すばらしくてNICE CHOICE

暇な時に、
本・音楽・漫画・映画の
勝手な感想を書いていきます。
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2021.02.10 Wednesday | - | - | -
口口口、ANATAKIKOU&K.P.M.@新宿タワーレコード

14時から始まるというので、シトシトと雨が降るなか、いそいそと出かけた。
初口口口。
嬉しくないわけがない。
勇んでタワレコに辿り着くと、舞台が屋上からいつもの7階スペースへ。
しかも時間が16時15分過ぎに変更。
でもまあ、この日に行われる予定だったライブがひとまとめで見られるようになったわけで、
14時から各バンド30分ずつぐらいで、4バンドが続けてやった。
まるでちょっとしたイベントのよう。


口口口はトリ。
16時10分に「GOLDEN LOVE」が鳴り渡るなか、登場してきた。
メンバーのふたりにギター、ベース、ドラム、パーカッションが加わったスタイル。

ホントに気持ちのいい音を鳴らしていた。
ギターが攻めるイントロにアレンジが変わっていた「GOLDEN KING」は特に格好良かった。
ヘロヘロ声とグッドメロディも音源通りだし、とてもいいなぁ。

1曲目の「GOLDEN WEEK」でギターを弾いていた口口口の片っ方が、
次曲からサンプラーをいじりだして、そこからバンドの音の抜けもよくなり、
音の気持ちよさがさらに上がった。

「STARFLIGHT」のエンディングのインスト部分なんて、
ずっとこのまま終わらなければいいなぁと思うぐらい。
足が床から若干浮いていたと思う。
ふわふわでキラキラな音の粒がタワレコの7階フロアに舞っていた。

「STARFLIGHT」で最後だったけれど、アンコールを求める拍手が起きて、
メンバーが再び出てきてくれた。
インストアライブで、アンコールなんて初めて見た。

当然準備なんてしていなかったらしく、リクエストを取る。
「朝の光」がすぐに上がり、メンバーがこれならやれるかなと「渚のシンデレラ」を挙げ、
で、"どっちもやればいいんだよ"ともう片っ方が言い、結局『ファンファーレ』からの2曲に。

至福の時間だった。
16時56分終了。

1.GOLDEN LOVE
2.GOLDEN WEEK
3.真夏のラストチューン
4.GOLDEN KING
5.パーティ
6.STARFLIGHT

アンコール
1.朝の光
2.渚のシンデレラ



14時4分にスタートしたトップバッターは「ANATAKIKOU」。
知らないバンド。
1曲目を聴いても、線の細いメンバーの外見通りに、生真面目なギターバンドで、
たいして特徴のない音だなと思いつつ見ていたけれど、
アゴヒゲのギターがボーカルを取った2曲目が良かった。
歌謡曲の入ったメロディとねちっこい歌い方がどこか懐かしい。
結局この人がメインで歌ったのはこの1曲だけだったけれど、もっと聴きたかったなぁ。

ただその後に続いた曲にも和が入った感じがあって面白かった。
特に「レモンの涙」は、何だろう80年代っぽいというか、筒美京平といおうか。
こういう感じの音は結構好きだ。

最後にやった新曲「雨がやんだら」もいい感じで、いいバンドではないか。
1曲目の「UKギターロックの影響ね、はいはい分かりました」という曲は何だったのだろう。
親しみやすいメロディが満載のバンドだった。
14時32分終了。

1.シンデレラ
2.ジャノメ傘
3.HONGKONG JOURNEY
4.即興
5.レモンの涙
6.雨がやんだら



KIMONO MY HOUSEが終わるのを見計らって、再びステージに向かう。
15時25分
「K.P.M.」というこれも初めて聴くバンド。
家に帰ってきてタワレコHPを見たら、デビュー作品の紹介に"女bonobos"とあった。
bonobosのように魅力的なメロディと最高のグルーヴで聴かせるというよりも、
レゲエや南の方のリズムを素直に出しているグループだと思った。
女性ボーカルの良くも悪くも高く伸びやかな声が特徴的で、
もう少しドスのある低音が聴けると、高い音も際立つし気持ちいいかなと思うけれど、
まあでも、うまい。

お祭りのような音を出すバンドで、楽しい時間を過ごせた。
15時47分終わり。

1.はらはら
2.?
3.じたんだ
4.八月のさよなら
2007.09.30 Sunday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
全日本ラップ殺人事件@宇都宮CLUB NEST
キリコにABNORMAL BULUM@、コメント欄でも薦められた北関東スキルズ、ドクトルマチダと、
注目に値するメンツがいっぺんに見られるイベント「全日本ラップ殺人事件」。

電車を乗り継ぎ乗り継ぎ、もちろん鈍行普通車で、
2時間半以上かけて餃子の街に向かう。
改札を出た西口駅前では、久し振りにゆずモドキを横目に、
早速目に付いた餃子のチカチカ光る看板を睨みつけつつ、やや小走りに「NEST」に急ぐ。
駅から伸びる大通りをまっすぐに行き、パルコが見えたら、その向かいだと思っていたが、
そのパルコがなかなか見えない。
やがて見えてきた集団は特攻服に身を包んだレディースの方たち。
さすが宇都宮、とわけのわからないうなずきをひとりうちつつ、老体にムチをあてる。
ようやく見えてきたパルコのネオンサイン。
人が集まっているところに向かうと、入り口に列ができている。
盛況のようだ。
限定のCD-R(でも150枚っていうけれど、全員に行き渡る数はあるよね)を貰い、中へ。

