すばらしくてNICE CHOICE

暇な時に、
本・音楽・漫画・映画の
勝手な感想を書いていきます。
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2021.02.10 Wednesday | - | - | -
group_inou『FAN』

2008年4月9日リリースのファーストアルバム。

フルアルバムとはいえ、全10曲31分。うち1曲は収録曲のリミックス。フロウの種類が限られている上に、基本的には単語の組み合わせで大意をつかませるリリックで、さらに飽きやすいデジタルビートのため、このぐらいの長さが限界なのかも。

"身振り 手振り ラブリー いじり / ダブルピースの女の子"や、"最高 ちんちん 弱気なバイブス / 定規で測った何センチ?"(共にM3「COMING OUT」)、"黒い金玉のような頭"(M6「RALLY」)、さらには、"形 いでたち ノータッチ"、もう一丁、"お目目がぱっちり夜中の三時 / 職務質問 答えは神"(以上のふたつはM9「NUDE」)等々。ところどころで耳に飛び込んでくる言葉の破壊力たるや相当なものがある。

アルバムタイトルは"FAN"。M8「FALL」で、"実際 いつも こんなに言っている / 不安 不安 不安"とラップされているように、FANは不安でもあるようだ。リズミカルにユニークな言葉を吐き出す、ぶっ飛んだラップではあるけれど、確かに漠とした不安を醸し出すリリックもちらほらとある。もう少し分かりやすくしてもらえると、深いところまで行けるのに。少し不親切。そこがこのグループらしさなんだろうけど。

トラックで面白かったのはM9。左斜め上辺りで鳴っている音が結構好み。
2008.04.30 Wednesday 23:59 | 音楽 | comments(2) | trackbacks(0)
森絵都『DIVE!! 上・下』

読了。
☆☆☆/5点中

第1部は第52回小学館児童出版文化賞受賞作品。

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高さ10メートルの飛込み台から時速60キロでダイブ。そのわずか1.4秒の間に、空中演技の正確さと美しさを競う競技──「飛込み」。その一瞬に魅了された少年たちが通う弱小ダイビングクラブは存続の危機に直面。それを回避するためには、オリンピックに出場するしかなかった。新任の女コーチのやり方に戸惑い反発しながらも、少年たちはオリンピックを目指し始める。
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まるで漫画だなと思いながらも、グイグイと読ませる作品。ライバル・飛沫の登場シーンや女コーチのステレオタイプなキャラクター、ひとつひとつの場面がコマとして頭に思い浮かべることができる。それは描写がしっかりしているからということも確かにあるかもしれないけれど、これまでに読んできたスポーツ漫画で似たような表現、展開がたくさんあったからだろう。

ただ、さすが小説ならではと感じたのは、一部を中学生の知季の、二部を津軽の幻の天才ダイバーの孫・飛沫の、三部をサラブレッドの要一の視点でそれぞれ描かれ、クライマックスの四部ではそれまでに出てきた主要な登場人物のそれぞれの視点から、最後の戦いが描かれる。うまい。漫画的な内容だけど、小説ならではの醍醐味があって、最後の最後まで楽しめた。
2008.04.30 Wednesday 23:59 | | comments(0) | trackbacks(0)
SUIKA『カッコいい』

2008年4月23日リリースの4枚目のアルバム。

手にして以来ずっと聴いている。少しも飽きない。これまでの作品はいってみれば、オルタナティブなヒップホップであり、その立ち位置が小気味良かった。今作はM12「つづれおり」の最初の音が最も顕著なのだけど、ビートがおそろしく重い。ビートが王道のヒップホップをしている。

何度も何度も繰り返しながら夢想した。

M12が、あるいはM13「手をならせ」やM7「ピクニック」でもいいのだけど、CMか何かに使われて大ヒットとなり、年末の紅白にまで出場しちゃって、日本のヒップホップの歴史を塗り返すことになったら面白いな、と。

