2007年3月24日リリースの3月号。
今回のジャケはいい!
一瞬上ではなく、下に見えたのは気の迷いだろう。
親指の爪が微妙な位置にあるんだよなぁ。
月刊ラップWEBにある「ダースレイダーのご挨拶」で、
CD形態による「月刊ラップ」は4月号で一旦終了になり、
6月からはCDが封入された雑誌としてスタートするという発表があった。
チャレンジ精神に溢れているダメレコならではの行動だけど、
紙媒体の雑誌にするのは違うように思う。
アーティストが音で語る雑誌というコンセプトに、
「月刊ラップ」の意味のひとつがあると思っていたからだ。
まだ音源を出していないアーティストのフックアップや、
できたて新鮮な曲の発表という魅力的な面ももちろんあるけど。
アーティストがインタビューで、この作品の意図は何ですか、
という間の抜けた質問をされているのを雑誌でよく読む。
そんな愚問を見かける度に、
最初から言葉で話せるなら苦労して音楽(絵でも小説でもいいけど)にすることはないし、
できないから、音楽(絵、小説でも良し)をやっているんだ。
俺が懸命に作った作品をしっかり聴け(見ろ、読め)、
と感じているんだろうなぁ、と思うことがある。
それと同じことをアーティスト側がやるのだとしたら、それは違うだろうと思ったのだ。
実際に紙面を見ているわけではないし、何も言うべきではないのだろう。
それにアーティストによるアーティストの視点に立った、
これまでの雑誌とは異なるスタイルの読み物になるかもしれない。
ただ、発売日やレビューという鮮度が重要なコンテンツを盛り込むなら、
今のWebページを拡充した方が早いし、修正も利くから便利だろう。
アーティスト側が出す雑誌。
雑誌+CDとすることで、これまでのほやほやの音楽のリリースという部分もクリアできる
のかもしれないけれど、さらに雑誌を作る時間ってあるのか?
今のままでいいと思うけどな。
まあ、大事なのは中身なわけで、今月号はどうかといえば、
かなり散漫な感じがした。
これまでの8枚の中で、一番酷いかな。
良かったのは、M14のNITE FULL MAKERSぐらいか。
トラックにグルーヴが満ち満ちているし、ラップも溌剌としていて、
純粋に聴いていて楽しかった。
初っぱなの、大和民族の音には少し驚いたけれど、飛び道具的なものだし、
それに乗せるラップは……だから。
ラップよりも、トラックにいいのが多かった。
3曲で参加しているカトウケイタのトラックのうち、M3のリズムとM9の音が良かった。
M8の「TEQUILLA, SEX, MARY ANNNA」のトラックもかっこいい。
跳ねるベースがホントいい。それに被さるキーボード。かすかに後ろで鳴るギター。
どうしてラップが駄目なんだろう。
M13のダメダメフリースタイルの後ろで響くPUNPEEのトラック。
シンプルで好き。聴いたことあるけれど、何だろう。
ダースレイダー名義のM12「MR.TELEPHONEMAN」。
内容的にはおもろラップ的なネタだけど、声が結構いいのだなと初めて気付いた。
少し線が細い感じの声だから、例えば少年時代を歌うというような情緒的な歌詞に合いそう。
全14曲:46分28秒
M1.大和民族「DON'T THINK, FEEL」
M2.チョコボーイ・ケン & シルダン・U「お手を拝借!」
M3.KEN THE 390「TONIGHT THE NIGHT」
M4.J-KIM & VICTOR ORTEGA「SURVIVAL OF THE FITTEST」
M5.DARKNESS FLOW feat.YAABA「TRIPPER'S DELIGHT」
M6.CM TIME!!
M7.EI-ONE「CUT SHORTS 1 :SLOW NUMBER DANCE」
M8.tengokuplan「TEQUILLA, SEX, MARY ANNNA」
M9.メテオ & チャカ・パーン「アドゲバ」
M10.DREAMRAPS「眼球にめり込む超魔球」
M11.ZIGEN「我がままいんざはうす」
M12.ダースレイダー「MR.TELEPHONEMAN」
M13.環ROY「FREESTYLE」
M14.NITE FULL MAKERS「LET'S GET HIGH」