ラウンジに入ると、数人いるものの、フロアはガラ〜ン状態。
ステージでサンプラーをいじっていた人がいなくなると、フロアは数人だけ。


【ドクトルマチダ】23:31〜22:45
"ハメルーンの笛吹みたいさ どんどん人が集まれば俺はすぐに始める 全日本ラップ殺人事件 こんな客引きみたいなラップをしたくないけど ライブやるぜ"
とラップしながら、さっきサンプラーをいじっていた人がラウンジからやって来る。
この人がドクトルマチダだったようだ。
KKのアルバム『Light in a Fog』で初めて聴いて、かっこいいラップをやるMCだと注目していた。
でも、ラップが聴き取れない。トラックに声が負けている。
残念。


【Ahiru Records:キッコーマン、YASURI、イィゴ、社長(?)】22:46〜23:07
キッコーマンだけが出るものだと思っていたから、
このイベントで唯一の休憩タイムと目星をつけていた。
が、ひっどいキッコーマンのソロが1曲終わった後に、YASURIがステージに。
Ahiru Recordsオールスターでの1曲後、YASURIのソロ作品から「分類」。
"ポップとオタクとサグ カス 4つに分類されるラップ"
音源そのままの声の高さとフロウ。
逆にそのまますぎて、ライブならではの驚きがないほど。それはそれでつまらない。
次第に混み始めるフロア。続いて、イィゴと「ネオ麦茶」。
しかし、キッコーマンというMCの良さがさっぱり分からない。
"千葉・野田がふるさと 歌声まるで渡辺美里 西武球場でコンサート 俺の話す声まるで近藤サト 三時のおやつはたけのこの里 コーヒーは少し一、二杯・・・ビット(bit)"
「to」で踏んできて無理矢理"ビット"。周りでも失笑が漏れる。


【Da.Me.Records:ガスケン、メテオ、環ROY、ダースレイダー】23:08〜00:13
このイベントが楽しみだったのは、メンツもそうだけど、
ダースレイダーやメテオが主催者相手に、格闘技やプロレスの試合前の舌戦のように、
盛り上げていたのも面白かったのだ。
で、そのダメレコ勢の出番。
トップバッターは生きのいいガスケン。
三本締めに続いて、"日本発 世界に繰り出す これが日本の祭りだ"と盛り上げて、
「歩」にいくところで、マイク事故。熱いフリースタイルでカバーするのはさすがダメレコ。
次は「ドブホタル」。でも入りで失敗。もう一度。
"Yo! 兄弟"に"アーイ"というコール&レスポンスを繰り返して、「兄弟」へ。
立ち位置がはなびとかぶる。

二番手、メテオ。
さあ、何が出てくるか楽しみ。
昔からラップをやっている人を一概に悪いと言ってはいけません!という趣旨のことを言った後に、
"今の自分があるのも昔の人がいたからだと思う。だから殺人とかそういう殺伐としたことは本当にやなんだよ。勘弁してくれ。平和にいこうぜ"と言い、始めたのは、
"ジャパニーズ・ファッキン・サイコ・キラー"というリリックのある曲。
面白いからいいけど。
くだらなくて辟易することも多いのは確かだけど、メテオのラップは威勢がいいし、盛り上がる。
2分弱の短い曲を矢継ぎ早に3曲やったかと思うと、
曲よりも長いMC(ドラえもんネタ)をやってから1曲ラップして終了。

環ROY。
どこか聴いたことのある歌を歌っているなぁと思ったら、フィッシュマンズの「土曜日の夜」だった。
自らDJをしながら、ラップも。
リズムの乗り方がすごい。気持ちいい。
ビートの上にリリックが自由自在に踊ってる。
CDよりもずっといいのでは。

スーパーヒーローについての曲の次は、アルバムから「東京holidays」。
締めは「midnight breaking fishman」。

ダースレイダー。
風邪をひいていたというけれど、存在感のある声はさすが。
この日一番盛り上がったライブはこの瞬間だった。
「俺たちはここにいるぜ」をテーマにしたフリースタイルで始めて、次も「俺の話を聴け、俺の歌を聴け」というフックのみが最初からあったというフリースタイル。
ここまでは素晴らしい。
けど、次にメテオとふたりでやった2曲──糞尿に性器ネタはげんなり。
面白ければいいけれど、最初の2曲に比べれば完成度が格段に落ちているし。

最後の曲はガスケンとブラック・サバス(?)ネタのトラック。
これが格好いい曲。
フリースタイルではなくて、ちゃんと曲として完成されているラップをじっくり聴いてみたいな。
盛り上げ方もラップも本当にうまい。


【北関東スキルズ】00:13〜00:49
6MCでいいのかな。
初めて聴く。ソロでも活躍しているドタマが頭ひとつ飛び抜けている。
細身で眼鏡、といういかにもいじめられっ子みたいなスタンスも好感がもてる。
他には、灰色のニット帽を被っていたGULLは飛び道具みたいで愉快だし、NONは高音ボイスで結構面白い声だ。
ただ、ステージ上はもう動物園のサル山のよう。
または、文化祭でよくある、やっている当人たちだけが楽しんでいるバンド然としている。
フロアも閑散とし始める始末。
ラップが伝わらなければ、聴く側も楽しめないし、
かといって、内容が分からなくても楽しめるラップでもない。