ZEEBRAが方向付け、現在の日本語ラップにべっとりと貼られているレッテルを覆し、またチャートに顔を出すそこらのアンちゃんがやっている風なラップグループはラップの魅力の一部を伝えているにしか過ぎなく、ヒップホップにはもっと思想があって、技術を必要とし、何より自由な空気が流れている音楽がヒップホップなんだ、と。同時にそんなヒップホップ像をも一面的だよと否定する多面性のある音楽であり、誰もがやりたがる魅力的な音楽だと伝えることになったら、面白いことになるのにと思うのだ。

裏路地の声を代弁するラップがあってもいい。それは刺激的で時々聴くには楽しい。でも大勢の人間が歩いている表通りをラップするグループやラッパーがもっといてもいいのではといつも思っていた。日本のヒップホップが、"ありとあらゆるグッドミュージックジャンキーからバカにされて、期待もされないで、ガキの不良のおもちゃだと思われている"現状から、そろそろ抜け出て欲しい。

ヒップホップはもっと楽しくて、ラッパーはどんなことをラップしても良くて、メンバーに詩人がいてもいいし、死んだビートを無理に生き返らせるのではなく、生きているビートをその場で生み出してもいいし、鍵盤弾きが跳ねるように叩きつけるようにメロディを紡いでもいいのだと、SUIKAが一般メディアに出て伝道するようになったら、日本のヒップホップはもっと素敵になるはずだ。

休日の午後、窓から入ってくるとても気持ちの良い風にあたりながら、そんな夢を見た。ビールがあったらもっと最高なのに。
2008.04.29 Tuesday 16:21 | 音楽 | comments(16) | trackbacks(0)
西加奈子『さくら』

読了。
☆☆☆☆/5点中

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2歳年上でスーパースターのような存在の兄と、3歳下の超美形の妹・ミキに挟まれ育った僕・薫。父は寡黙ながら優しい目で家族を見守り、母はきれいでいつも元気だった。そして、もう一匹。犬のサクラ。新興住宅地で幸せに暮らす長谷川家のお話。
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評判は聞いていたけれど、ここまで面白いとは思わなかった。

「はじまりの章」で薫が久し振りに帰省すると、"長谷川家"は不幸のどん底にいることが分かる。けれど、次の章からは時代がさかのぼり、彼らが光り輝いていた頃が描かれ始める。兄がどんだけすばらしかったか、ミキがどれだけやんちゃだったか、父がどれほど頑張り屋だったか、母が子供たちに教える性教育の正しさ、そしてサクラの愛らしさ。読み進めるほどに、"現在"の長谷川家のくすみ具合を忘れさせる、生き生きとした描写で、まるで自分も家族の一員になったような気分にすらなる。

やがて、家族が直面する不幸が顔をのぞかせ、現在、その先となるわけだけど、物語の閉じ方も安易に逃げることなく、非常にうまいと思う。物語の中の家族ではあるが、本当に幸せになって欲しい。

5人と1匹はそれぞれ魅力のある人たちなのだけど、中でもミキがいい。小林大吾の「アンジェリカ」そのままなのだ。"嵐がきてもすっぽんに噛まれても、鯨に飲み込まれても意見を変え"ず、"真夜中のフクロウの、その親玉みたいに、恐ろしい勘を持"ち、喧嘩になったら、まず"相手のふいをついて一気に攻め込"み、無傷な人間をひとりは残す。なぜって、"「そいつらが周りにあたしが喧嘩強いこと言いふらす」"からだ。可愛くてわがままで傲慢で、まさに"アンジェリカ"。麗しい。

"真夜中のフクロウの"ようなという表現もそうだけど、この作家の直喩はユニーク。それもこの作品の魅力のひとつだ。
2008.04.28 Monday 23:59 | | comments(0) | trackbacks(0)
SATOMI'『SINGS 〜Winter, & Lov〜』

2007年12月5日リリースのカバーミニアルバム。

もうどのブログか忘れてしまったけれど、この作品がリリースされた直後ぐらいに紹介されていて、カバーブームが到来して久しいが、中でもこの作品はなかなかに面白いという内容だったと思う。

少し時間が経ってしまったけれど、興味があったので聴いてみた。

どの曲も思い入れはないし、どんなアレンジだったのかすら覚えていないけれど、コテコテなR&B風アレンジの曲がこれだけ続くと飽きてくるのは確か。試みは評価できるとしても。

