも敗因か。

でもラストの犯人が自白するシーン。
事件を犯すに至ったきっかけは、良かった。
そう来るのかという驚きと、やるせなさを感じた。
あの瞬間はフィクションであるはずの物語の中に、グッと引き込まれた。
2007.03.30 Friday 00:00 | | comments(0) | trackbacks(0)
DJ オショウ@新宿タワーレコード

新宿タワレコに行くと偶然DJ オショウのライブがあるということで見てきた。
45分ほどの楽しいステージだった。

普段やっているクラブと違って、明るい照明の下でするプレイは勝手が違う
というようなことを本人も言っていたし、
おそらくいつもとは違うスタイルでやったのだろう。
素人にも分かりやすいように、ひとつひとつのプレイを説をしながらやってくれた。
さながら「DJ オショウによるDJ講座」。

ゲゲゲの鬼太郎の主題歌とアッシャーをミックスさせたり、
宮城道雄の「春の海」にスクラッチを被せたり、
水前寺清子の「三百六十五歩のマーチ」をリミックスしたり、
と十分楽しませてくれた。

初めて見るので、DJ オショウの普段のスタイルを知らないけれど、
ヒップホップのDJが見せる聴かせるスクラッチが相変わらず理解できない。
DJたちは夢中になってやるけれど、あれのどこが面白いのか。
あれをやるぐらいなら曲をもっと聴かせて踊らせてくれよって毎回思ってしまう。

ただ、DJ オショウが言っていた
「DJはレコード、つまり曲を楽器として使う。だから世界中に数え切れないほど楽器があるのだ」
という言葉は良かった。
2007.03.30 Friday 00:00 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
高野秀行「怪魚ウモッカ格闘記」最終回

読了。

☆/3点中

「小説すばる」3月号掲載。

いきなり終わってしまった。
著者がインドに生息するという怪魚を見つけに行くという冒険ノンフィクションなのに、
結局その地を踏まずに、連載終了とは!?
かなりの期待をさせながら、とほほなエンディング。
本人も辛いだろうが、連載で9ヶ月読み続けたこっちも悲しいぞ。
2007.03.29 Thursday 23:59 | | comments(0) | trackbacks(0)
鏑木蓮「雲へ歩む」

読了。
☆☆/3点中

「小説すばる」3月号掲載。

********************************
京都は愛宕山へと続く道の途中に架かる渡猿橋で、大量の血痕が発見された。
妊娠7ヶ月の刑事・阿僧聖(34)が捜査を始める。
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短い短篇の中にも、伏線が何本も張り巡らせてあって、
どんでん返しも用意されているし、とても誠実なミステリーだと思う。
トリックの部分だけではなく、刑事の心情がしっかり描かれているのが何よりもいい。
2007.03.29 Thursday 23:59 | | comments(0) | trackbacks(0)
小路幸也「HERO -tear away-」

読了。
☆☆☆/3点中

「小説すばる」3月号掲載。

**************************
握手することで相手をヒーローにさせられる特殊能力を持つ恭一。
中学時代のある事件を思い出す。
**************************

シリーズ第2弾になるのかな。
今回も悲しい事件が起きるけれど、結局特殊能力が使われることなく、事件が解決する。
その展開がとてもうまいし、しんみりとさせられた。

"時間は、いつも僕の<右手>をあざ笑う。<時間>ってやつは、幸運や傷薬だけじゃなくそういう確かなものを作り上げてくれる。"
2007.03.29 Thursday 23:59 | | comments(0) | trackbacks(0)
門井慶喜「架空の風景」

読了。
☆☆☆/3点中

「小説すばる」3月号掲載。

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徹底した写実主義者として知られた画家が死んだ。
生前にした、画家のそれまでの絵を否定するような問題発言を聞かされた曾孫は……?
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これも短篇としての短さのためか、謎が浅いためオチの意外さが足りない。
状況説明に終始しているだけのような気もする。
美術史に造詣が深くないために、モデルの画家がいるのか知らないが、
例えいないで、ここまでキャラクターを作り上げたのだとしたら、
このページ数の少なさは物足りない。
もっと増やしてより凝った謎にした方がいいのでは。


*****************************
門井慶喜(かどい よしのぶ)
1971年、群馬県生まれ。同志社大学文学部卒業。
2003年、「キッドナッパーズ」で第42回オール讀物推理小説新人賞受賞。

2006.09 『天才たちの値段』(文藝春秋)
2007.10 『人形の部屋』(東京創元社)
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2007.03.29 Thursday 23:59 | | comments(0) | trackbacks(0)
道尾秀介「隠れ鬼」

読了。
☆☆☆/3点中

「小説すばる」4月号掲載。

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40代半ばを迎えた男は独身で、アルツハイマーの症状のある母親と暮らしている。
父は30年前に自殺をしていた。その直前にある殺人事件があり、
もしかしたら今ではぼけてしまった母が目撃していたのかもしれない。
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年末の各社のミステリーランキングで一気に注目を集めた道尾秀介を初めて読む。
描写が詩情に溢れ、とても良かった。
特に林の中のきわどい場面での表現はうまいと思う。

短篇なのでオチの浅さはどうしようもないが、
それでも十分楽しめた。


30年に一度咲くという竹の花。
2007.03.29 Thursday 23:59 | | comments(0) | trackbacks(0)
伊岡瞬「十二歳の冤罪」

読了。
☆☆/3点中

「小説すばる」3月号掲載。

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部長の平山は、父が亡くなり、その父に長年仕えた木下の運転する車で、妻と共に、
帰郷することになった。その道中横転したトレーラーが迫ってきて、走馬燈を見る。
それは30年前の小学校時代のある事件だった。
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単行本を1冊も読んだことがなく、てっきりハードボイルドの人だと思っていたが、
"人情系ミステリの新鋭"らしい。
心温まる話で、きれいにまとまっている。
確かにせつない話ではあるけれど、とても良かった。


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伊岡瞬(いおか しゅん)
1960年、東京都武蔵野市生まれ。日本大学法学部卒。広告会社勤務。
2005年、『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞W受賞。

2005.05 『いつか、虹の向こうへ』(角川書店)
2006.05 『145gの孤独』(角川書店)
2008.06 『七月のクリスマスカード』(角川書店) →角川文庫[改題]『瑠璃の雫
2010.10 『明日の雨は。』(角川書店) →角川文庫[改題]『教室に雨は降らない
2012.08 『桜の咲かない季節』(講談社)
2014.03 『代償』(KADOKAWA)
2014.06 『もしも俺たちが天使なら』(幻冬舎)
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2007.03.29 Thursday 23:59 | | comments(0) | trackbacks(0)
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