【Ari1010】00:52〜01:26
何かに対して怒っているのは伝わってくるけれど、ラップが不明瞭で、よく分からない。
普通のヒップホップの言葉とは異なる特異な言葉をたくさん放射しているのに、もったいない。
北関東スキルズの後半でようやく増え始めたフロアが再びまばらに。

トラックはいいんだけど。
特に2曲目と、"(死の)瞬間に立ち会ったときに、少年時代に感じたことを曲にしたものです"
と始めた4曲目は(聴き取れる)リリックも含めビートが素晴らしい。

"なんかこう、みんな、営業といいますけどね、ラップしていると。
 どこどこへ営業行きますと。俺の場合は布教していく"
とMCで語るが、布教されてもいいから、刺激的であろう言葉をもっともっと浴びたい。


【DEJI、TROY the 3rd & DJ H!ROKi】01:26〜01:43
Ari1010が踏ん張って増やした観客が再び減。
デジの太く、よく通る声はリリックを正確に耳に届かせる。
でも、言葉をビートにのせるときのもたつきは、個性なのかもしれないけれど、私には気持ち悪く感じてしまう。
それと、繰り返し繰り返し"手を挙げろ"というのもうんざりだ。
ライブが良ければ、みんな自然と手も挙がるよ。
しかも新曲とはいえ、1曲目から"東京東京"言ってるのはどうなのだろう。


【MCバトル】01:43〜02:10
ダースレイダーの仕切りは素晴らしい。
いつまでもグズグズ言ってる奴に"出てけ!"と怒鳴りつけたのは立派。
このイベントで一番フロアが埋まって、熱気に包まれた時間だ。
どこにこんな人がと思うほどすし詰めに。

<北関東スキルズ>   vs.   <南関東スキルズ>
○NON(後攻)            メテオ(先攻)×
○GULL(後攻)           SABO(先攻)×
×ドタマ(先攻)            DEJI(後攻)○
×華乱(先攻)            鎮座DOPENESS(後攻)○
×MOPPY(後攻)          KATOMAIRA(先攻)○
○DUFF(後攻)           キッコーマン(先攻)×
            延長戦
○ドタマ(先攻)           メテオ(後攻)×

華乱の早口ラップに対し、後攻・鎮座DOPENESSのフロウが最高。
"い〜や 北関東スキルズは早口でホント参る
 あ〜んまな〜に言ってるのかホント聴き取れ〜ん
 **〜はトレーに入った、なんつ〜んだろ〜挽肉みたいな感じ?
 ホントあんま喰った気しないからさ〜ちゃんとやって〜"
スローモーに小馬鹿に8小節。
次の攻撃は一転、怒ったオヤジみたいにがなり立てるフロウに。
余裕の貫禄勝ち。

KATOMAIRAの出だしも素晴らしい。
"オイ 2時過ぎに呼び出して33のおじさんにバトルはねぇだろ"

ジャンケンで勝ったドタマが先攻を選んだ延長戦がやはり一番白熱。
相手はカトマイラだったけれど、メテオが自ら志願。
いきなり、ドタマがふっかけたライムでフロアが大盛り上がり。
"メテオさん、「(高音で)俺がメテオ テケテケテケ」昔のスタイルではやらないんですか
 あの頃が懐かしいぜ ホームブリューワー出ていた頃の方が尖っていたと俺は思う
 だからちょっと丸くなったんじゃないですか メテオさん"
これにはメテオもタバコの吸い過ぎで高い声が出なくなったと逃げるしかなく、
反撃は例によって下ネタで、童貞・包茎・短小疑惑でねじ込むのみ。
ドタマの華麗な先攻逃げ切りで、まさかの北関東スキルズの勝利。


【ABNORMAL BULUM@】02:10〜02:33
MONCHIの高音ラップが聴き取れないし、
NAGAN SERVERも期待していたほどではない。
ただ、何かがドス黒く渦巻いて、耳にこびりつき、思わず体が動き出すトラックは最高だし、
3MCによる言葉のグルーヴも素晴らしいものがある。
これで、ラップがはっきり聞こえれば言うことなし。

ラストにやった「ココニスワッテ」を聴いていると、毎回Twigyの曲を思い出す。
で、ツイギーと比べるのはあれだけど、高い声で早口でもツイギーは確実に耳に届かせる。
勢いだけではないライブが見たい。


【キリコ】02:38〜03:02
約1年前に見たインストアライブより、さらにフリーキーになったラップとトラック。
ラップについていえば、フリーキーというより、過激にフロウを壊す方向に進んでいる。
前回見た時の方が、伝えたいことを素直にラップしていて、確かに変わったラップではあったけれど、伝わってきた。
ステージアクションは暗いことをいいことに、足を上げたり、長髪をぶるんぶるん振り回したり、可愛いポーズをとってみたり、もうやりたい放題。