繰り返し聴いて、何度か思わず曲名を確認してしまったのはM2。ちょっとR&Bにするには無理があるかなとは思うものの、ピアノとサックスでシンプルにまとめたアレンジはいいし、何よりメロディがいい。歌詞も耽美過ぎるかなとは思うけれど、落ち着いた声で歌われるためか、それほど悪い印象を受けない。

M1のCOMA-CHIの使われ方が酷い。歌のバックでイェーとかワン・ツーとかカモンとか。まあヴァースもあるのだけど、紋切り型のラップでやる気なさそう。

M5、M6は歌い手と同じフィールドの楽曲のため、実力が如実に出るのだろうけれど、可もなく不可もなし。平井堅の曲を違和感なく歌えるのはかなりうまいのかもしれないけれど。

M7は今回歌詞をじっくり読んでみて、すごくいいことに今さらだけど気づいた。『シフクノオト』に入っているのか。聴き直してみるかな。桜井のきれいごとだけではなく、清濁併せ呑むといった感じの歌詞は本当に胸にしみる。


1.Darlin'×2 feat. COMA-CHI
  ──矢井田瞳(2000年10月) 作詞作曲:矢井田瞳(原題は「My Sweet Darlin'」)
2.Winter Fall
  ──L'Arc〜en〜Ciel(1998年1月) 作詞:hyde / 作曲:ken
3.Alone
  ──岡本真夜(1996年11月) 作詞作曲:岡本真夜
4.And myself feat. JELLY→
  ──JELLY→(2002年12月) 作詞作曲:ヤフミ
5.楽園
  ──平井堅(2002年1月) 作詞:阿閉真琴 / 作曲:中野雅仁
6.It's just love
  ──MISIA(2000年1月) 作詞:MISIA / 作曲:MISIA&島野聡
7.HERO
  ──Mr.Children(2002年12月) 作詞作曲:桜井和寿


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2005.02.14 1st SG『love shouts』(九州限定)
2006.02.08 2nd SG『Yesterday / Love to stay』
2006.02.08 3rd SG『Love to stay』
2006.08.02 4th SG『Candy magic』
2006.11.08 5th SG『Orange canvas 〜秋の空のしたで〜 / Fairy's stick』
2007.02.07 1st ALDiamondlily
2007.03.07 6th SG『Spring』(配信限定)
2007.04.11 7th SG『Crystal drops -Long version』(配信限定)
2007.05.30 8th SG『Time -Lord Finesse & Davel "Bo" McKenzie remix-』
2007.07.11 6th SG『Baby Doll』                         (配信限定)
2007.10.24 7th SG『Beautiful Life』(配信限定)
2007.11.21 8th SG『Darlin'×2 feat. COMA-CHI』(配信限定)
2007.12.05 cover mini AL『SINGS -Winter, & Luv-』
2007.12.26 9th SG『Fly magic boy』(配信限定)
2008.01.30 10th SG『Innumerable answers』(配信限定)
2008.02.20 11th SG『KISS feat. OKI』(配信限定)
2008.03.05 12th SG『Bright will』
2008.03.19 13th SG『Drive feat. SHIZOO -Ready version-』(配信限定)
2008.03.26 2nd ALAngelite
2008.08.20 14th SG『One Day』(配信限定)
2008.08.27 15th SG『Memory -夏色の宝物-』(配信限定)
2008.10.01 16th SG『Show ur Love』(配信限定)
2008.10.08 17th SG『Present feat. KEN THE 390』(配信限定)
2008.10.29 3rd ALDaisylight
2008.11.26 18th SG『Joy of Love -SEXY-SYNTHESIZER REMIX-』(配信限定)
2009.02.04 19th SG『Miss U』(配信限定)
2009.03.04 20th SG『Love U』(配信限定)
2009.04.01 21st SG『Precious days -With U-』(配信限定)
2009.05.06 22nd SG『All for U』(配信限定)
2009.05.20 best AL『The Best
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2008.04.28 Monday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
花沢健吾『ボーイズ・オン・ザ・ラン』第9巻