少し一休みといいながら、プリントアウトした紙を片手にやった自虐MCが大うけ。

"俺見てんだよ 2ちゃんねるに書き込んでるのは誰だ オイ 俺のスレッド パート3までいってるぞ
 誰だ〜いるだろ確実に 今日キリコはどうだったとか書く奴 そこでフード被っているBボーイか
 それともそこで腕を組んでいる女の子かなぁ もしかして君じゃないよねぇ うん?
 あまりにもさぁ悲しいよね 813番の訴える名無しさん「僕はブックオフに出したけど」
 547番の訴える名無しさん「キリコだせえや。氏ねや」
 誰かなぁ 君かなぁ 優しそうな顔をしているけど
「トラックが良い」これはマサオ君かなぁ それともフラグメントかぁ 俺は知ってるぜ  BBOY PARKに行ってお前らがデモを渡しまくっていてYA-KIMにも渡したことを トラビットはねぇよ
「キリコ頭悪そう」「降神のパクリ 全然良くない」「ラップであってもヒップホップではない」
「金にならないことこそ素晴らしいみたいなことを言うならCDを売るな 矛盾だらけ」
 酷いよねぇ"
フロアからは"それ以上読むな"の声も。
でも"もっとすごいの言って"という声も飛ぶ。
"「要はラップいらないだろう」「一緒に街を歩きたくないタイプ」「びっくりするぐらい才能ない」
「キリコの中身はダースです」"
フロア爆笑。
"俺さぁ〜11月にアナログ出すんだけど、もしも売れなかったらダメレコに入れてくれよ"

"とにかく俺はディスられてばっかりさ 僕は評価されない音楽家"
といううまい入りで、アルバムタイトルでもある「僕は評価されない音楽家」へ。

かなりアクが強いし、好き嫌いがはっきり分かれるラップだけど、
キリコのスタイルは彼独自のスタイルで、誰かの真似をしているわけでもない。
いとうせいこうの言うヒップホップそのもの。
しっかり届けるラップをしている。


【kochitola haguretic emcee's】03:02〜03:42
鎮座DOPENESSが繰り出す音が深くて重い。
ズドンと腹にくるビート。めちゃくちゃいい。
さらにラップも融通無碍なフロウ。
自由に動き回っているビートと言葉を捕まえるのがこんなに楽しいとは。
機材トラブル中も明るい3人というのもいいね。
"俺のギャングスタぶりを見せてやる"と言い始めたフリースタイル(?)はディスなのか。
"工場勤務のハスラー 時給千円 ユー・ノー・セーン"
語尾を上げるSEEDAのようなフロウに、"ギャングスタ"から"カップスター"へ繋げる言葉遊び。
本気なのか茶化しているのか。

生で聴いた「生打精製」の破壊力はすさまじい。
一度入りを失敗して、環ROYの手伝いで再び始めたときの鎮座DOPENESSも面白い。

"環ROY ファーストアルバム 結構評判超悪かったりする だけど俺は 超マジリスペクトだぜ
 マジホント千円で買える代物じゃないぜ 2ちゃんねらーの奴らに四の五の言わせないぜ
 俺のマイメンだぜ Yeah メンコだぜ 表だぜ裏だぜ YO レッツ・ゴー"

という意味のよく分からない再スタートを切ったすぐ後で、
"意味なんて他の奴に求めてくれよ"
と言い放つ。

リズムと相思相愛の鎮座DOPENESS。いやぁ、いい。


【ORIGINAL SOUL CREW】03:43〜04:02
ついに最後のグループ。2MCに1DJ。
今日の出演者の中では一番オーソドックスなラップスタイル。
フックがいい。
が、ヴァースがきつい。
いや、韻を踏んでいるし、しっかりラップをしているけれど、粗い。
もっと丁寧にラップをすればいいのに。
せっかくライムスターを彷彿させる踏み方やフロウをしているのだから。

"所詮たかだかBボーイ されどBボーイ"や、"そのフンドシ 締め直して"、
"酒がなければやってらんねぇ と叫ばなければやってらんねぇ"
という異様にキャッチーなフックは楽しいし、
去年リリースのファーストアルバムが某雑誌で音楽ライターから
「2006 MOST UNDERRATEDALBUMS(最も過小評価されているアルバム)」に選出された、
という話(彼らのHPから)もなるほどとうなずける。


宇都宮タワーレコードのヒップホップ売り場のバイヤーという主催者仙波氏(a.k.a.やさい)の
締めの言葉とメテオの例のよってグダグダのスピーチに、
これでは如何と出てきたダースレイダーがその混沌をきれいにまとめてお開き。


DJタイムもない、日本語ラップだけの濃密な6時間。
それぞれがこれこそが自分のスタイルだと貫いているラップスタイルで、まさに百花繚乱。
個性的なメンツが揃ったゆえに、どのアーティストも見逃せないし、
ずっとフロアに釘付けにされた。
最後まで飽きがこなかったし、ずっと楽しんで見られた。
宇都宮まで行った価値はあった。
2007.09.29 Saturday 23:59 | 音楽 | comments(2) | trackbacks(0)
スピッツ「愛のことば」

                 「愛のことば」
                  詩:草野正宗

            限りある未来を 搾り取る日々から
            脱け出そうと誘った 君の目に映る海

              くだらない話で 安らげる僕らは
             その愚かさこそが 何よりも宝もの

          昔あった国の映画で 一度観たような道を行く
                なまぬるい風に吹かれて
       今 煙の中で 溶け合いながら 探しつづける愛のことば
        傷つくことも なめあうことも 包みこまれる愛のことば

              優しい空の色 いつも通り彼らの
             青い血に染まった なんとなく薄い空

          焦げくさい街の光が ペットボトルで砕け散る
                違う命が揺れている
       今 煙の中で 溶け合いながら 探しつづける愛のことば
        もうこれ以上 進めなくても 探しつづける愛のことば

           雲間からこぼれ落ちてく 神様達が見える
           心の糸が切れるほど 強く抱きしめたなら

          昔あった国の映画で 一度観たような道を行く
                なまぬるい風に吹かれて
       今 煙の中で 溶け合いながら 探しつづける愛のことば
        傷つくことも なめあうことも 包みこまれる愛のことば
                   溶け合いながら
2007.09.29 Saturday 13:34 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
スピッツ『ハチミツ』

1995年9月20日リリースの6枚目のアルバム。

1995年4月発売の「ロビンソン」が累計売上160万枚以上という大ブレイクを果たし、
人気も全国区になったスピッツが満を持して出した作品。
聴き込みすぎて、ここ数年は聴いていなかったけれど、やっぱり無人島アルバムだった。

"一人空しくビスケットの しけってる日々を経て
 出会った君が初めての 心さらけ出せる"

1曲目「ハチミツ」の歌い出し。
実にラブリー。
恋の始まりでもいいけれど、スピッツのブレイクまでとも重ね合わせて聴ける。
これはPVも良かった。
暖かそうな日差しの中で幸せそうに遊ぶメンバーがいい。
そういえば、ジャケットもこのアルバムはかわいらしかった。
これまでのスピッツではわざと避けてきたようなタイプだけど、作品にはすごく合っている。
初回盤と通常盤はたいして違わないけれど、女の子の微妙な立ち方が初回盤の方がいい。

2曲目はロビンソンの次にリリースした「涙がキラリ☆」。

"目覚めてすぐのコウモリが 飛びはじめる夕暮れに
 バレないように連れ出すから カギはあけておいてよ
 君の記憶の片隅に居座ることを 今決めたから
 弱気なままのまなざしで 夜が明けるまで見つめているよ"

"君の記憶の片隅に居座ることを 今決めたから"って。
あまりに強引な片想い。素敵です。
"浴衣の袖のあたりから 漂う夏の景色"
なんていうエロティックな歌詞も健在で、やっぱり詩人だよ、草野マサムネは。
"本当はちょっと触りたい"については、インタビューでも答えていた。
"「もう一度抱きたい!」っていうよりも俺にとってはやっぱり100倍ぐらいエッチなんですよ。(中略)「本当はちょっと触りたい」っていう言葉は、肉体関係のない二人だし、触りたいけど触れない時っていうのが一番グッときてる感じかなって。そういうせめぎ合いの時が一番幸せだし悲しいっていう。"

旅をするときに手帳に書き留めていた曲「歩き出せ、クローバー」。

"未知のページ 塗りかえられるストーリー 風に向かい
 歩き出せ 若くて青いクローバー 裸足のままで"

決して勢いのある曲ではないけれど、雄大な空を歩いている気分になれる曲。
音に開放感もあるし、こういうタイプの曲ってこれまでなかったように思う。

"羊の夜をビールで洗う 冷たい壁にもたれてるよ"の歌詞が素敵なのは次の「ルナルナ」。
眠れないから羊を数えてどうにか眠りにつこうという夜に、
ついついアルコールの力を借りてしまう、というそれだけのことだけど、
こんな詩になるのだから、もう詩人ってやつは。すごいね。

たぶんスピッツの歌の中で、1番ぐらいに好きな「愛のことば」。
数年前のロック・イン・ジャパンで生で聴いたときには、自分の耳が信じられなかった。
本人たちは出てこないけれど、プロモもすごくいい。

"雲間からこぼれ落ちてく 神様達が見える
 心の糸が切れるほど 強く抱きしめたなら"

天使の梯子や天使の階段と言われている、厚く覆われた雲の間から陽が差す現象だけど、
そこから降りてくるのが"神様達"という複数形なのが草野らしい。
アニミズム的宗教観(そこまでしっかりしたものではないだろうけれど)にはすごく共感する。
小林大吾の「饗宴」を毎回ワクワクして聴いているのもその辺に理由のひとつがあるのかも。
ウィキペディアによると、仮タイトルが「スウェード」だったらしい。
なるほど、確かにスウェードっぽい。あまり好きなバンドではなかったけれど。

雨を歌った曲の中では、サニーデイ・サービスの「あじさい」と同じぐらい印象深いのが、
「あじさい通り」。
湿っぽいためか、初期のスピッツを思い起こさせる曲。
いい声だ。
朝から晩までいつまでもまっすぐにしとしとと降り続ける雨のよう。

M8「ロビンソン」。
だいぶ遅いけれど、この曲がブレイクして初めてスピッツを知った。
過去のアルバムを聴き返すと、どうして知らなかったのかと自分に腹を立てたくなるほど。
いつ聴いても、その涼やかな青っぽさは不変で、一生聴き続けるのだろう。