2008年4月発売。

前巻の感想を読み直してみると、楽しみな展開になってきたと書いている。だけど、今巻は最近のだら〜とした展開に戻り、こうイマイチ乗れない。盛り上げ方が下手なのかな。でも連載は続いているわけでそれなりに人気はあるのだろうけど。
2008.04.27 Sunday 23:59 | 漫画 | comments(0) | trackbacks(0)
福原美穂『CHANGE』

2008年4月16日リリースのセカンドシングル。

歌はうまいけれど、それ以上の魅力があるのかといえば、まだそれは感じられない。オレンジレンジのプロデューサー・シライシ紗トリが作曲したM2「恋はリズム 〜Believe My Way〜」も良くないし。"和製アリシア・キーズ"という美辞麗句が並んでいたので、どれほどのものかと期待したもののがっかりだ。

まず魅力あるメロディをもらってからだと思う、話は。


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2006.05.24 1st SG『The Roots』
2006.10.11 1st mini AL『Step☆Out EP』
2008.04.16 2nd SG『CHANGE』
2008.07.16 3rd SG『ひまわり』
2008.11.05 4th SG『優しい赤』
2008.12.03 5th SG『LOVE 〜winter song〜
2009.01.28 1st ALRAINBOW
2009.06.17 6th SG『HANABI SKY
2009.09.09 7th SG『LET IT OUT』
2009.12.02 8th SG『なんで泣きたくなっちゃうんだろう』
2010.05.19 9th SG『未来-ミライ- / もしかして』
2010.06.16 2nd ALMusic is My Life
2010.12.22 2nd mini AL『Regrets of Love』
2011.05.11 3rd mini ALThe Soul Extreme EP
2011.10.12 4th mini AL『The Soul Extreme EP 2』
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2008.04.27 Sunday 23:59 | 音楽 | comments(2) | trackbacks(0)
ジェロ『海雪』

2008年2月20日リリースのファーストシングル。

何かと話題な黒人演歌歌手・ジェロ。この人の歌声はホントにうまくて、テレビで見るたびに感心していた。しかもただうまいだけではなく、歌声を通じて何かを伝えようという、歌い手にとって一番大切な表現力もある。トークの合間の短いアカペラですらそれを感じられるのだから、フルで聴いたらどうなんだろうと思い、シングルを聴いてみた。

作詞が秋元康、作曲に宇崎竜童という布陣に、やや狙い過ぎなアレンジ。歌はやはりうまいと唸ってしまう。何も知らなければ日本人として通る。ただ、アカペラで有名曲の一節を歌うのとは違い、コテコテにデフォルメされたアレンジが歌声の本来の魅力を半減させているのは残念。

まあこれで演歌の世界に足を踏み入れるかといえば、そんなことはないけれど、できれば日本語でR&Bを歌って欲しい。それでも十分意外性はあるのだから。


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2008.02.20 1st SG『海雪』
2008.06.25 cover mini ALCOVERS
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2008.04.26 Saturday 23:59 | 音楽 | comments(0) | trackbacks(0)
田島昭宇×大塚英志『多重人格探偵 サイコ』第12巻

2008年4月発売。

昨年、既刊を全て読み直したときにそれぞれのあらすじをまとめたのだけど、いざ読み返してみたら何となくは思い出すけれど、細部はやっぱり分からない。意味なし。

まあ、何にせよ2年2ヶ月ぶりに最新刊がでたわけで、帯にも"最終章"との文字が踊っているし、あと5年のうちには終了するのかもしれない。良かった。
2008.04.26 Saturday 23:59 | 漫画 | comments(0) | trackbacks(0)
新井英樹『RIN』第3巻

2008年4月発売。

待ちに待ったボクシング漫画的展開に。4巻であっさり決着がつくのもつまらないけれど、それならば『はじめの一歩』を読めばいいわけで、先が読めそうで読めない展開は毎回楽しみだ。1年に1冊というのはちょっと遅すぎるベースだけど。
2008.04.26 Saturday 23:59 | 漫画 | comments(0) | trackbacks(0)
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