前作『空の飛び方』で一皮むけたスピッツが技をさらに磨きに磨いて、
大ヒット曲を作り、アルバム単位でも素晴らしい傑作を作り上げた。
12年も前の作品。
今聴いても色褪せていないのは、はやりの音を入れていないからというのもあるけれど、
メロディの良さに寄るところが絶対的に大きい。
やっぱりスピッツは偉大なバンドと改めて思った。


シングル『ロビンソン』
カップリング曲は「俺のすべて」。アルバム未収録で、後に『花鳥風月』に収録。

"燃えるようなアバンチュール うすい胸を焦がす / これが俺のすべて"

という不埒なサビで始まるロックな曲。無理している感じが素敵。
草野はこれをA面にしようとしたが、周りが止めて「ロビンソン」になった話は有名。
         "あいつは曲と詞を書くことにはすごい優れてるけど、
         プロデュースする能力がないから!"とメンバーが言うのがよく分かるエピソード。


*********************
1995.04.05 11th SG『ロビンソン』c/w.俺のすべて
1995.07.07 12th SG『涙がキラリ☆』c/w.ルナルナ
1995.09.20 6th AL『ハチミツ』
*********************


シングル『涙がキラリ☆』
2007.09.28 Friday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
スピッツ『空の飛び方』

1994年9月21日リリースの5枚目のアルバム。

前作のアレンジ過多なポップス路線から方向修正し、メジャーな音の形ながら、
草野マサムネらしいメロディを大事にした良盤。

M2「スパイダー」、M3「空も飛べるはず」、M8「ヘチマの花」、
M9「ベビーフェイス」、M19「青い車」と素晴らしい曲が並ぶ。
珠玉のメロディと書いてしまうと、とてもありふれた表現ではあるけれど、
その言葉が一番似合うように思う。
そして、そのメロディを生かすために最低限の装飾で勝負したアレンジもいい。

このアルバムは久し振りに歌詞もいい。
M5「恋は夕暮れ」の歌詞なんて素敵すぎるだろう。
"恋は迷わずに飲む不幸の薬 / 恋はささやかな悪魔への祈り"

それと、エロティックな歌詞も復活!

"バナナ浮かぶ夜は 涙こらえて / 下手なピンボールだって 味方につけた
 削られるたびに 憧れたピストルが / ハデに鳴り響く"
M1「たまご」

"洗いたてのブラウスが今 筋書き通りに汚されていく"
M2「スパイダー」

草野のむっつりスケベさが際立つM7「ラズベリー」。
むっつりであるからこそ、エロ度が増すのであって、
オープンな人間の描くエロには卑猥さがなく、つまらない。
最近はスピッツにこの手の歌詞が少なく、残念。

"泥まみれの 汗まみれの短いスカートが / 未開の地平まで僕を戻す
 あきらめてた歓びがもう目の前急いでよ / 駆けだしたピンクは魔女の印
 水のようにまわり続けて 光に導かれていくよ"

"おかしいよと言われてもいい ただ君のヌードを / ちゃんと見るまでは僕は死ねない
 しょいこんでる間違いならうすうす気づいてる / でこぼこのゲームが今はじまる
 穴を抜けてこっちへおいでと五円玉のむこうから呼ぶよ

 チュチュ 君の前で 僕はこぼれそうさ / ずっとワクの外へ すぐにも
 もっと覗きこんで もっと潜りこんで / ねじれた味のラズベリー"

ラズベリーは味だけではないよね。


左:シングル『空も飛べるはず』
表題曲とM2「ベビーフェイス」は土方隆行プロデュース。2曲ともアルバムに収録されているけれど、アルバムは笹路正徳プロデュースバージョン。

右:シングル『青い車』
『空も飛べるはず』と同時期に収録されたこのシングルも2曲とも
                 土方隆行プロデュース。
                 M1はアルバムでは笹路正徳プロデュースバージョンに。
                 M2「猫になりたい」は未収録で、後に『花鳥風月』に収録。
                 "猫になりたい君の腕の中 / 寂しい夜が終わるまでここにいたいよ"
                 という歌詞は反則かと。

バージョン違いの細部についてはこのHP(http://www.geocities.jp/miyabon252/)に、
詳しく載っている。
音の位相の違いなんて、読んで初めて気付いた。


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1994.04.25 8th SG『空も飛べるはず』c/w.ベビーフェイス
1994.07.20 9th SG『青い車』c/w.猫になりたい
1994.09.21 5th AL『空の飛び方』
1994.10.26 10th SG『スパイダー』c/w.恋は夕暮れ
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シングル『スパイダー』
2007.09.27 Thursday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
スピッツ『Crispy!』

1993年9月26日リリースの4枚目。

"孤高のロック・バンドにはならないぞっていう宣言"をするべく、
ユニコーンやプリンセス・プリンセスのプロデューサーとして名を馳せていた笹路正徳を迎え、
シンセサイザーやホーンを大きく取り入れ、ポップな売れ線アルバムを狙った作品。
が、当人たちが思っていたほどには売れず、"茫然自失な"状態になるほど落ち込んだらしい。

1曲目の「クリスピー」からして、
"輝くほどに不細工な モグラのままでいたいけど
 クリスピーはもらった クリスピーはもらった
 ちょっとチョコレートのクリスピー"

草野マサムネは当時のインタビューで、
"不細工なモグラの政権を勝ち取ってしまおう"という歌と語っている。
また、"クリスピー"についてもインタビュアーの
"クリスピーというのは、やっぱり勝ち取るものの象徴としてあるんですか"という問いに、
肯定してから、"なんか覚醒するみたいな感じ。シャキッとしてるような"とも加えている。

ファンクといわれれば、確かにホーンの入り方が似ているなという感じのM3「裸のままで」。
スピッツにファンクという言葉はすごく違和感があるけど。

"人は誰もが寂しがりやのサルだって 今わかったよ"
と家を飛び出したサルが、"二人ここにいる 裸のままで"となる歌。
"どんなに遠く 離れていたって 君を愛してる"とまで歌われる。

スピッツにしてはド派手なイントロのM5「ドルフィン・ラヴ」。
"到底太刀打ちできない女の子"について歌った曲らしいけれど、
歌詞の中に"oh yeah"って英語まで入るようになってきて、変化を求めているのが分かる。
スペースシャワーTVで放映された大阪でのライブでこの曲を演奏しているのを見たことがある。
実に楽しそうでライブ映えのする曲だなと印象が変わった覚えがある。

上の3曲が従来路線から大きく変わった曲で、それ以外にも「らしい」曲はしっかりとあって、
まずM4「君が思い出になる前に」はこれまでの名曲にも引けを取らない最高の曲だと思う。
サードアルバムまでのどこか引きこもりがちなラブソングに比べると、
普遍性のある万人受けのする別れの歌ではあるけれど、
でもギリギリで、スピッツらしさ、スピッツらしい比喩が使われていて素敵だ。
アレンジもギターのアルペジオとピアノでさらりと盛り上げていて、とてもいい。

"あの日もここで はみ出しそうな 君の笑顔を見た
 水の色も風のにおいも 変わったね
 明日の朝 僕は船に乗り 離ればなれになる
 夢に見た君との旅路は かなわない

 きっと僕ら 導かれるままには歩き続けられない
 二度と これからは

 君が思い出になる前に もう一度笑ってみせて
 優しいふりだっていいから 子供の目で僕を困らせて"

M2「夏が終わる」は派手なホーンが入らず、ストリングスだけならもっと良かった。
パーカッションの響きが心地良い。

"またひとつ夏が終わる 音もたてずに
 暑すぎた夏が終わる 音もたてずに
 深く潜ってたのに"

"深く潜っていたのに"というのがいいではないか。

切々と歌われるM7「君だけを」もいいなぁ。
前作でちょっと失われていたメロディが戻ってきたのがよく分かる。
率直な恋の歌に戸惑いを覚えつつも、あの声で歌われるとだめだな。

M8「タイムトラベラー」。

"うす暗い屋根裏で見つけたその扉 / ほほえむ静かに埃をはらったらすぐに / 誰だかわかるはず
 時代のすき間へと つながるたそがれに / 鳥居を抜ければ そこはまぶしい過去の国
 涙をこらえてよ

 さあ 僕が産まれる前の
 さあ 君と似ていたママに 答えをきくために

 よじれた歴史から 消せないあの街で / とびかう鳩さえ タマゴの中にかえってゆく
 忘れているのかな
 冷たい風になり 背中にキスしたら / 震えて笑った 君のことを誰よりも / 大事に思ってた"

詩人全開の歌詞がたまらない。
インタビューによると「母性」をテーマにしているらしい。
埃を払った古い君のママの写真から聞く答えって何だろう。

最後の歌は「黒い翼」。

"嵐の午後に ゴミ捨て場で目覚めたら / 焦げた市街地をさまよう僕にさよなら
 重いドアを 無理矢理あけたなら

 黒い翼で もっと気高く / まだ見ぬ海を 駆けてゆけ
 黒い翼で もっと気高く / 無限の空へ 落ちてゆけ"

カラスが重いドアをこじ開けて、その気高い漆黒の翼を羽ばたかせよという力強い歌。
モグラにしろ、カラスにしろ、人目の付かないところにいる動物だったり嫌われ者だったりするのが、
何ともスピッツらしい。スピッツというよりは草野マサムネらしいのだろうけれど。


どうしても「裸のままで」や「ドルフィン・ラヴ」の明るい音に耳がいってしまうが、
じっくり1曲1曲聴くと、少し派手に化粧されているけれど、
これまでと変わらないスピッツのメロディがあって、いいアルバムだなと思えてきた。


シングル『裸のままで』
B面の「心の底から」はアルバム未収録曲。後で、『花鳥風月』に収められた。
ふざけた口笛で始まる楽しい曲。
"すすめ! まだまだ明日をあきらめないで / きっとどこかで窓を開けて待ってる
 心の底から愛してる 今でも奇跡を信じてる
 天使のパワーで 悪魔のパワーで / 取り戻せ ありふれたストーリー"
この時期のやけに明るいポジティブさで満ちている。
シングル『夢じゃない』
1997年4月から始まった赤川次郎原作のドラマ「ふたり」の主題歌に選ばれ、
シングルとしてリリース。
『Crispy!』収録されたバージョンとは違い、シンセサイザーが差し替えられている。
そのバージョンはシングルベストの『CYCLE HIT 1997-2005』に収録。


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1993.07.25 6th SG『裸のままで』c/w.心の底から
1993.09.26 4th AL『Crispy!』
1993.10.25 7th SG『君が思い出になる前に』c/w.夏が終わる
1997.04.23 16th SG『夢じゃない』c/w.君だけを
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     シングル
『君が思い出になる前に』
2007.09.26 Wednesday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
荒俣宏『レックス・ムンディ』

読了。
☆/5点中

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謎の宗教団体からの依頼を受けたレイハンター青山譲は、
南仏の聖地レンヌ=ル=シャトーへ向かう。
彼がかつて発掘に成功し、封印した石棺を再び暴くために。
遺物の正体とは、はたして何なのか。
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数年前にダン・ブラウンの『ダヴィンチ・コード』が流行ったときに、
キャサリン・ネヴィルの『8(エイト)』と共に、紹介されていた1997年の作品。

『ダヴィンチ・コード』では、「最後の晩餐」に秘密が隠されていたが、この作品ではルーヴル所蔵のニコラ・プッサンの「アルカディアの羊飼いたち」に秘められている。
←コレ

キリストの聖遺骸と聖骸布、聖杯伝説、カタリ派、黒いマリア、マグラダラのマリア、テンプル騎士団、
ストーンサークル等の巨石群、レイライン、風水等々、もうてんこ盛り。
盛り込めるだけ盛り込んだはいいけれど、『ダヴィンチ・コード』ほどの面白さはない。
まあ、あの作品も良かったのは前半だけだったけど。

アイデアはいいのに、それが文章に定着していないので、とても辛い。
視点は揺れまくりだし、感情表現も唐突で意味不明だったり、読者を置いてきぼりにしすぎ。

小中学生の時に読んでいた『帝都物語』シリーズはすごく面白かった記憶があるけれど、
あれも今読むと結構酷く感じるのかな。
どこの学校にも置かれている二宮金次郎像が実は重要な役目があるという、
すごくぶっ飛んだ設定があって、今でもよく覚えている。
2007.09.26 Wednesday 23:35 | | comments(0) | trackbacks(0)
東京60WATTS『夏は終わりぬ』

2007年9月5日リリースのミニアルバム。

"なんだかめっきり涼しくなると はしゃぎまわっていた夏が
 ぬけがらみたいに木にぶら下がる 夜は冷えるから風邪ひかないように
 楽しいことばっかりないさ 笑ってられるくらいの毎日が終わり
 半袖でいられなくなった僕らは そろそろ重ね着に悩んだりする"

こんな素敵で、ジャストタイミングな歌い出しで始まるのはM1「夏は終わりぬ」。
1年以上前に見たライブで最後に歌っていた曲だった。
是非音源化を、と思っていたので、聴けて嬉しい。

まあ、でもM2「HEY! ねえちゃん」とチューリップのカバー「心の旅」(M5)以外は、
実に東京60WATTS節を効かせすぎた曲で、新しいメロディなり曲調を聴きたかった。
先に進まず、止まっている感じがした。
M2はない。

M1は上でも書いたように、ライブで最初聴いたときにすごくいいと思った曲だけど、
今回改めて音源で聴くと少し音を重ねすぎていて、メロディの良さが生かされていない。
歌詞がいいだけにもったいない。

M3「8月のベースボール」はいい。
この曲は東京60WATTSらしい暖かみがあって、好きだ。
アニキのセリフがとてもいい。
"たけしテメエ! たけしのくせに"って。
ライブで聴いてみたい。もっと笑えるんだろうなぁ。

M4「五線譜のメロディ」。
タイトルからして期待して聴いた曲だけど、『clover』収録の曲に曲調が近くて苦手だ。
2007.09.25 Tuesday 22:53 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
Prince/21 NIGHTS IN LONDON

http://www.3121.com/joy/index.html

1.Joy In Repetition
2.Anotherloverholenyohead
3.Peach

M2でのギタープレイが素晴らしすぎる。
今度こそ日本に来てくれ。


【追記】2007.10.25
もう見られないみたい。
2007.09.25 Tuesday 18:24 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
DEVIL HI HAT a.k.a.TAK THE CODONA『MPC 2000 AWAKE』

2007年9月10日リリースのインスト集(CD-R)。

デビルハイハットと名付けられたMPC2000が活躍しているらしい。
収録時間25分41秒で、全7曲。

「SUNSET ITABASHI」と名付けられ、たゆたう川面を想起させる、やや和な曲で始まる。
う〜ん、どうだろう。
凡庸な耳の持ち主である私には分かりにくい。
今年の3月に出された最新アルバムでも大半のトラックを自身で作製していて、
その音の方が刺激的で良かった。

それと、やっぱラップを聴きたいと思ってしまう。
カセットテープでのみリリースしていた昔の作品をCDで再発しないのだろうか。
とても聴きたい。

音とは関係ないけれど、先々月出されたMIX CD同様、今回もタイトルが面白い。
「Mongol-zumou Boom(モンゴル相撲ブーム)」に「chincass-human(チンカス人間)」、
「OBANDOS!!(おばんどす!!)」、「yonige-zenya(夜逃げ前夜)」、
「Nozokibeya View(のぞき部屋の眺め)」。



【追記】2009.04.13
MAD KATACORY名義でのインストアルバム『GROW OR IMPORT』のアマゾンでの商品説明を読むと、本作は200枚限定だったようだ。
2007.09.24 Monday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
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今日も愚痴り中